アルバイト求人に応募が来ないと悩む企業は増えている
アルバイトを含む、パートタイム労働者の有効求人倍率は2020年1月時点で1.63倍でした。「人手不足」とメディアで取り上げられるものは正社員をイメージしがちですが、正社員を含めた有効求人倍率は1.49倍というところから見てわかる通り、昨今ではパートタイム労働者の方が正社員よりも確保が難しいという状況になっているのです。
アルバイトの有効求人倍率が上昇している大きな理由としては、人件費の安さが挙げられます。正社員に比べ労働時間が短く自由な働き方ができるという気軽さをメリットに、人件費が安くなるアルバイトを積極登用している企業も増えており、アルバイトの求人は年々増え続けているのです。
これにより、アルバイト市場も競争が激化し、以前のようにアルバイト求人に応募が来なくなったと悩む企業も増えており、今後も増していくことが予想されます。
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アルバイト求人に応募が来ないのは応募者のことを知らないから?
アルバイトの求人に応募が来ないと悩む企業は、応募者の現状を理解できておらず、求人情報に応募者の気持ちに寄り添った掲載をできていないことが原因かも知れません。
アルバイト求人に応募が来ない原因を探る前に、アルバイト求人広告を扱う企業の行ったアンケートをもとに、今一度応募者の理解を深めましょう。
重視する条件
アルバイト探しで重視したポイントは、下記のような順位となりました。
- ・第1位:短期・長期などの勤務期間
- ・第2位:勤務地
- ・第3位:時給などの給与
ランキング1位となった勤務期間ですが、具体的な期間は「1~10日」の超短期が約4割、3カ月以上「長期」が約3割と、極端に二分された結果となりました。
求人広告を掲載する場合には、上記のようなポイントを踏まえ、自社の条件をしっかりと応募者に伝える必要があります。
利用する求人サイト
企業により、求人広告を掲載している媒体は異なりますが、応募者はどのようなサイトを利用する傾向にあるのかをご存じでしょうか。
複数回答可のアンケート調査の結果、利用する求人サイトの傾向としては、「掲載されている求人が多い」という理由が応募者全体の約5割という一方で、「希望に合う求人が多い」という理由が約7割という結果となりました。
とにかく求人数が多いから、という理由よりも、自身の条件に合う求人が多いという理由から求人サイトを利用することが多いようです。
アルバイト探しで困ったこと
アルバイト探しで困ったこととして応募者が考えていたのが、「やりたい仕事がわからない」が約3割で、1位という結果でした。次いで「応募後の流れがわからない」という結果となっています。
掲載している求人の中で、応募者に魅力付けをしたり、応募後の流れを親切に書き示してあげることで、応募者増に繋がるかも知れません。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
アルバイト求人に応募が来ない原因:掲載情報不足
アルバイト求人に応募が来ない具体的な原因はどこにあるのでしょうか。「掲載している求人の情報不足」、「魅力不足」、「戦略不全」という3つの観点から、原因を解説していきます。
まずは、「掲載情報不足」という観点でみていきましょう。自社の求人情報と照らし合わせながら確認してみてください。
情報不足
応募が来ない求人に共通して言えることは、「情報が少ない」ということです。
自社のことや仕事内容などの説明が簡略的であったり、専門用語を多く用いていたりはしていませんか。また、シフト・勤務地・応募後の流れなどの情報に不足はないでしょうか。
求人を見て、企業のことをはじめて知るという応募者も少なくありません。応募者の視点に立ち、わかりやすい表現をしている企業であれば応募は集まります。人気企業などのアルバイト求人を参考に、情報を拡充することを意識し、求人掲載を行いましょう。
仕事内容がわかりづらい
「色々な業務を行ってもらうから、まとめた表現をしよう。」という考えから、求人掲載している業務内容をひとくくりにしてはいないでしょうか。
「データ入力」を例とすると、文章入力なのか、数値入力が必要なのか、表計算ソフトで関数を使うのか、関数を使う場合はどのレベルの知識が必要なのか、など簡潔すぎる言葉では応募者は様々な考えを巡らせてしまいます。
そして、「よくわからない企業よりも、わかりやすい表現をしている企業へ応募しよう」という判断を下すことに繋がります。
応募があっても採用に繋がらない、早期離職していまうという場合もまた、仕事内容が明確になっていなかったことが原因である場合も多いため、仕事内容は、未経験・初心者が見ても想像しやすいよう噛み砕いた表現で記載するようにしましょう。
職場のイメージができない
特に学生などの若年層は「どのような場所で、どんな人と働くことができるのか」ということを重視し、仕事探しをしているようです。
学校とは別のコミュニティでもあるアルバイトの場は、社会勉強の場としても重要視している学生も多く、自分の理想に近い職場を探し求める傾向にあります。
どんな年代の人が働いているのか、賑やかな職場なのか、黙々と仕事に集中できる場なのか、どんなことが学べて今後の人生にどんなことに活かせるのか、などの記載があれば、職場のイメージをしやすくなるでしょう。
印象に残らない
たくさんある求人の中から、応募者の目に留めるためには、印象に残す必要があります。「画像」や「キャッチコピー」などがその一例です。
画像であれば、明度の低いものや、あまりに広告らしいものは印象に残りづらい傾向があります。キャッチコピーでは、誇大表現と捉えられるPRは応募者に怪しく見えてしまうため、節度を持ちわかりやすい表現をするのがよいでしょう。
更新が遅い・ずっと掲載されている
いつまでも同じ内容で掲載が続いていたり、いつ見ても求人が掲載されている企業であれば、応募者は不信感を抱いてしまいます。
広告は鮮度が命です。更新を怠っている企業、また求人掲載が長い企業は、上記のように改善できることから手を付け、全く同じ内容を掲載し続けないように注意しましょう。
下記の記事も参考にしてみてくださいね。
求人情報をずっと掲載している企業に求職者が抱くイメージとデメリットとは?
アルバイト求人に応募が来ない原因:魅力不足
アルバイト求人に応募が来ないのは、「魅力不足」ということが原因ということも考えられます。どのような点で応募者は「魅力が無い」と判断するのでしょうか。みていきましょう。
競合よりも条件が悪い
「同じような勤務地、同じような仕事内容なのに、他社はすぐに求人掲載を取り止めることができている…。」という場合は、他社と比較し、条件が悪いということが考えられます。賃金、福利厚生、教育体制、シフトの融通が利くかどうかなど、他社に劣っている条件が無いかを確認しましょう。
労働環境の改善は難しく、条件で勝てないという場合には、付加価値を提供するほかありません。「時給は低スタートですが、教育制度が整っていて、勤務者の勤続年数・満足度ともに上昇中!」など、弱点は認めつつ他のPRポイントを前面に押し出すというような表現を取ってみてはいかがでしょうか。
悪評を聞く
なかなか防ぐことが難しいのが、悪評が原因で応募が集まらないというものです。特に勤務地が郊外である場合、悪い噂はすぐに広まってしまうので注意が必要です。
従業員から不満が集まり広まってしまうのはもちろんですが、接客の仕事であれば自身が接客を受けて悪印象を抱いたというところからも悪評が立つ可能性があります。
火のない所に煙は立たないともいうように、悪評が立つ職場には何かしら原因があるものですので、経営者は日常的に労働環境が整っているのかをチェックするようにしましょう。
雇用形態が「アルバイト」であるため
アルバイトという雇用形態であるだけで、どうしても息が短いように感じてしまうものです。
何かあった時の保障が充分でないと考える応募者も多いため、特にフルタイムに近い勤務時間・勤務日数での求人を募集するのであれば、正社員雇用実績がある、昇給制度がある、一定時間以上の勤務で正社員同様の福利厚生が受けられる、などということを謳うことで、応募者の不安が軽減されます。
アルバイト求人に応募が来ない原因:戦略不全
アルバイト求人に応募が来ない原因の3つ目として考えられるのが、「戦略不全」です。根本から間違っていれば、求めている応募者は集まりません。
掲載媒体が合っていない
求人サイトにより、利用する年代や取り扱う業種・職種が異なります。応募が来ないと悩む企業は、そもそもの掲載先が自社に適していない可能性があります。
掲載料金が安いから、有名だから、という理由から掲載先を決定するのは自社に最適な募集ができているとは言えません。
求人サイトの特徴の比較を読んだり、一定期間、複数のサイトに掲載し効果があったものだけの利用を続けるなどして、無駄のない求人掲載に努めましょう。
ターゲットが明確でない
掲載媒体の選定にあたり、ターゲットを明確にするのも大切です。応募者のターゲットが明確でない場合、誰にでも当たり障りの無いような求人掲載となるため、求人が魅力的に映りません。
年齢・性別・性格など、どのような応募者であれば自社のアルバイトとして活躍してくれるのかを明確にし、その方一人の胸を打つこと意識を持ち、求人を作成するようにしましょう。
アルバイト求人に応募が来ないという悩みを解消する3つの策
アルバイト求人に応募が来ないという時、「掲載している求人の情報不足」、「魅力不足」、「戦略不全」という3つの観点から原因を解説していきました。
前項の原因を踏まえ、応募が来ないという悩みを解消する具体策をご紹介します。
募集条件の整理
まずはじめに、募集条件を整理しましょう。
求人掲載開始前に、改めて勤めて欲しいターゲットを明確にし、自社がどのような条件を提示できるのかを精査します。あわせて、募集人数・掲載期間・掲載料金なども含めて検討すると、より戦略的な求人掲載ができることでしょう。
応募者を意識した情報掲載をする
募集条件の整理が終わったら、掲載の情報を決定し、入力・公開をしましょう。
「アルバイト求人に応募が来ない原因」の項目でご紹介した「掲載情報不足」の内容を振り返り、応募者を意識した表現・文言で、自社を魅力的に映すことが大切です。
どのような表現・文言であれば魅力的に映るかがわからず、前に進むことができないという場合は、実際に今勤めているアルバイトの意見を取り入れてみるのがよいでしょう。
学生であれば学生というように、求めているターゲットに近しい従業員からの意見を聞くことで、求めるターゲットに刺さりやすい求人情報が掲載できるようになるでしょう。
求人の掲載先・掲載プランを見直す
上記2つを行い、効果が見られなかった場合には、求人の掲載先・掲載プランを見直すことも視野に入れましょう。
求人サイトにより、料金が高いプランの方が露出度が高かったり、アピールできる項目が多かったりすることもありますので、自社で使えるコストと相談しながら、求人サイトの担当者に相談してみることをおすすめします。
また、多店舗展開している企業であれば他店舗の担当者に状況を聞いてみるのもよいのではないでしょうか。
ホテル・旅館の宿泊業でアルバイト求人の応募が来ない時は?
ホテル・旅館でアルバイト求人に応募が来ない場合には、魅力の伝え方に工夫を凝らしましょう。
ホテル・旅館のアルバイトは、相場よりも時給が高い傾向にあります。また、シフト制であることが大半です。
ですので、職種問わずアルバイトを探している学生をターゲットにするのであれば「高時給!昇給あり!」、「〇時間シフトなので学業との両立がしやすい!」、「社会人になる前にマナーが学べる!」などのキャッチコピーを用いるのもよいかもしれません。
競合他社と差をつけるためには、上記のほか、夜間の待機時間が自由に使える、MVP制度あり、海外のお客様が多く外国語力がつく、など自社独自のPRも含めた求人を掲載するとなおよいでしょう。
下記のホテル・旅館のアルバイトに関連する記事も、参考にしてみてくださいね。
ビジネスホテルのバイトは高時給?お金以外のメリットも沢山ある!
旅館の住み込みバイトの業務内容と住み込みバイトならではのメリット・デメリット
「応募の来ないアルバイト求人」から「応募の集まるアルバイト求人」へ!
応募が来ない状況が続いてしまうと、掲載している求人すら見たくないという状態に陥ってしまう方もいらっしゃることでしょう。
しかし、重要なのは静観を続けないことです。待っていても人手不足は解消されません。
今働いている従業員の意見も参考にしながら、一歩ずつ変化を起こしていくことで、応募の集まるアルバイト求人となるはずです。応募の来ないアルバイト求人から、応募の集まるアルバイト求人へと変わることを願っています。
ホテル・旅館業界のアルバイト求人であれば、当サイト「おもてなしHR」もお力添えができますので、お気軽にご相談くださいね。