言葉遣いを注意されたらどうすれば良い?
社会人なら正しい言葉遣いを心掛けたいものです。自分では正しいと思っていても、人から「おかしい」と思われる言葉遣いをしているかもしれません。
身近な人から言葉遣いを注意された場合、どのように受け止め、どう改善していけば良いのでしょうか。
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言葉遣いを注意される5つのパターン
言葉遣いを注意される場面には、大きく分けて5つのパターンがあります。誰かから指摘されたら、どのパターンに当てはまるのか考えてみてくださいね。
間違えた言葉遣いをしている
「延々と」を「永遠と」と言ったり、「物事が行き詰まる」という意味で「煮詰まる」を使ったり。最近では「なんなら」が「しかも」「さらに」といった意味で使われていることも、多く見受けられます。
言葉は時代とともに変化するものですが、本来の意味とかけ離れた使い方をしていると、注意を受けるかもしれません。また、尊敬語と謙譲語の使い分けについて、指摘されるケースも少なくないでしょう。
接客業では「よろしかったでしょうか?」「こちら、ハンバーグになります」といった「バイト敬語」を使って指摘されることもあるのでは。以下の記事では、接客の場面で注意したい言葉遣いについて解説しています。併せてご一読ください。
相手が間違えている
自分は正しい言葉遣いをしていても、相手の勘違いによって「間違いだ」と注意されることもあります。
例えば「とんでもございません」という言葉は、かつて「とんでもない」を丁寧に伝えようとして、間違えた言葉だとされていました。しかし、文化庁の発表によって2007年からは「使っても問題のない言葉」とされています。
また間違えた言葉遣いを「正しい」と思い込んでいるために、的外れな注意をしてくる人がいるかもしれません。
以下の記事では「とんでもございません」という言葉について、詳しく解説しています。併せてご参照ください。
礼を欠く言葉遣いをした
悪気がなくても失礼な表現を使ったり、自分よりもずっと目上の人に対して、尊敬語ではなく一般的な丁寧語を使ったりしたときなども、注意を受ける場合があります。
また、「語尾を伸ばした話し方でだらしなく聞こえる」「声色が暗い」といった「声の表情」を指摘されることも。
ふさわしくない言葉遣いをした
その場にふさわしくない言葉遣いも、注意されやすいでしょう。
例えば、ビジネスの場で「マジっすか?」「ヤバいっすね」「超うれしいです!」などと言うと、厳しい上司に叱られるかもしれません。
また、外部の人に社内用語を使ったり、お客様に専門用語を使ったりして注意されるのも、このパターンです。
単に気に入らない言葉遣いだった
間違っているわけでも、失礼なわけでもない言葉遣いを指摘されるパターンもあります。それは、単に相手が気に入らない言葉遣いだった場合。
例えば「根拠」のことを「エビデンス」「エビ」と言ったり、「レポート」のことを「レジュメ」と言ったりするのが気に入らない人は、一定数いるもの。
これは好みの問題ですが、特定の言葉遣いを不快に感じる人がいることは、覚えておくと良いかもしれません。
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言葉遣いを注意されたらこうしよう!
言葉遣いは人格そのものです。それだけに、注意されると人間性を否定されたような気持ちになったり、プライドが傷ついたりするかもしれません。
しかし、文化庁の調査によると、2021年の時点で「社会全般での言葉遣いに課題がある」と感じている人は84.6%、「自分の言葉遣いに課題がある」と感じている人は67.6%もいるという結果が出ています。言葉遣いに改善の余地があるのは、ごく普通のことであり、必要以上に恥と感じなくても良いのです。
言葉遣いを注意されるのは、より正しい言葉遣いを身につけるためのチャンスです。前向きに考え、次のように動くと良いでしょう。
参考:言葉遣いの課題について/令和3年度「国語に関する世論調査」の結果の概要
注意してくれた理由を聞く
言葉遣いの注意を受けても、なぜ注意されたのか分からないこともあります。そのような場合にはぜひ、注意してくれた理由を聞いてください。
指摘してくれたことに対してお礼を伝えた上で「どこが良くなかったのか、教えていただけますか?」とお願いすると良いでしょう。
正しい言葉の意味を調べる
「言葉の意味や使い方を間違っている」と注意された場合は、正しい意味を調べましょう。
辞書を引いたり、インターネットで「○○(注意された言葉) 意味」といったキーワードで検索したりすると、確認できます。
自分で調べることによって、意味をしっかりと覚えられるはずです。また、相手が間違っていることが、判明する場合もあるでしょう。つられて間違わないように、自分の目で確かめることが重要です。
言葉遣いに意識を向ける
言葉遣いを注意されたということは、自分の言葉遣いをおかしい、間違いだと感じた人がいるということです。恥ずかしく感じるかもしれませんが、その時点で直せば良いのです。自分の言葉遣いに意識を向けて話せば大丈夫。
また、正しい意味で使っていても「間違っている」と誤解されやすい言葉は、避けたほうが楽になるかもしれません。
正しい言葉遣いは相手に対する思いやり
正しい言葉遣いは相手を混乱させたり、不快な気持ちにさせたりしないための思いやりです。思いやりを持って正しく言葉を使うことで、日々の仕事や生活が、円滑に進むのではないでしょうか。
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