厚生労働省の委託事業!職業紹介優良事業認定制度
民間の企業などが職業紹介事業を始める際には厚生労働省の認可を受けたり、届け出を出したりする必要がありますよね。
そこからさらに信頼度の高い事業者を認定する「職業紹介優良業者認定制度」という制度があることはご存じでしょうか。
厚生労働省が委託事業として行っている制度ですが、認定されることでさまざまなメリットを得られます。具体的なメリットの中身と、認定までの流れと併せて見ていきましょう。
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職業紹介優良事業認定制度の概要
まずは職業紹介優良事業認定制度がどういった制度なのかを詳しく見ていきましょう。
この制度は、一定の基準を満たした事業者を「職業紹介優良事業者」として認定する事業です。制度の背景には、優良な職業紹介事業者の育成と、業界全体の質的な向上および求職者と人材を求める企業などの適切なマッチングを促進する狙いがあります。
認定されるための基準としては、以下のような項目が設けられています。
【経営の安定性】
1.経営方針、過去実績
・経営理念、経営方針、数値目標等を策定し、紹介事業者としての進むべき方向を明確に示している。
2.財務基盤、収益性
・基準資産額が一定水準以上あり、安定した収益性がある。
【法令の遵守】
1.コンプライアンス体制
- ・法令を遵守するための体制が整備されている
- ・定期的に内部検査を実施して法令遵守状況を把握している
2.法令遵守
・職業紹介事業に関連する法令を遵守している。
3.個人情報保護法と求人者情報保護法
- ・個人情報と求人者情報の保護に関する教育・研修を定期的に行っている
- ・個人情報の漏えいについて具体的な防止対策が施されている
- ・情報漏えいがないか把握している
【業務の適正運用】
1.求人開拓等
<求職者にマッチした求人先の開拓>
- ・求職者の希望・能力・経歴等にマッチした求人開拓を行っている
- ・目標を数値化して計画的に求人開拓を行っている
<適性な宣伝広告>
- ・ホームページの開設や会社案内パンフレットを作成するなどして利用者の利便に応えている
- ・手数料についてわかりやすく表示している
- ・取扱い業務の範囲、得意とする業界、職種等を適切に表示している
<公正競争>
・手数料については、自由競争の原則に基づき公正な価格で取引を行っている
この他にも、求職者募集や紹介後のフォロー、情報公開に関する項目などがあります。
有料職業紹介事業者として認定を受けるには、すべての項目を一定水準以上にしなければなりませんが、認定を受けることでどのようなメリットがあるのでしょうか。次の項目では、有料職業紹介事業者の認定を受けるメリットについて詳しく解説します。
参照:職業紹介優良事業認定制度について/職業紹介優良事業認定制度公式ホームページ
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
職業紹介優良事業認定を受けるメリットとは?
職業紹介優良事業認定を受けた事業者は、自社のホームページやパンフレットに認定マークを使用できます。
ニコニコマークが連なった認定マークは、国が認めた宇優良事業者の証し。マークの有無は、求職者や人材を求める企業が職業紹介事業者を選ぶ際の目安になるのではないでしょうか。もちろんマークがある事業者の方が、信頼を得やすいでしょう。
認定された事業者は職業紹介優良事業認定制度の公式ホームページに事業者名が掲載されるので、知名度を上げることにもある程度役立つはずです。
また、2021年3月時点で職業紹介優良事業認定を受けているのは46の事業者です。それほど多くの事業者が受けているわけはないので、他社との差別化にも有効でしょう。
そして認定を受けるためには、法令の遵守や業務の適正運用といった項目で一定の水準をクリアする必要がありましたよね。コンプライアンスや業務に対する意識が高まるなど、社内的なメリットも大きいのではないでしょうか。
職業紹介優良事業認定の流れを見てみよう
さまざまなメリットがある職業紹介優良事業認定ですが、認定を受けるにはどうすれば良いのでしょうか。申し込みから認定までの流れを見てみましょう。
まずは職業紹介優良事業認定の公式ホームページにアクセスし、認定の概要を把握しましょう。次に、公式ホームページで配布している自主点検表をダウンロードします。この自主点検票は、優良事業者認定基準や審査チェック項目に準じた構成になっています。
事業の現状と照らし合せれば基準を満たしている部分や改善が必要な部分を把握できるでしょう。
自己判断で大丈夫!という状態になったら、申請書を請求し、必要書類をそろえて提出します。書類審査が通ったら手数料を支払い、入金が確認された後、実地審査が行われます。実地審査は調査員によるヒアリングや「経営の安定性」「法令の遵守」「業務の適正運用」などに関する調査といった内容です。
その後、審査認定期間内で合議が行われ、認定・不認定が決定され、通知が来るという流れです。
見事に認定を受けた事業者の取り組み事例が、職業紹介優良事業認定の公式ホームページに掲載されているのでお手本にし、しっかり準備を整えましょう!
職業紹介優良事業の認定にチャレンジしてみよう
職業紹介優良事業認定を受けるためには、ある程度の準備期間や費用が必要です。通常業務の合間を縫って備えるのは大変かもしれません。しかし、認定を受けて損になることはないはず。
職業紹介事業者のみなさんは今回の記事を参考に、検討してみてはいかがでしょうか。
なお、人材・職業会社の種類や選び方についての記事は、以下のページでまとめて紹介しています。