ホテルのベルスタッフ:担当業務・やりがいなどを見てみよう!
「究極のサービス業」と呼ばれるホテルの仕事の中でも、ベルスタッフはお客様と接する機会の多いセクションです。「ベルボーイ」「ベルガール」や「ポーター」などとも呼ばれ、「荷物を運ぶ係の人」というイメージが強くありますが、ベルスタッフは具体的にどのような業務を担当しているのでしょうか。
ベルスタッフの業務内容ややりがい、求められるスキルを見てみましょう。おもてなしHRに掲載の求人情報も紹介します。
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ホテルのベルスタッフ:代表的な仕事4選
ベルスタッフは、お客様がホテルに到着し、ドアマンから荷物を引き継いだ直後からチェックアウトの時まで、さまざまな場面でお客様に接します。
主な担当業務は以下の4つ。内容を詳しく見てみましょう。
荷物の運搬や保管
ドアマンからお客様の荷物を引き継ぎ、チェックインをすませた後、客室まで荷物を運びます。また、チェックインの際にも客室からロビーへ荷物を運び、出発まで荷物を保管することもあります。
荷物の紛失や取り間違いがないよう細心の注意を払う必要があり、ドアマンやフロントスタッフとコミュニケーションを取ることも重要です。
客室への案内
チェックインを済ませたお客様を客室へと案内します。
客室まで案内する際にはレストランや非常口など、ホテル内の施設を案内することも重要な仕事。お客様に安心感を与えられる高いコミュニケーション能力や、接客マナーなどが求められます。
客室の説明
お客様を客室へ案内した後、室内の説明を担当するのもベルスタッフの仕事です。
客室の鍵の開け方や、空調や照明の使い方、有料のミニバーなど、室内の設備についてお客様にわかりやすく説明する必要があります。あらゆる質問に答えられるよう、ホテル内の設備や機能について熟知しておくことが重要です。
各種案内
ベルスタッフは荷物を運んだりお客様を客室へ案内するだけでなく、タクシーなどの手配や郵便物、宅配便の管理、観光スポットの案内など、業務の内容は多岐にわたります。
また、ロビー周辺の管理やお客様対応など、ロビー全体の流れを把握して臨機応変に対応できる広い視野と判断力も必要です。ホテルの規模によっては、ドアマンやフロントの業務も行うこともあるので、フロントサービスの業務について幅広く把握することが大切です。
以下の記事ではホテルの部門別の仕事について詳しく解説しています。あわせてご一読ください。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
ホテルのベルスタッフ:やりがい・面白さとは?
ベルスタッフは多くのお客様と接する中で、おもてなしの心やホテル業務の基本を学べる業務です。ホテルマンの第一歩として必ず経験しておきたい職種です。新人ホテルマンの最初の配属を、ベルスタッフとしているホテルも少なくありません。
続いて、ベルスタッフとして働くことにはどのようなやりがい・面白さがあるのかを見てみましょう。
「ホテルの顔」としての誇り
ベルスタッフはお客様の最初のお出迎えと案内、最後のお見送りなど「フロントサービス」を担当する、いわば「ホテルの顔」。ベルスタッフの印象がホテルの印象につながると言っても過言ではありません。
たくさんのお客様と接する機会が多いため、大変な業務でもありますが、経験ややりがいを得られるでしょう。
お客様の満足を間近で感じられる喜び
ベルスタッフはお客様にいちばん近い立場でおもてなしができるので、高いホスピタリティをもって対応すればお客様の満足度があがり、直接感謝の言葉を聞く機会に恵まれます。
お客様の満足を間近で感じられるのは、ベルスタッフならではの喜びです。
ホテルのベルスタッフ:働く難しさ・大変さとは?
ベルスタッフの仕事内容にやりがいを感じる一方、右往左往せず冷静に状況を判断できるスキルなどを求められることも。
それでは、どのような難しさや大変さがあるのかを見てみましょう。
臨機応変な対応が求められる
フロントサービスのさまざまな業務を幅広く担っているベルスタッフは、お客様と直接やりとりすることが多いため、さまざまな要求や問い合わせに臨機応変に対応しなければなりません。
また、お客様のいちばん近くでサービスを提供する業務であるため、直接お叱りの言葉を受けることもあるでしょう。
どのような場面においても、ベルスタッフにはおもてなしの心と笑顔を忘れずに対応することが求められるのです。
荷物の運搬などで体力を使う
ベルスタッフは立っている時間が長く、お客様の荷物を持ち運ぶ業務が中心であるため、体力を使います。
特にパッケージツアーなどで大勢のお客様が1度にチェックイン、チェックアウトする時は、短時間で取り間違えなどがないように、荷物を運搬しなければなりません。体力に加えて集中力も必要でしょう。
また、ベルスタッフはお客様の荷物を持って、広い館内を1日に何度も往復します。荷物が多い場合はカートを使えますが、足腰を鍛えることは必要不可欠かもしれません。
ホテルのベルスタッフ:必要な資格やスキル
ベルスタッフは、特別な資格や免許がなくてもできる仕事です。しかし、業務の内容は幅広く、多くのスキルが求められます。代表的な必要スキルは以下のようなもの。
・ホスピタリティ
・語学力
・コミュニケーション能力
求められるスキルレベルはホテルによって異なりますが、マナーやコミュニケーション能力など、接客の基本である部分は、どのホテルでも必須でしょう。
必須の資格や免許はないため、ホテル業界で働きたいと思ったときには未経験からでもチャレンジできますが、常に自分を高める努力は欠かせないのです。
また、国土交通省・観光庁は2022年6月10日より外国人観光客の受け入れを開始すると発表しました。そのため、多くのお客様と接するベルスタッフには、最低限の英語力が必要かもしれません。
さらに、お客様とのやりとりだけでなくドアマンやフロントスタッフなどの仕事仲間としっかり連携するためにも、コミュニケーション能力は特に重要と言えるでしょう。営業や接客業などの職業をしていた人は、これまでの経験をいかせるのではないでしょうか。
参考:国土交通省/令和4年6月10日以降の外国人観光客の受入れ開始について
ホテルのベルスタッフ:仕事で身につくこと・キャリアステップ
ホテルマンとしてのキャリアを積むためには、ぜひ経験するべきと言われるベルスタッフ。ベルスタッフとして働くことで、次のようなことが身につきます。
・質の高い接客スキル
・協調性
・広い視野
ベルスタッフとしてさまざまなお客様に接し、他業務のスタッフと連携を取る中で、今まで以上に知識や教養の幅が広がり、接客スキルや協調性なども高まります。ホテル全体の動きやお客様が求めるものなどを瞬時に把握できるようになり、視野が広がることでしょう。
ホテルのベルスタッフ:給料・年収や求人情報の傾向は?
ホテル・旅館で働く接客担当者の全国平均年収は320万1000円と言われています。ここでいう接客業には、仲居やホテルサービス係などに属する方も含まれており、ベルスタッフだけの平均ではありません。
おもてなしHRに掲載されている求人情報から、ベルスタッフの待遇や求人の傾向を見てみましょう。情報はすべて2022年8月時点のものです。
東京都内のシティホテルでドア・ベルの兼任スタッフ
東京都内に立地するシティホテルではドアとベルを兼任するスタッフを募集しています。この記事で解説した荷物の運搬や客室までの案内といった業務の他に、お客様の車を預かったり、立体駐車場の操作をしたりといった業務も担当します。
レベルの高い接遇が自慢のホテルですが、未経験者でも応募可能で、イチから指導してもらえるとのこと。雇用形態は正社員で、月給は18万円以上です。
きちんとしたマナーを身につけ、これからホテルマンとして活躍していきたい!という人にぴったりの求人ではないでしょうか。
外資系高級ホテルでベルスタッフ
世界有数の高級ホテルと言われる、ある外資系ホテルではベルスタッフを募集しています。勤務地は東京都内の湾岸エリアで、主な業務内容はロビーでの接客や客室までの案内、リムジンバスの手配など。
応募資格として、日常会話レベルの英会話スキルがあることや、夜間勤務ができることなどが挙げられており、ホテルでの実務経験者を歓迎するということです。
雇用形態は契約社員で給与は月給20万円以上で、正社員登用制度があります。語学力をいかして働きたい人におすすめです。
なお、以下の記事ではホテル業界への就職・転職に役立つ情報を紹介しています。併せてご参照ください。
ベルスタッフの仕事内容に興味のある方は「おもてなしHR」にお任せ!
ベルスタッフの仕事内容は、お客様の大切な荷物の持ち運びやお部屋までの案内など多岐にわたります。ベルスタッフのお仕事に興味がある方は、ぜひ「おもてなしHR」にご相談ください。