子育て世帯の移住が増えている

iStock.com/west
働き方が多様化し、在宅勤務を導入する企業が増えてきました。
これまで、どこに住むかを考えるにあたり、通勤可能な場所であるかどうか大きく関係していたはずです。
しかし、家で仕事ができるようになったことで、通勤を考えずに、住みたい場所に住むという選択がしやすくなりました。
都会のせわしなさに疲れ、時間がゆったり流れる田舎暮らしに憧れたり、自然に囲まれた環境で暮らしたいと考えたりして、移住を検討しているという方もいるでしょう。
これは、子育て世帯にも言えることです。
子どもが生まれたことや子どもが成長したことをきっかけに、もっと子育てしやすい環境はないか、より子どもにとって良い環境はないかと考え、移住を検討する子育て世帯は増えていると言われています。
子育てをしながら、子どもと共に豊かな生活を送れる環境を求めて、移住を実現した子育て世帯も少なくありません。
移住は、遠い土地や地方に移り住むこと。一般的には、定住を意識してすることです。
がらりと生活環境が変わるので、移住は大きな決断。
移住地を決める際には、さまざまなチェックポイントがあります。
そして、子育て世帯は特に、子どもがいるからこそ見るべきポイントも。
移住のチェックポイント、子育て世帯におすすめしたい移住地を紹介します。
子育て世帯の移住のチェックポイントは?

iStock.com/Aslan Alphan
子育て世帯の移住で大切なのは、移住先が子どもにとってどのような環境かを考えること。子育て世帯の移住のチェックポイントを紹介します。
周りに子育て世帯がいるか
慣れた土地を離れて、新しい暮らしを始めるのが移住。
大人にも子どもにも、それなりのストレスがかかることです。
どれだけ良い環境を整えても、最初は戸惑いもあるでしょう。
新しい家で暮らすことや友達と離れることは、子どもが自ら望んだことではありません。いくら順応性があるとはいえ、子どもも不安を感じています。
慣れない環境だからこそ、近くに子育て世帯がいれば安心。
近隣の情報を早めに知ることができたり、子育て中ならではの悩みが共有できたりします。
親が安心して暮らす姿が、子どもを早く安心させることにもつながります。
教育環境は整っているか
保育園や幼稚園、公立小中学校の数が充実しているか、移住先の教育環境が整っているかは、子育てにとって非常に重要です。
教育機関は、子どもの人格形成にも大切な場所です。
地方によっては、教育格差があることもあります
将来にもかかわることですので、情報収集は念入りに行いましょう。
また、地方によっては小学校までが徒歩30分かかったり、1クラス数名しか在籍していなかったりします。
子どもが学校に通いやすいか、なじみさすい環境かというのも、移住先を決める際のポイントです。
医療機関は整っているか
子どもが体調不良を起こしたときに、すぐに頼れる医療期間が近くにあるかどうかも見るようにしましょう。
小児科はもちろん、歯科や整形外科もあると安心です。
滅多に風邪をひくことはないからと思っていても、移住してすぐは、環境の変化から体調不良を起こしやすかったりするものです。
地方によっては、小児科まで車で30分かかるということも。
検診や予防接種など、頻繁に病院に行かなければならない時期もあります。
特に年齢の低い子のいる家庭ほど、医療機関の充実度は大切なポイントになるでしょう。
近隣に遊び場はあるか
小さな子どもがいる子育て世帯の場合は、近くに公園は広場などの遊び場があるかどうかも大事でしょう。
特に小さな子どもは外遊びが大好きです。毎日家の中だけで過ごすことはできません。
外に遊び場がないと、退屈してしまいますし、発達にも影響があります。
子ども同士の交流が生まれる場にもなるので、小さな公園でも、散歩をしながら通うことのできる場所があるか確認しましょう。
支援制度は整っているか
子育て世帯の多くが考えるのが、子育てしやすい環境かどうかということでしょう。
子育てしやすいかどうかにかかわるのが、行政の子育て支援。
医療費がかからなかったり、子育て世帯に支援金があったり、経済的な支援があれば暮らしにゆとりが生まれます。
地方移住に力を入れている自治体であれば、住宅費に対する支援や引っ越し費用の支援などを用意していることもあります。
移住支援制度、子育て支援制度の充実度は、移住先選びに欠かせません。
子育て世帯の移住におすすめの地域は?

iStock.com/Hakase_
子育て世帯が移住先を選ぶ場合には、移住支援制と子育て支援制度のどちらも充実している地域を見るのがおすすめです。移住先として人気があり、子育て支援に力を入れている2つの地域を紹介します。
静岡県磐田市
静岡県は、認定NPO法人のふるさと回帰支援センターが実施した、「地方移住に関するアンケート」で、移住希望地ランキング1位を獲得しています。
過ごしやすい温暖な気候や交通アクセスの良さが、人気の理由。移住者受け入れにも積極的です。
中でも磐田市は、子育て支援の充実度が魅力。
医療費は、18歳年度末までの自己負担額と入院時の食事療養費が無料になったり、中学校への入学準備のため、申請者には児童一人あたり30000円の商品券が支給されたり。
子育て世帯を応援する支援制度が充実しています。
また、子育て応援サイトや子育てに関するアドバイスが受けられるアプリもあるので、移住前の情報収集もしやすいはずです。
【2022年】移住希望地ランキング/ふるさあと回帰支援センター
宮城県富谷市
「住みたくなるまち日本一」を目指している宮城県富谷市。
仙台市と隣接し、比較的都市部に近い場所にありますが、自然に囲まれた田舎の風景が残っているのも魅力です。
子育て世帯にも人気の地域で、長く住み続けたいという声も多いようです。
子育て支援にも積極的で「子どもにやさしいまちづくり」に向け、さまざまな取り組みが行われています。
子育て応援給付金が申請時訪問時に給付されたり、0歳児のいる家庭に紙おむつを配布しながら定期的な声掛けをしたり、経済的支援をしながら子育てのサポートもするという取り組みも。
初めての子育てを移住先でと考えている場合でも、安心の環境です。
参考:子育て支援・助成/富谷市
移住で子育てをもっと楽しく!

iStock.com/kyonntra
都心の暮らしで感じていた子育てのしにくさや、子どもの将来への不安。
地方への移住で新しい道も見えてくるかもしれません、子どもがいるからこそ決断できるということもあるでしょう。
移住で子育てが楽しくなったという声もありますので、自治体が発信する情報をチェックしてみるのもおすすめです。
移住先の宿泊施設で働くことに興味のある方は、おもてなしHRご相談くださいね。