接客が上手い人・下手な人には共通点がある!
接客は、企業やお店の顔とも言える大切な仕事ですよね。特に、接客業に従事している、もしくは以前していたという人であれば、自然と接客が上手い人に目がいくことが増えるのではないでしょうか。
「接客が上手いなあ」と思われる従業員には、いくつかの共通点があります。また、残念ながら接客が下手な人にも、共通点が存在します。それぞれ、どのような特徴があるのかを見ていきましょう。
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接客が上手い人の7つの特徴
接客が上手い人には、7つの特徴があります。評価として「上手い」という抽象的な言葉を使うことからもわかる通り、技術の高さよりも感覚的に「上手い」と感じることが多いのが特徴です。
接客が上手い人の7つの特徴を見ていきましょう。
接客の基礎ができている
まず、接客の基礎ができているということが最低限です。直観的に「上手い」と思われる人になるためには、応用が利いているという印象を与える必要がありますが、何事も応用は基礎なくして成り立ちません。
接客の基礎は、言葉遣いをはじめ、笑顔で対応する、元気の良いあいさつをする、などさまざまなマナーがあります。
声量・動作・表情などの所作はひとりひとりに差が出やすく、100%統一することは難しいものです。しかし、言葉遣いは企業・店舗内である程度の共通認識があるはず。
言葉遣いに不安がある人は、以下の記事もご参照ください。
常にアンテナを張っている
意識的か、無意識的かはさておき、情報収集を怠らない人は「接客が上手い人」と称されることが多いでしょう。
接客ではさまざまな地域・年代・性別のお客様と会話をする機会があります。豊富な知識がある人は、会話の幅を広げやすく、お客様との会話が弾みやすいもの。
お客様との共通の話題や、時事ネタなどを会話の中で絡める従業員を見て、お客様は「上手い接客だな」と感じることが多いようです。
お客様に合わせた接客ができる
前項でも解説した通り、お客様のタイプはさまざまです。物静かなタイプ、陽気なタイプ、神経質なタイプなど、ひとりひとりに合わせた接客ができるのが、接客が上手い人の特徴です。
また、お客様の年代に合わせることも重要。お子様であれば動作を大きく、わかりやすい言葉で話し、ご年配であれば少し大きめで聞き取りやすいように話す、などの使い分けができることも、接客が上手い人の特徴と言えるでしょう。
傾聴力が高い
傾聴力とコミュニケーション能力の高さは、比例する傾向にあることをご存じでしょうか。
傾聴力とは文字通り、体・耳・心を相手に傾けて話を聴く力です。人は話をする際、相手に傾聴の姿勢を取られていると、安心感や満足感を覚えやすいもの。
特にクレーム対応であれば、傾聴力が高いほどお客様の怒りをきれいに収めることができます。接客と言うと「話すこと」に注目しがちですが、「聴くこと」にこそ力を入れると、接客が上手い人になれるのではないでしょうか。
洞察力が高い
「お客様に合わせた接客ができる」という所にもつながりますが、接客が上手い人は洞察力が高いという特徴があります。目に見える範囲に対する対応のみならず、お客様の先を読み行動を起こす力と言えるでしょう。
「小さなお子様がいるので、通路にある荷物を別の位置に動かそう」、「お手洗いから戻って来たので、そろそろお会計かな」など、先回りをして行動をすることができると、接客が上手い人に近づけます。
自分の意見を口にできる
お客様と心の距離を近づけるために、時にはプロの視点を持ち、お客様と同じ立場に立った接客をすることが重要です。
販売や営業で接客を行う際には、お客様から提案を求められることもあるはずです。そこで自分の意見を伝えられず「お好みの方を」や「どちらも良いです」といった曖昧な回答をしては、お客様は満足できず、頼りにしてもらえないでしょう。
「私はこちらの方が良いと思いますよ、なぜなら~」というように、自分の意見を伝えることで、お客様から信頼されるのです。「接客が上手い人」という評価を受けることにつながるので、ぜひ実践してみてくださいね。
接客を楽しんでいる
接客が上手い人の最後の特徴は、心から接客を楽しんでいるという点です。
人の心を動かすためには、感情表現が必須です。接客を心から楽しんでいない人であれば、どこか「心ここにあらず」という感じが出てしまい、お客様もその様子を察してしまいます。
接客が上手い人を思い浮かべてみましょう。どこか楽しそうであったり、いきいきと働いていたりする人が思い浮かんできませんか?
接客が上手い人になるためにも、普段から楽しむ気持ちで接客を行うことがおすすめです。
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接客が下手な人の3つの特徴
接客が下手な人には以下のような共通点があります。接客に苦手意識があって悩んでいる人は、ご自身の接客を振り返りながら読んでみてくださいね。
マニュアル通りで融通が利かない
接客の現場には、マニュアルが用意されていることがほとんどです。しかし、お客様のタイプや要望は千差万別。マニュアルを守るだけでは、満足につながる対応はできません。
臨機応変さに欠け、融通が利かない人は、接客が上手いとは言えないでしょう。決まり事を守ろうとする真面目さは長所ですが、柔軟に対応することも必要です。
感情が顔に出やすい
理不尽なクレームを受ける、分からないことを聞かれるということは、接客業では日常茶飯事。
腹が立った時にムッとした表情を見せたり、すぐに回答できないことで焦ったりしていては、お客様に不信感を抱かせてしまいます。
ちょっとしたことで腹を立てない、業務に対する理解を深めることも大切ですが、感情を悟られないだけの演技力を身につけることも必要です。
ただし、無表情で対応するのももちろんNG。「申し訳なさがにじみ出た顔」や「余裕のあるほほえみ」といった表情を研究しましょう。
お客様に寄り添う姿勢がない
お客様からの要望に対して「できません・ありません」などのストップワードを使ったり、質問に対して「たぶん〇〇だと思いますが……」といった曖昧な返事をしたり。
このような態度からは「お客様に寄り添う姿勢」が感じられません。商品やサービスを売るだけなら、自動販売機やAIにもできること。お客様に寄り添うことこそが、接客スタッフに求められる仕事なのではないでしょうか。
「接客が上手い人」になるためのコツ!
前項では、接客が上手い人・下手な人の特徴を紹介しました。
これらを取り入れることで、「接客が上手い人」という評価に近づけるはずですが、「具体的にどうすれば良いのかわからない!」という人もいるはずです。
「接客が上手い人」になるためのコツを、詳しく見ていきましょう。ぜひ下記を取り組み、「接客が上手い人」を目指してくださいね。
先輩から技を盗む
「人の振り見て我が振り直せ」という言葉もある通り、まずは例に倣うことをおすすめします。
社内・店舗内には必ず「接客が上手い」という評価が下されている先輩が1人はいるはずです。「上手い」という評価は直観的な部分も強く、感覚的に捉えて真似ることが難しい場合がありますので、先輩の所作・発言・タイミングなどを言語化してみることがおすすめです。
先輩を観察しながら、「上手いな」と感じた部分をご自身の接客にも取り入れてみましょう。
他店舗で接客を受ける
2つ目にご紹介する方法は、「他店舗で接客を受ける」ということです。可能であれば、ランクや評価の高い同業他社の接客を受けることをおすすめします。評価の高い接客を受けてみるべき理由は、一流には一流と呼ばれる所以があるからです。
自身がお客様になり、「上手い接客だ」と感じる体験を増やすことは、上手い接客を行うための近道です。
たくさんの経験を積むことで「このタイミングでこんな声掛けをすると上手いと感じるんだな」とわかるようになるはず。感動体験を増やし、ご自身の接客に反映できるように心がけてくださいね。
他業界の接客を受ける
他業界の接客を受けるのも、上手い接客に近づくためのポイントです。
同じ業界であれば、ある程度「上手い接客」にも型があります。他社・他店舗と比較し、足りていない場合は補い、更に良い接客を目指すためには型を超える必要があるでしょう。
衣食住や観光に関わる接客であれば、プライベートで休みを取りながらでも学べます。普段から「接客を受けていること」を意識してくださいね。
「接客」に関する知識をつける
正しい接客をするためには、知識をつけることも大切です。さまざまな引き出しを持っておくことが、接客の武器になるはず。
しかし、知識を蓄えるだけでは宝の持ち腐れです。自分の接客に反映させながら、接客の質を高めていきましょう。
宿泊業界を経験する
ホテル・旅館などの宿泊業界は「究極の接客業」と言われています。
時間や空間を提供するホテル・旅館は、物質的な価値提供の要素が少ないこともあり、心遣いを大切にした接客サービスが重視されるのです。
接客スキルを高めたいのであれば、ホテル・旅館の仕事を経験することもおすすめ。未経験者でもチャレンジしやすく、知識ゼロの状態から「接客が上手い人」を目指せるのではないでしょうか。
以下の記事では、ホテルにおける接客について詳しく解説しています。併せてご一読ください。
「接客が上手い人」になるには多くの経験を積むことが大切!
接客スキルは、さまざまなタイプのお客様と接することで、徐々に上がっていくものです。失敗を恐れずに経験を積むことが大切と言えるでしょう。
中でも、日常的に高いレベルの接客が求められる宿泊業界は、接客のスキルアップにはうってつけの業界です。ホテル・旅館の仕事を探す際には、おもてなしHRにご相談ください。