源頼朝が発見　奇祭のある温泉地・川原湯温泉での働き方と暮らし方

群馬県吾妻郡長野原町にある川原湯温泉は、源頼朝が狩りをしている途中に発見したといわれる温泉です。かつては吾妻川の谷間上部の道路沿いに、数軒の旅館と3つの共同浴場がありましたが、ダム建設により現在の場所へと移転しています。毎年1月20日にはふんどし姿の男性陣が温泉のお湯をお互いにかけあう「ゆかけ祭り」が行われることでも 有名です。そんなユニークな風習のある川原湯温泉での働き方と、暮らし方について紹介したいと思います。

川原湯温泉とは

川原湯温泉は、開湯から800年の歴史を持ちながら、ダム建設に伴い新天地で生まれ変わった温泉地です。

ダムの湖面よりも高い位置に新しく源泉が掘り当てられ、その周辺に旅館や共同浴場を移転して作られました。今の土地では発展途上にある温泉地のようですが、名湯と謳われる温泉は昔のまま、訪れる人の疲れを癒してくれます。

川原湯温泉の概要とアクセス

ダム建設で水底に沈むこととなり、一時期はワイドショーでも話題になった川原湯温泉は、

平成26年の7月から、高台にある現在の場所で再スタートを切りました。

新温泉街は、吾妻線の川原湯温泉駅から降りてすぐのところにあります。

温泉街への道中には新源泉もあるので見学してから向かうのも良いでしょう。

車の場合は関越自動車道の渋川伊香保ICや上越自動車道の上田IC、碓氷軽井沢ICで降り、

一般道を1時間から1時間30分ほど走ります。

川原湯温泉の歴史と現状

川原湯温泉は1193年に、狩りをしていた源頼朝が、立ち上る湯気を見つけ温泉を掘り当てたと言われています。

酸性の強い草津温泉とは反対の優しいアルカリ性のため、「草津温泉の上がり湯」とも呼ばれ、長い間名湯として親しまれてきました。

そんな川原湯温泉ですが、開湯から400年経過したころに、温泉が出なくなったことがあるのだそうです。

村人の一人が枯れかけた温泉のにおいをかいでみたところ、卵を茹でるようなにおいがしたため、鶏をいけにえにして祈りをささげました。

すると、見事にお湯がよみがえったので村人たちは「お湯湧いた、お湯湧いた」と口々に叫びながらお湯を掛け合い喜んだと言われています。

これが、毎年1月20日に行われる奇祭、「ゆかけ祭り」の始まりです。

「お湯湧いた」が転じ、「お祝いだ、お祝いだ」と叫びながら、ふんどし姿の男性陣がお湯を掛け合います。

このお祭りは、温泉街を新天地に移してからも開催されています。

3歳以上の健康な人であれば、観光客でも参加できるお祭りだそうなので、興味のある人はびしょぬれになる覚悟を決めて臨みましょう。

また、お祭りでは鶏を放ち、追い回します。鶏を捕まえた人に幸運が訪れると言われているのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

川原湯温泉の泉質と温泉街・観光資源について

ここでは、川原湯温泉の泉質や周辺の観光地について紹介していきます。

川原湯温泉の泉質と効能について

川原湯温泉の泉質は、含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物、硫酸塩温泉です。

効能は神経痛、関節痛、リウマチ、婦人病などの改善が期待できるとされています。

特に、リウマチと関節痛によく効くと昔から評判だったそうです。

参照：泉質について/川原湯温泉公式サイト

川原湯温泉の温泉地や周辺観光やについて

新天地で生まれ変わった湯河原温泉は「景色を見ながらブラブラ歩く温泉街」をコンセプトにしています。

温泉街の近隣では、新緑や紅葉の山の景色が眺められる「八ッ場大橋」や、約90メートルの高さの「不動の滝」など美しい自然が楽しめます。

また、ダム本体がおおむねでき上がり、運用に向けて水を貯める「試験湛水」が始まったダムの様子を高いところから見学できる見放台や、名物の「ダムカレー」が食べられる道の駅など、この土地ならではのちょっと変わった楽しみ方ができるのも魅力で、全国のダムマニアからも注目されています。

川原湯温泉の宿泊施設での働き方と暮らし方

ここでは、川原湯温泉の宿泊施設での働き方や暮らしについて触れていきます。

川原湯温泉の旅館やホテルで働く

新天地で生まれ変わった川原湯温泉は、これから再発展していく温泉地です。

そのためか、客室係、調理係などのスキルが必要な業務でも、40代・50代の人や、未経験でも応募可能としている求人があり、これからスキルを身に着けたいと考えている人もチャレンジできる環境です。

温泉地自体がまだ新しいので寮もきれいで備品が充実しているところがあるのもメリットですね。

派遣社員で募集しているところは高時給で寮費も無料となっていましたので、貯金を増やしたい人にも向いているのではないでしょうか。

川原湯温泉での暮らし

川原湯温泉は、徒歩圏内にはスーパー・コンビニはありません。

「自然のほかになにもない」という点をアピールポイントとして掲げる温泉地なので、少々の不便はあるでしょう。

しかしながら、雄大な山と豊かに流れる吾妻川に囲まれて、自然の恵みを大いに実感できる土地ではないでしょうか。

また、新天地で再スタートを切って間もない温泉地を、共に発展させていくというやりがいも感じられると思います。

吾妻郡では過去に「星空がきれいに見える地域での働き方・暮らし方」と銘打って、東京都内で移住相談会を開いたことがあります。

地元の人が吾妻郡の魅力や、移住支援策を説明したり、個別の相談にも対応してもらえるイベントだったそうです。

また、2泊3日のお試し移住ができるプログラムもあります。希望すれば就労体験などもできるそうです。

イベントやプログラムなど、移住を積極的に受け入れているので自然の豊かな地域で暮してみたいという方は、検討してみてはいかがでしょうか。

参照：移住相談会について/群馬県公式サイト

行政支援でお得に川原湯温泉が楽しめる

ダム建設によって移転した川原湯温泉は、行政のサポートでお得に宿泊できる制度があります。

平成31年4月1日以降に宿泊した人には温泉宿を通して「お帰りなさい券」が配布され、

次回宿泊時に提示すると3000円の割引を受けることがきます。

また、ダムの工事見学や事業説明会に参加した人も3000円割引が受けられるそうです。

いずれも予算の上限に達し次第終了とのことですが、お得に宿泊できるチャンスです。

新天地で頑張る川原湯温泉を応援する意味でも、活用してみてはいかがでしょうか。

参照：割引制度について/群馬県公式サイト　川原湯温泉宿泊助成事業

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