電話によるお客様対応で満足を提供するには?
接客業やサービス業に従事していれば、電話でお客様と話す機会は少なからずあるものです。
電話越しの声だけで感じの良い対応をするためには、どういった心がけが必要なのでしょうか。
電話によるお客様対応で、押さえておくべきポイントを見ていきましょう。クレーム対応のコツも紹介します。
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電話によるお客様対応の重要ポイント8選
対面と異なり、お互いの表情が見えない電話。お客様を電話で案内する際には、以下のことに注意を払いましょう。
傾聴姿勢を大切に
電話対応でもっとも意識すべきことは、話を遮らずに最後まで聞くことです。対面であれば、お客様の表情やしぐさから話の続きがあるのかどうかの察しがつきますが、電話の場合はそれが分かりません。
途中で口を挟まずに聞くことはもちろん、「話し終わったかな?」と思ったら一呼吸おくようにすると良いでしょう。発言がかぶってしまった際は「失礼しました、どうぞおっしゃってください」と伝えて、お客様にバトンを渡してくださいね。
待ち時間に配慮する
コールセンターや総合窓口など、電話が集中してかかってくるところでは、担当者につながるまでに、すでに待ち時間が発生しています。
また、問い合わせを受けて回答するまでの間には、資料などを確認するために電話を保留にし、お客様に待ってもらう時間もあるでしょう。
電話によるお客様対応をする際には、こうした待ち時間にしっかり配慮してください。つながるまでに時間がかかっている電話に出たタイミングや、保留を解除するタイミングでは「お待たせいたしました」の一言を忘れずに。この一言があるかないかが、企業全体の印象を大きく左右します。
正確な回答をする
正確な回答は、当たり前ですが重要なことです。目の前にお客様がいないため、忙しい時などは「多分こうだろう」という回答で済ませたくなりがちですが、その回答が誤っていれば後々大問題に発展するかもしれません。
また、わざわざ電話を掛けてきたお客様の手間についても大事に考えましょう。「電話して良かった」と思ってもらえる、正確な回答を徹底してくださいね。
申し出の内容を復唱確認する
電話でのやり取りは、お互いに勘違いしがちです。勘違いしたまま話を進めて時間をむだにしないためには、申し出の内容を復唱確認することがおすすめ。
お客様からの問い合わせや要望を聞いた直後に「○○ということですね?」の一言を入れましょう。きちんと話しを聞いている姿勢も伝わるはずです。
柔らかな表現を心がける
電話は表情が見えない分、ストレートな物言いをするときつく聞こえることがあります。特に、お客様の勘違いを訂正したり、何かお願いしたりする時は要注意。「恐れ入りますが」「お手数ですが」などのクッション言葉を意識して使いましょう。
また、相手の声が聞き取れなかった場合も「聞こえません」「言っていることが分かりません」といった表現は避けましょう。ポイントは「お客様のせい」や「自分が聞いていなかったせい」ではなく、「通話環境のせい」にすることです。
「お電話が遠いようなので、恐れ入りますがもう一度お聞かせ願います」「申し訳ございません。電波が弱く聞き取れなかったため、もう一度おっしゃっていただけますか?」などと伝えるのが無難です。
声のトーンを工夫する
電話では、声が不鮮明に聞こえがち。声質によっては、トーンの工夫が必要です。
お客様から「声が聞き取りにくい」と指摘されたら調整し、もっとも聞き取りやすいトーンを探ってくださいね。自分の対応を録音などで聞く機会があった際には、声の聞き取りやすさにも着目しましょう。
メモを取りながら対応する
電話対応に当たる際には、必ずメモを取りましょう。相手の名前や電話番号といった情報の他、問い合わせ内容やこちらから案内した内容もメモすることがおすすめ。
別の担当者に引き継ぐ際にも、お客様が1から説明し直す手間が省けます。お互いの時間を大切にするためにも、電話の内容をメモに控えるくせをつけてくださいね。
電話の切り方にも注意
対面での接客と同様、電話対応も最後まで気を抜いてはなりません。通常、電話は掛けた方から切るものとされていますが、お客様対応においては相手が切るまで待ちましょう。それは、お客様がまだ話したいと思っているのに、電話を切ってしまうという失礼な対応を防ぐためです。
また、お客様が電話を切ったと思っても、実際にはつながっている場合があります。受話器は静かに置く、内輪の話が聞こえないように注意するといったことも必要です。
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お客様からクレームの電話が来たらどう対応する?
帰宅してから商品の不良に気がついたり、対応の不手際が許せなかったり。電話でクレームを受けることは少なくありません。適切に対応するためのコツを見ていきましょう。
共感を示す
電話の向こうでお客様が怒ったり、悲しんでいたりする場合は、共感を示すことがポイントです。
たとえば、購入したスカートのファスナーがすぐに壊れた事に対して怒っているのであれば「購入したばかりでそのような不具合があれば、お怒りになるのはごもっともでございます」といった言葉を投げかけると良いでしょう。
自分の正当性を理解してもらえれば、負の感情は和らぐもの。落ち着いて話し合いを進めるための、有効な手段です。
適切に謝罪する
クレーム対応に慣れていないと、とりあえず謝罪してその場を納めたくなりがちです。特に、電話で対応する場合は早く切りたい一心で「とにかく謝ろう!」と思いやすいのではないでしょうか。
しかし、こちらに非があるかどうかがはっきりするまで、むやみに謝罪するのはNG。謝罪するということは、落ち度を認めることなので、後々不利に働く恐れがあります。
ただし、お客様の怒りや悲しみに対してかたくなに謝罪しないのも良くありません。クレームだと分かった時点では「ご不快な思いをさせて申し訳ございません。」「ご心配をおかけして申し訳ございません」というように、お客様の気持ちを害したことに対して謝罪しましょう。
また、こちら側に非があることが明確になった際には「案内に誤りがあり、申し訳ございませんでした」など、何に対するお詫びなのかを添えて謝ると、反省している気持ちが伝わりやすくなります。
冷静に判断する
電話での対応に限らず、クレームをまるく納めるためには、冷静な判断が必要です。
自分の対応で解決できるのか。上席に変わったほうが良いのか。お客様の希望通りに対応して問題ないのか。
考えるべきことが多岐に渡る上に、怒鳴られたり罵られたりして判断力は鈍りがちになるでしょう。しかし、対応に事態を悪化させないように、努めて冷静になることが求められます。
気持ちが焦ってしまった時は、一旦電話を保留にして周りの人に相談しましょう。
電話対応のスキルを磨いてお客様満足度を高めよう!
電話口は、企業とお客様とのファーストコンタクトになる場合もあります。電話対応のスキルを磨いてお客様満足度を高めましょう!
また、ホテル・旅館は電話で予約を受け付けるなど、電話対応の機会が特に多い業界です。宿泊業界の仕事を探す際にはおもてなしHRにご相談ください。