地域おこし協力隊の採用試験は書類選考と面接が一般的
地域おこし協力隊の選考は、書類選考の後に面接という流れが一般的。書類選考は履歴書・職務経歴書の他に「地域おこし協力隊としてどのように活動したいか」といったテーマの小論文の提出を求められることもあるようです。
それにパスしたらいよいよ面接ですが、地域おこし協力隊の面接では、一般的な企業の面接とは毛色の違った質問を受ける確率が高いでしょう。
この記事では地域おこし協力隊の面接で聞かれる質問内容や、受け答えのポイントについて解説します。入隊を希望している人は、ぜひ参考にしてくださいね。
なお、地域おこし協力隊の概要については以下の記事をご参照ください。
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地域おこし協力隊の面接で聞かれること
地域おこし協力隊の目的は地域の活性化と、任期を満了した隊員の定住によって地域の人口を増やすこと。面接官はそこに重点をおいた質問をしてくることが多い模様です。代表的な質問の例を見てみましょう。
地域に溶け込む気持ちを探る質問
地方移住の失敗でありがちなのは、地域のコミュニティになじめない、近所に友達ができないといったことです。地域おこし協力隊においても、地元住民と良好な関係を作れるかどうかは重要なポイント。
自ら地域に溶け込む気持ちを探るために、面接官は次のような質問を投げかけてきます。
- ・町内会への参加に抵抗はないか
- ・チーププレイは得意か
- ・お年寄りとコミュニケーションをとるのは得意か
- ・年代が違う人と良い関係を築けるか
- ・積極的に人の輪に入っていくタイプか
定住の意思を確認する質問
地域おこし協力隊を募集している地域が求めているのは、しっかりと任期を満了し、満了後にも地域に残ってくれる隊員です。「何となく」「他の仕事が見つからないから」「都会を離れられれば何でもいい」というような気持ちの人に、定住は期待できませんよね。
次のような質問は、定住の意思を確認するためのものです。これらの質問に対しては、特に説得力のある回答を心がけましょう。
- ・合格したら地域のどこに住みたいか
- ・任期満了後の展望は
- ・家族や今の職場には話したか
- ・この地域のどこが好きか
- ・この地域での暮らし(電車やバスがない、スーパーマーケットが遠いなど)に問題はないか
地域に貢献してくれる人物かどうかを探る質問
地域おこし協力隊はボランティアではなく、給料が発生するれっきとした仕事。そのため、面接では地域に貢献してくれる経歴や能力、意欲があるかどうかが見極められます。一般的な企業の面接と同様、以下の質問も想定されるのでしっかりとアピールしましょう。
- ・これまでの経歴をどういかせるか
- ・やりたいこと以外の活動にも取り組めるか
- ・地域を活性化させるには何が必要か
- ・地域の魅力や強み、ウィークポイントはどんなところだと思うか
志望度の高さを確認する質問
志望度の高さも、一般的な企業の面接と同様に重要なポイントです。企業の場合は十分な企業研究をしているか、自社でなければダメな理由はあるのかといったことが、質問を通してチェックされますよね。地域おこし協力隊の場合、面接官は以下のような質問から志望度の高さを探ります。
- ・なぜこの地域を選んだのか
- ・この事業を選んだのか
- ・なぜ都会よりも田舎に住みたいのか
- ・施設見学などを通して入隊の意欲は高まったか
- ・不合格だったらどうするか
- ・観光協会のホームページは見たか、改善点があるとすればどのようなところか
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地域おこし協力隊の面接で注意すべきポイント
地域おこし協力隊の面接に合格するためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。入隊後に後悔しないためのポイントと併せて解説します。
受け答えを具体的に
今まで暮らしていた都市部を離れ、地方に赴任する地域暮らし協力隊。面接では「自分はやっていけます、やる気があります」という姿勢のアピールが重要です。質問には具体的な受け答えで説得力を持たせましょう。
例えば「周りに何もない田舎暮らしだが問題はないか?」という質問に対しては
- ・「アウトドア派で自然の中に楽しみを見つけるのが得意です。入隊後は休日にキノコ図鑑を持って里山を散策したいと思っています。」
- ・「車の運転が得意なので問題ありません。事前に調べたところ、車があれば市街地まで1時間程度でアクセスできるようだったので、ドライブがてら出かけるのを楽しみにしています。」
といった回答が良いでしょう。
住みたいエリアを聞かれた際にも、事前に調べた家賃の相場や交通の便などを下調べし、明確な理由を述べるように準備してください。地域おこし協力隊の面接で特に重視されるのは「定住の意思があるかどうか」だと言われています。具体的に回答することで、実際の生活がイメージできていることをアピールしましょう!
風変わりな面接に戸惑わないように
地域おこし協力隊の面接は、質問内容以外の部分にも一般的な企業の面接と違う部分が少なからずあるものです。
例えば、地域の関係者が大勢集まって面接官が7人も居たり、面接の前に観光地めぐりや施設見学などがあるため平服を指定されたりといったこと。こうした風変わりな形式に戸惑っていては、伝えたいことを伝えられずに面接が終わってしまうかもしれません。
「採用面接とはこういうものだ」という思い込みを捨てて臨んでくださいね。
受け答えは正直に
面接という場において、強く意識するのは「合格する」ということですよね。もちろんそれは重要なことですが、合格することだけにフォーカスを当てるのは考え物。地域おこし協力隊に入隊すれば、任期中は赴任先で生活し、任期満了後にも定住が期待されるのです。
そのため、一般的な就職以上に自治体と自分の合う・合わないは重要なのです。合格を狙って「優等生」の回答をしたくなるかもしれません。しかし正直な気持ち・考えを伝えた方が、自分と相性の良い自治体と出合えるのではないでしょうか。
田舎暮らしのスタートには宿泊業への就業もおすすめ
地域おこし協力隊は地方移住のスタートを切るのにぴったりな制度です。気になる募集を見つけたら、前向きに応募を検討しましょう。
また、地域のホテル・旅館に就職して移住するのもおすすめ。宿泊業界は寮・社宅付きの求人が多く、仕事と住む場所の問題が同時に決まる場合があります。何かと不安が多い田舎暮らしも、スムーズに始められるでしょう。
ホテル・旅館の仕事を探す際はぜひ、宿泊業に特化した就職・転職エージェントのおもてなしHRにご相談ください!
なお、地域おこし協力隊に関する記事は以下のページでまとめて紹介しています。併せてご参照ください。