旅館のおせち料理が気になる。提供時に旅館が配慮すべき3つのポイントとは?

有名老舗旅館など、一部の旅館ではおせち料理の販売が行われています。耳にしたことがある旅館経営者も少なくないでしょう。料理に自信のある旅館であれば、おせちの売り出しにも興味があるはずですが、どのようなことに気を付ければおせちの販売を成功させることができるのでしょうか。品数・価格帯・特徴などの「旅館のおせち事情」をご紹介しますので、おせち販売のヒントにしてみてください。

目次

    旅館・料亭のおせちが食べたい!

    iStock.com/gyro

     

    お正月が近づくにつれ、多くの方の頭によぎるおせち料理。縁起の良い食材がふんだんに使われ、新年を迎えるにふさわしいおせち料理は、今もなお多くの家庭で食べられています。

     

    しかし、おせちは品数が多いうえ、伝統的な和食の調理法が用いられているため、時間と手間がかかる料理としても有名です。何かと多忙な現代人がおせち作りを億劫に感じるのも、無理はありませんよね。

     

    「忙しい、でも食べたい」、そんなニーズの高まりにあわせて登場したおせちの通販・予約販売は、年々堅実に売上を伸ばしており、その波は旅館にも押し寄せているのです。料理に定評のある旅館であれば、おせちを食べてみたいと思うお客様も多いはずですよね。

     

    では、これからおせち料理の販売に乗り出す旅館は、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。旅館のおせち事情をご紹介しますので、新規参入のヒントにしてみてください。

     

    旅館ではどんなおせちの提供が提供されている?

    iStock.com/bee32

     

    まずは、他旅館で提供されているおせち料理の品数・価格帯・特徴をみていきましょう。

     

    品数は定番11品を含め20~50品

    旅館で提供されるおせちは、2~3段のおせちが主流です。そのため、品数は下記のような定番メニューを含めた20品程度から、多いもので50品ほどになる豪華なおせちもあります。

     

    • ・黒豆
    • ・数の子
    • ・関東は「田作り」、関西は「たたきごぼう」
    • ・紅白かまぼこ
    • ・伊達巻
    • ・栗きんとん
    • ・昆布巻き
    • ・酢れんこん
    • ・紅白なます
    • ・海老
    • ・煮物

     

    また昨今では、単身世帯が増えていることや、元旦当日に食べきりたいというニーズの高まりを背景に「1段おせち」を提供する旅館もあります。

     

    提供する旅館はまだそこまで多くありませんが、ホテルでは小ぶりで品数の多いおせちの人気をひしひしと感じているようで、提供するホテルが徐々に増えています。

     

    価格帯は2万5,000円前後が相場

    3段であれば、3万円~4万円程度の価格がボリュームゾーンとなっています。

     

    ただし前述の通り、1段おせちなど小ぶりなおせちのニーズの高まりから、1~2段で2万円前後という、比較的お手頃な価格でおせちを販売する旅館もあるようです。そのため、全体では2万5,000円前後が相場と言えるでしょう。

     

    また、ホテルのおせちの相場は2万円前後ということからもわかる通り、ホテルよりも若干高い価格設定をしている旅館が多い印象です。海鮮の中でも値段の張る、いくら・伊勢海老・あわびなどの海産物が多く取り入られていることが影響しているかもしれませんね。

     

    最近は洋を取り入れる旅館も!

    おせちは日本料理ですので、旅館で提供されるのは和風のおせちが一般的です。しかし、最近では和洋折衷のおせちを提供する旅館が増えています。これは、日本人の食文化の変化に合わせて作られた結果でしょう。

     

    その一方で、徹底して和のテイストを崩さない旅館もあります。この場合、花れんこん・飾り切りのにんじん・毬麩など、日本料理ならではの意匠を凝らしたおせちが多いようです。

     

    おせちを提供する旅館の特徴

    iStock.com/lukyeee1976

     

    おせちを提供しているのは、誰もが名前を聞いたことがあるような老舗旅館や、料亭としても有名な旅館、有名な調理長を抱える旅館が多い印象です。

     

    おせちは新年の始まりにいただく特別な料理ですから、「せっかくなら有名老舗旅館や名料亭が監修した、美味しいおせちを頼みたい!」とお客様が願うのは自然なことでしょう。

     

    ただ、全国的に有名でなくてもおせちを販売している旅館もあります。

     

    関東と関西で出汁が異なるように、親しみのある味はお客様によってさまざまですよね。つまり、地場の旅館のおせちは、地元の味を楽しみたい・慣習的におせちを食べておこうという考えのお客様からのニーズがあるのです。

     

    ですので、地場の旅館が「有名旅館でなければニーズは無いだろう…」と、知名度の有無だけで販売を諦めてしまうのは、少しもったいない考えなのかもしれませんね。

     

    旅館がおせち販売を始める際の3つポイントとは?

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    新たにおせち販売に乗り出す旅館は、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。おせちの販売開始を検討する旅館に気を付けていただきたい3つのポイントをご紹介します。

     

    ホテル・ネット通販など競合が多いことを前提に

    おせちの通販・予約販売は、インターネットのECサイト・百貨店・スーパーの他、最近ではコンビニでも取り扱われるようになっています。つまり、お客様の選択肢は増え続けているため、販売戦略が非常に重要になるのです。

     

    「最高のおせちができた!」と完成に満足し販促を怠っては、元も子もありません。購入してもらえなければ、おせちが売上に繋がることはないからです。魅力あるおせちを多くの方に届けるためにも、競合他社を意識した販売を行うことを忘れないようにしましょう。

     

    産地や海鮮へのこだわりは武器になる

    大量生産されるおせちは、安価に作ることに重きが置かれているため、産地に強いこだわりが見られません。洋風・中華風など、バラエティーに富んだおせちへシフトしてきているホテルでは、ローストビーフなどお肉にフォーカスを当てたおせちも増えています。

     

    つまり、これらの競合と手っ取り早く差別化を図ることができるのは、産地や海鮮にこだわり抜いたおせちと考えることができるでしょう。ただし、その分値段は上がりやすくなります。希望する販売価格とこだわりを天秤にかけながら、おせちの作成に臨んでくださいね。

     

    新春プランなど多角的な打ち出しも視野に

    おせち付きの新春プランを打ち出している旅館もあります。作りたてのおせちを堪能したい・日本ならではのお正月を味わいたいという家庭には、打って付けのプランですよね。また、おせちと年越しそばをセット販売している旅館もあります。

     

    このように、おせち単体で戦うのではなく、複合的に旅館の集客・売上に繋げようとしている旅館も存在しますので、ぜひ貴旅館でも多角的に打ち出すことを検討してみてはいかがでしょうか。

     

    「来年もあの旅館に頼みたい!」と思わせるおせち料理を!

    iStock.com/MarsYu

     

    旅館で提供されているおせちは、2~3段・品数20~50品が主流です。この段数であれば3~4万円ほどで提供されることが一般的ですが、少量おせちの人気の高まりを考慮し、相場価格は2万5,000円前後と考えておくのが無難でしょう。

     

    これからおせちの販売を検討している旅館は、前述した他旅館の状況を踏まえたうえで、自旅館でしか提供できないおせちや、新たな打ち出し方を行ってみてはいかがでしょうか。

     

    「料理に自信はあるけど、販売戦略を立てるのが難しい…」と頭を抱える旅館経営者がいるのであれば、マーケティングや販促に優れた人材を採用し、おせちの売り出し方を考えるのもひとつの手です。

     

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