お客様に喜ばれる旅館のお茶請け
日本旅館では客室にお茶とお茶請けのセットを用意していることが一般的ですよね。
お茶請けチェックインしたばかりのお客様の目に入るもの。何気ないサービスでありながら、旅館の第一印象を左右する重要なアイテムなのです。
気の利いたお茶請けによって、お客様と旅館が得られるメリットや、お茶請けの上手な選び方を見ていきましょう。
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旅館がお茶請けを出すメリットとは?
お茶請けを用意するためのコストは、お客様ひとりあたり高くても100円程度が相場です。しかし、その小さなコストによって生み出されるメリットは決してバカにはできません。
お茶請けを出すことで、以下のような効果が期待できるのです。
歓迎の気持ちを表す
歓迎の意を示す上で重要なのは、従業員の言葉や態度です。しかし、心から歓迎しているからといって長々と挨拶をしていてはお客様が疲れてしまうでしょう。
そこでお茶・お茶請けが活躍します。お茶・お茶請けは古くから、相手を歓迎する気持ちの印として出されきました。
しつこく歓迎の言葉を言わずとも、お茶・お茶請けを通して「ようこそいらっしゃいました」という気持ちを十分に表すことができるのです。
お客様を和ませる
遠方からはるばるやってくるお客様は、長い旅路で疲れていることが想定されます。ようやく旅館にたどり着いてほっとした時、すぐに食べられるお茶請けがあるとうれしいですよね。
甘いお茶請けは疲れを癒し、心を和ませます。お客様に寛ぎのひと時を提供することは、旅館の大切な役目でしょう。ゆったりとした気持ちで滞在をスタートしていただくためには、茶請けが必要なのです。
お土産品の販売促進
お茶請けを出すことは、お土産品の販売促進につながります。売店で販売している商品をお茶請けとして出せば、気に入ったお客様に購入して貰える可能性があるでしょう。
岐阜県のある温泉地では、旅館のお茶請けとして使っているお菓子が大好評で、多くのお客様が売店で同じものを購入して帰るということです。
売店の売上をアップを目指すなら「試食」の意味味合いを込めて、イチオシ商品をお茶請けにしてみましょう!
地元のPRができる
地域の特産品を使ったものや、パッケージに有名観光地の絵が描かれているものをお茶請けとして出すことで、地元をPRできます。よその地域から来たお客様にとって、珍しいものは喜ばれるでしょう。
お茶請けを見たお客様が、特産品や観光地に興味を持ち、地域の活性化につながる可能性があるのです。
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お客様の喜ばれる旅館のお茶請けの選び方
お茶請けを出すからには、お客様に喜ばれるものを選びたいところです。お茶請け選びで失敗しないためのポイントを把握しましょう!
その地域らしいもの
旅行の醍醐味は「日常生活を離れて遠くまで来た!」と実感することではないでしょうか。その気持ちを盛り上げるのは、訪れた地域らしさを感じられるものです。
特色のある地域の旅館であればぜひ、その地域らしいものをお茶請けに選びましょう。
好き・嫌いが少ないもの
お茶請けは多くの場合、全てのお客様に同じものを出しますよね。好き・嫌いが分かれず、なるべく万人の口に合うものが望ましいです。
クセが強くて食べられない人が多いものは避けましょう。また、アレルギーにも注意が必要です。
旅館のオリジナルお菓子
旅館オリジナルのお菓子があれば、ぜひお茶請けに出しましょう。「この旅館でしか手に入らない」という特別感が喜ばれます。
また、気に入ればお土産品として購入して貰え、お客様の友人・知人に旅館の名前を知ってもらうきっかけになるでしょう。
ただし、旅館オリジナルのお菓子は美味しくなければ逆効果です。オリジナルお菓子を作るのであれば、クオリティにこだわってくださいね!
旅館のお茶請けを楽しみにしている人は多い
旅館の客室に入ったら真っ先にお茶請けをチェックするなど、お茶請けを楽しみにしているお客様は多いものです。お茶と取茶請けのセットがあることで「旅情緒」を感じるという人も居ます。
お茶請けは必ずしも出さなければならない、というものではありません。業務の効率化などを考えてお茶請けを出さないスタンスの旅館もあるでしょう。
しかし、お茶請けがあるものだと思ってやってきたお客様は、結構がっかりしているかもしれません。口コミサイトには時折「客室にお茶請けが無くて残念だった」という投稿が寄せられています。
もし機会があれば、お茶請けについてのアンケートを取るなど、方針の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
旅館のお茶請けは印象に残りやすい
お茶請けの選び方には、旅館のセンスが現れます。多くの場合、お茶請けはお客様にとって「その旅館で初めて口にするもの」です。そのため市販品でも「旅館で食べたもの」として記憶されるでしょう。
旅館のコンセプトや客層に合ったお茶請けを厳選して、おもてなしの気持ちを伝えてくださいね。