地域おこし協力隊には年齢制限がある?地域要件についても解説!

地域おこし協力隊の募集要項を見ていると、年齢制限が設けられているものがあります。正当な理由がない限り、年齢などで募集に制限をかけることはNGとされていますが、どのような任務に年齢制限があるのでしょうか。また、地域おこし協力隊として赴任するための「地域要件」と併せて解説します。

地域おこし協力隊の年齢制限・地域要件を見てみよう

年代

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一定期間給料をもらって地域活動に従事する地域おこし協力隊は、地方移住の足掛かりにできる制度です。老後の夢をかなえるためにも活用したいものですが、募集に年齢制限が設けられている任務もある模様。

ミドル世代・シニア世代で移住を考えている場合、地域おこし協力隊として地方に赴任することはできるのでしょうか。年齢制限がある募集の内容を見てきましょう。

また、地域おこし協力隊には「地域要件」というものが設けられており、地域要件を満たしていないと応募できません。地域要件の内容も併せて解説します。

なお、地域おこし協力隊の概要については以下の記事をご参照ください。

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そもそも地域おこし協力隊の募集に年齢制限を設けてもいいのか?

雇用対策法では正当な理由がない限り、年齢・性別・国籍などで応募者を限定することは禁止されています。地域おこし協力隊も給料をもらって行う仕事だが、年齢制限を設けることに問題はないのでしょうか。

「地域おこし協力隊の受入れに関する手引き(第4版)」では次のようになっています。

労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定および職業生活の充実等に関する法律(昭和 41 年法律第 132 号。以下「雇用対策法」という。)においては、事業主は、労働者の募集および採用について、年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならないこととされており、期間の定めのある労働契約に関する募集および採用に当たっては、年齢制限を設けることはできないこととされています(雇用対策法第 10 条)。

また、雇用の分野における男女の均等な機会および待遇の確保等に関する法律(昭和 47 年法律第 113 号。以下「男女雇用機会均等法」という。)においては、事業主は、労働者の募集および採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならないこととされています(男女雇用機会均等法第 5 条)。

これらの規定自体は地方公務員については適用除外とされていますが、会計年度任用職員の募集・採用に当たっては、地公法第13条の平等取扱いの原則をふまえ、年齢や性別にかかわりなく均等な機会を与える必要があります。

地域おこし協力隊は立場上「公務員」なので雇用対策法の年齢制限の禁止には該当しないものの、雇用の機会は平等に与えましょう、ということになっているのですね。それでは、地域おこし協力隊で年齢制限が設けられているのはどのような募集なのでしょうか。次の項目で詳しく見てみましょう。

参考:地域おこし協力隊の年齢制限について/地域おこし協力隊の受入れに関する手引き(第4版)

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年齢制限を設けている地域おこし協力隊の募集例

漁師

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年齢制限を設けている地域おこし協力隊の募集内容は、漁業や農業、林業といった仕事や、老舗店舗の事業継承などが中心です。

地域おこし協力隊は任期満了後も地域に定住し、地域の仕事に携わることを期待されています。この先10年、20年と地域に根付いてくれる人を集めるには、体力があり、じっくりと時間をかけて育成できる若い人材が求められるのですね。

また、反対に実務経験のある保育士・介護士などの募集では「おおむね25歳以上」といった下限が設けられていることもあります。

雇用対策法でも、例外として年齢制限を設けることが認められる理由があります。例えば、長期勤続によるキャリア形成を図る、演劇などで役柄にマッチする年齢の役者が必要、定年があり、定年年齢未満の人材を雇用期間の定めなしで雇用したい、といったことです。

地域おこし協力隊においても、募集に年齢制限が設けられている場合は何かしらの理由があってのことなのです。

年齢制限を設けていない地域おこし協力隊の募集もある?

相談員

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地域おこし協力隊に入隊できるのは若い人だけ?と不安になったかもしれませんが、年齢制限を設けていない募集もあります。

例えば、地域交流イベントの運営や地域の広報、移住相談員、小中学校の英語教育サポートなどは年齢制限を設けずに募集している地域が多く見受けられました。力仕事ではなく、これまで培ってきた知識や経験をいかせる募集も少なからず存在しています。

年齢であきらめず、自分にピッタリな募集を探してみてくださいね!

地域おこし協力隊の地域要件とは?

地域おこし協力隊の「地域要件」は、自分が応募可能かどうかを判断するための重要ポイントです。地域おこし協力隊は、過疎地域の活性化を目的として発足した制度。現在、過疎地域に住んでいる人が別の過疎地域へ赴任する、過疎地域から都市部へ赴任するといったことでは、その目的を達成することはできないでしょう。

そこで、地域おこし協力隊の募集要項に「地域要件」として次のような3つの原則を設けているのです。

【原則1】

  • ・転出地:3大都市圏内の都市地域もしくは一部条件不利地域、または政令指定都市
  • ・転出先:3大都市圏外のすべての市町村および3大都市圏内の条件不利地域 

【原則2】

  • ・転出地:【原則1】のほか、3大都市圏外の都市地域および一部条件不利地域
  • ・転入地:(3大都市圏の内外を問わず)条件不利地域

【原則3】

  • ・隊員経験者が他の地域で地域協力活動する場合

条件不利地域・一部条件不利地域とは離島・半島・振興山村・豪雪地帯・過疎地域などのエリアです。こうした人口の少ない地域からではなく、都市部から地方に赴任してもらうことによって、地方創生を図るのでしょう。

地域おこし協力隊の入隊に興味がある!という人は、まずは自分がこの原則に当てはまるかどうかをチェックしましょう。

参照:地域おこし協力隊の地域要件について/本別町役場資料

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なお、地域おこし協力隊に関する記事は以下のページでまとめて紹介しています。併せてご参照ください。

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