海外のホテルで働きたい!仕事内容や労働条件を見てみよう
日本で経営者や企業の方針により仕事内容が異なるのと同じで、海外においてもホテルの仕事内容はさまざま。
ここでは、海外ホテルで働く際のポジションや仕事内容、給与事情や福利厚生などを紹介します。
職種・仕事内容
【ゲストリレーション業務】
仕事内容は、チェックイン・チェックアウト業務、案内、電話対応など日本と同様、ホテルの中で最もお客様と接することが多い職種です。
また、日本人向けのゲストリレーション業務も担います。日本人のお客様に対して通訳や翻訳業務を行ったり、日本の旅行会社との窓口の役割を果たしたりと、レセプションからセールスまで部署を越えた仕事内容です。
【日本人営業担当】
日本人担当の営業は各ホテルに1人という場合が多く、法人や個人に関係なく日本人向けの営業活動を幅広く担当します。
また、日本の旅行会社や個人がホテルを予約する際の窓口となる役割も担っているようです。
【料理担当】
料理の仕事は専門職のため、実務経験が必須です。
日本食レストランにおいては、料理長が日本人であることが多いようです。それは日本の味をきちんと伝えるためと言えるでしょう。
また、料理人以外にレストランスタッフやマネージャーとして働く場合にも、日本の食文化についての知識が必要です。
給与事情
給与事情は国やホテルによってさまざまです。
アジアリゾートホテルの場合は、月収10〜15万円程度が一般的。ただし、人気のホテルでも立地によっては日本円で5万円程度の場合もあるようです。日本の感覚で金額を見ると低いと感じるかもしれませんが、アジア圏は全体的に物価が低いので、生活していくには十分でしょう。
一方、アメリカは日本のような企業による水準ではなく、個人の職歴やポジションによって給料が決まります。アジア圏に比べるとアメリカは物価が高いので、給料も高水準であることが多いそう。
また、海外にはチップ文化があります。チップは実力次第で変わるため、働く上でのモチベーションになるでしょう。
福利厚生
海外のホテルは、週休1日制での求人が多いようです。そのため、「休みが少なくてもホテルで働きたい」という意志の強さが重要です。求人によっては、居住費や光熱費、有給休暇、帰省時の渡航費用などを負担してくれることも。福利厚生についてはしっかりとチェックした方がよいでしょう。
アメリカで多い年俸制の場合、住宅手当や交通費などの手当が年俸に含まれていることが多いようです。また、実力主義の国では、会社にとって必要な従業員からの要望であれば、受け入れてくれる傾向にあります。
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海外のホテルで働くために必要なこと
海外のホテルで働くために必須の資格はあるのでしょうか。必要な資格やスキル、経験などについて確認しましょう。
働く国の公用語スキル
海外のホテルで働く場合、日常会話レベル以上の語学力は必須です。
ホテルによって求められる語学力には違いがあります。海外であっても、日系ホテルなどにおいては、それほど高い語学力を求められないということもあるようです。
また、職種によって求められるレベルが変わるので、求人内容をよく確認しましょう。ただし海外で働く以上、将来的なキャリアもふまえて、語学の勉強には力を入れる必要があります。
以下の記事では、英語が学べる仕事について解説しています。併せてご参照ください。
実務経験
基本的には、ホテルでの実務経験も必須と考えたほうがよいでしょう。特に、お客様と接する機会が多いフロント業務や調理技術を要するシェフなどは、即戦力になれるかどうかが重視される傾向にあり、ホテルにおける実務経験が求められるかもしれません。
また、高級感のある海外ホテルはスタッフに求められる対応の質が高く、経験不足のスタッフはホテルの質を落とすと考えられています。採用試験がシビアであることは覚悟しましょう。
ただし、日本人向け営業などの職種は、ホテルでの経験がなくてもチャレンジできると言われています。実務経験が必要かどうか、希望職種の求人内容を確認してくださいね。
以下の記事では、宿泊業界への就職・転職について解説しています。併せてご参照ください。
英語力
働く国の公用語が英語ではない場合でも、英語力はあった方がよいでしょう。ホテルにおける英語力の重要度は、国や仕事のポジションによってさまざまで、英語力だけでなく資質や経験が重視されることもあります。
しかし、英語力があれば仕事において選択肢の幅は広がり、勤務地の生活で困ることもないはず。海外のホテルでの勤務が現実的になってから焦らないためには、日頃から英語力を鍛えることが重要です。
さらにホテルの求人には、応募条件にTOEICで取得した点数が指定されているものもあります。この場合、企業が指定した点数を満たしていないと応募資格すら与えられません。
以下の記事では、TOEICについて詳しく解説しています。併せてご参照ください。
※TOEIC is a registered trademark of ETS. This web page is not endorsed or approved by ETS.
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
海外ホテルで働く方法3選
実際に海外のホテルで働きたいと思ったら、どのような方法で仕事を探せばよいのでしょうか。
海外ホテルで働くための代表的な方法を3つ見てみましょう。
海外のホテルの求人に応募する
1つめに、日本で海外の求人を探し応募するという方法があります。
求人の特徴は国によって異なりますが、日本のように新卒・中途といった枠を設けることはあまりなく、条件に合った人材を随時募集していることが多いようです。
基本的に即戦力が求められるため、高レベルな知識やスキル、技術を身につけていることを強くアピールすることが大切と言われています。
海外勤務ができる日本のホテルに就職する
2つめは、グローバルに展開している日本のホテルに就職し、海外転勤を狙う方法です。
ホテル求人の中には、海外勤務を条件に募集をかけている場合があります。そのような求人に絞って応募していけば、海外勤務の実現はそう遠い話ではないかもしれません。また、日本に進出している外資系ホテルに就職し、海外にあるホテルへの転勤を狙う道もあります。
おもてなしHRに掲載されている海外勤務や出張がある施設の求人情報を知りたい方は、以下のボタンからチェックしてみてくださいね。
就職・転職エージェントを活用する
最後に紹介するのは、海外就職を支援してくれるエージェントを利用する方法です。
就職・転職エージェントを利用すれば、日本にいながら海外ホテルの就職情報を把握し、自分自身の可能性や必要なスキル、資格についても確認できるでしょう。
海外就職全般の傾向や相場、豊富な求人数、また選択肢を広げ比較検討するためにも、大手や専門性の高いエージェントに相談することがおすすめです。
なお、以下の記事では転職エージェントや転職サイトの活用方法について解説しています。併せてご参照ください。
日本のホテルと海外のホテル・働く上でどう違う?
海外ホテルに就職するのであれば、日本のホテルとの違いを理解することも重要です。海外ホテルで働く際に、理解すべきポイントを見てみましょう。
仕事の体制やルール
日本のホテルと海外のホテルでは、仕事の体制に違いがあります。
たとえば日本のホテルの場合、フロントはチェックインやチェックアウト、会計処理などの業務が基本です。一方、海外のホテルでは、フロント業務はホテル全体の司令塔として位置付けられています。それはお客様の認識としても浸透しており、チェックイン時以外にもホテルに関する問い合わせを受ける機会が多いでしょう。
また、海外のホテルでは、日本のホテルに比べて少人数のスタッフで運営することが多いようです。他にもチップや徹底されたレディーファーストなど、日本とは違った文化や風習が多々あります。念入りに下調べをし、柔軟な対応を心がけてくださいね。
サービスの考え方
日本では宿泊施設を「おもてなし」の場所と捉えられ、それに対する対価の考え方は曖昧です。
一方海外では、宿泊業というビジネスとして成り立っており、特に欧米でその傾向が強く出ています。また、ホテルスタッフもビジネスとして宿泊客に接するのが通常です。
ホテルの宿泊料金にはサービス料が含まれますが、このサービス料こそがホテルスタッフから受けるサービスに対する対価にあたります。「これだけの対価を支払っているから、これだけのサービスを受けて当たり前」というビジネスライクな考え方が一般的なのですね。
世界にはいろいろな文化や考え方があるので、それぞれに応じた接客ができるかどうかがポイントでしょう。
おもてなしHRに掲載中の求人情報を見てみよう
おもてなしHRでは、宿泊業界の求人情報を多数扱っています。その中から、海外のホテルで働くチャンスにつながる求人情報を見てみましょう。情報は2024年8月時点のものです。
石川県の高級旅館
石川県金沢市で2024年の開業を予定している高級旅館では、宿泊部門のサービススタッフの求人を出しています。地域で長年愛された料亭を宿泊施設としてリニューアルオープンさせるということで、新しい歴史を作り上げるためのメンバーを募集中です。
現在は石川県における営業の準備をしている段階ですが、今後は県外へも展開し、海外進出の計画も立てているとのこと。オープニングメンバーとして働き、接客スキルをみがきながら、いずれ海外のホテルで働くチャンスがやってくるかもしれません。
雇用形態は正社員で、月給20万円〜25万円です。
北海道の外資系リゾートホテル
北海道を代表する観光地のひとつ、ニセコエリアに位置する外資系リゾートホテルでは、キッチンコミシェフの求人情報を出しています。キッチンコミシェフとはシェフの調理を補助する役割で、食材の下ごしらえやキッチンの整理整頓などを担当します。
現在掲載中の求人情報においては海外への転勤については触れられていませんが、海外のグループホテルとの交換研修があるということです。
「まずは海外のホテルで働く経験をしてみたい!」という方にとってはチャンスかもしれません。歓迎スキルとして接客業務の経験が挙げられていますが、調理の仕事は未経験でも応募可能です。
雇用形態は正社員で、年俸は240万円~300万円です。
海外で働けるホテルを探すならおもてなしHRに
海外勤務ができるホテルの求人情報は限られており、ライバルも多いことが予想されます。そこでおすすめしたいのが、就職・転職エージェントの活用です。ホテル・旅館の仕事を探す際には、おもてなしHRをご活用ください。