ホテルの地域連携で新しい観光を実現
ホテルは旅行者やビジネスマンが利用する施設です。
観光地や繁華街に建ち並ぶホテルは、地域住民にとっては少々縁遠い存在かもしれません。あるのは知っているけれど、利用したことはないという地域の人も少なくないでしょう。
華やかで豪華な見た目に、格式の高さを感じて気おくれしてしまう人もいるかも知れませんね。
そんなホテルが、周辺にある飲食店や商業施設と連携して、新しい観光を実現しようという試みがあります。観光復活のカギとして、近年は特に注目を浴びています。
新しい観光資源を発掘し、地域活性化につなげようというのがホテルと地域が連携することの目的です。
有名な観光地以外にも、たくさんの魅力あることを知っているのは、その地域にあるホテルだからこそ。
観光地にあっても、ガイドブックには載っていない、地域に眠っている資源が新しい地域の魅力になることもあるかもしれません。
地域住民に愛され続けている飲食店や、小さな公園も、その土地を訪れなければ出会えなかった場所。ホテルが地域と連携することは、お客様に新しい出会いを提供するチャンスにもなるのです。
観光地に限らず、その土地ならではの観光を楽しむことで、地域住民と観光客の交流が生まれることも。そこでの出会いが、またこの土地を訪れたいというきっかけになることもあるはずです。
観光客が地方創生への貢献を感じられるというのも、ホテルが地域連携によって起こる効果の1つかもしれません。
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ホテルの地域連携が広がる背景
ホテルが地域連携を進める背景には、新型コロナウィルスの感染拡大防止があります。
2020年から流行している新型コロナウィルスの影響で外出が制限され、海外はもちろん、国内の旅行客も大幅に減少しました。休業を余儀なくされたホテルや、倒産したホテルも少なくありません。
ホテルの地域連携で近距離観光を提案
新型コロナの影響によって注目を浴びているのが、近距離観光です
近距離の観光であれば、混雑する公共交通機関の利用を避けることができたり、滞在時間が短くても楽しむ時間は十分に確保できたり、感染拡大防止を意識しながら観光を楽しむことができます。
ホテルの滞在時間を長くしたり、移動は徒歩圏内にしたり。近距離観光には、近距離観光ならではの楽しみ方があります。
ホテルが地域と連携をすることで、混雑を避けながら楽しむという、新しい観光のかたちができるのです。
新型コロナの影響で打撃を受けたのはホテルだけではありません。利用客が減ったことで危機を迎えた商業施設や飲食店も数多く存在します。
ホテルと地域が連携することで、お互いに助け合うことができるというのも、ホテルの地域連携が持つ魅力かもしれません。
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ホテルの地域連携の取り組み事例
ホテルの地域連携にはどのような取り組み事例があるのかを紹介します。
ホテルと伝統工芸のコラボレーション
ホテルのロビーをギャラリーにして、地域の伝統工芸品を紹介したり、客室のインテリアやレストランのカトラリーに伝統工芸品を使用したり。
ホテルと地域の伝統工芸がコラボレーションすることで、ホテルに滞在しながら、伝統に触れることができる取り組みです。
ホテルでの販売を行うことで、経済効果を見込むこともできます。
地域で愛され続ける隠れた名品が認知される機会になれば、伝統の継承にもつながります。ここにしかない名品を見つけるという、新しい楽しみを提供することにもなるでしょう。
ホテルから地域を巡るスタンプラリー
ホテル周辺の飲食店、小売店を利用することでスタンプが集まる、スタンプラリー。広範囲の移動が難しい環境でも、小さな観光気分を楽しむことができます。
路地裏にある駄菓子屋、地域に根付いた小料理屋。ホテルの周辺にある、ガイドブックには載っていない名店を紹介することもできます。
観光客と地域住民の出会いが生まれるのも魅力です。
スタンプを集めることで特典を用意すれば、楽しみも増えるでしょう。地域で使える商品券を発行したり、次回の宿泊で使用できる値引き券を発行したりすれば、再来訪につながるかもしれません。
積極的な地域連携で地域に愛されるホテルになろう!
ホテルの地域連携は、ホテル滞在を中心にした新しい観光方法を提供するチャンスです。
地域の魅力を伝えられるのは、その地域に建つホテルだからできること。積極的な地域連携で、地域に愛されるホテルを目指しましょう!