飲める温泉は全国各地に存在!
飲泉は、ヨーロッパなどを中心に知られている健康法の1つです。温泉に浸かるだけではなく飲むことで、消化器官などに良い作用をもたらすとされています。
日本でも全国各地に温泉が飲める施設があり、その効果を求めて足を運ぶ人も少なくないようですよ。
温泉を飲むことでさまざまな健康効果を得ることができますが、具体的にはどのような作用があるのでしょうか。次の項目でご説明していきます。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
飲泉で得られる効果
飲泉で得られる効果として代表的なのは、便秘、慢性的な消化器疾患、胆石病、肥満症、糖尿病などを改善させる点です。さらに詳しい情報を下表にまとめました。
飲泉で得られる効果 | |
胃腸への効果 | 胃腸運動の改善(便秘の改善)
胃粘膜血流の増加、胃粘膜防御作用(慢性的な消化器疾患の改善) |
胆嚢への効果 | 胆汁分泌の促進作用(胆石の予防) |
糖代謝への効果 | 血糖値上昇の抑制、HbA1c、1.5AG、総コレステロールの改善作用(肥満症、糖尿病の抑止・改善) |
その他 | 交感神経活動の抑制、老化防止効果、脱ストレス作用、尿酸値上昇の抑制 |
以上のような効果が期待できるようです。
ただし、個人の体質によって効果は大きく異なるため、思うような作用が得られなかったり、体調を崩したりしてしまうことも想定されます。
また、殺菌していない温泉を飲むことは、それなりのリスクも伴います。どのような点に注意して飲泉をすればいいのか、次の項目でご説明していきましょう。
データ参照:飲泉による身体効果|群馬パース大学
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
温泉を飲む際の注意点
温泉を飲む際の注意点を、いくつかご紹介していきます。
入浴用の温泉は飲まない
飲泉をする上でまず気をつけなければならないのが、入浴用の温泉を飲まないようにすることです。
「飲める温泉がある=あらゆる温泉は飲める」ということではありません。必ず、飲泉用の温泉を設けている施設で温泉を飲みましょう。
適量を毎日同時刻に飲む
いくら健康に良いからと言って、ただ温泉を飲むだけでは効果は得られません。
1日200mlを上限とし、毎日決まった時間に飲みましょう。また、一気に飲み干すのではなく、10~20分ほど時間をかけて飲むとより効果が得られるようです。
泉質によって適量が変わる場合もあるので、注意書きをよく読んでから実行しましょう。
禁忌症がある方はかかりつけ医に確認を
禁忌症をお持ちの方は、飲泉をしてはいけないか、適量よりも少ない量を摂取しなければならない場合があります。
禁忌症とは、「1回の温泉入浴又は飲用でも有害事象を生ずる危険性がある病気・病態」のことを指しており、十分な注意が必要です。
なお、温泉に含まれる成分と、注意が必要な禁忌症の組み合わせについて、環境省から以下のような案内が発表されています。
含有成分 | 禁忌症 |
ナトリウムイオン | 塩分制限の必要な病態(腎不全、心不全、肝硬変、虚血症、心疾患、高血圧など) |
カリウムイオン | カリウム制限の必要な病態(腎不全、副腎皮質機能低下症) |
マグネシウムイオン | 下痢、腎不全 |
よう化物イオン | 甲状腺機能亢進症 |
ご紹介した禁忌症に当てはまっていない方でも、持病によっては飲泉により体に悪影響が出るケースもあります。
まずは医師へ相談をし、許可を得てから温泉を飲むようにすると安心ですよ。
データ参照:あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは|環境省
温泉を探す際は「飲めるか否か」に注目してみても!
立地や食事、施設の内装や景色など、温泉を探す基準は多岐に渡っています。
ちょっと変わった温泉選びをしたい方は、温泉が飲めるかどうかを温泉選びの基準の1つにしてみても楽しそうですね。
正しい温泉の飲み方で、健康を目指しましょう。