「二段階移住」とは
「二段階移住」とは、いきなり希望の移住地に引越すのではなく、最初(一段階目)は移住先の道府県内のなかでも比較的大きな街に移りそこで一度暮らしてみてから、二段階目にいよいよ希望する地域に移住する手段のことを指しています。
二段階移住は、地方移住に失敗しやすい原因の一つである「都市と地方との暮らしのギャップ」を解消することを目的にしています。
都心から地方へ移住した方のなかには、地方での生活の不便さにどうしても慣れることができず、結局都心へ戻るケースもあるのだとか。
そうした点で二段階移住は、段階的に地方への移住の準備を進められ、徐々に都心と地方の生活のギャップを埋めることができるので、地方暮らしでの不安を軽減することができるでしょう。
希望する移住先での理想の住まいや仕事は、ゆっくりと慎重に探すことができるので精神的にも余裕をもって地方での暮らしを満喫できますよ。
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二段階移住のメリット
二段階移住のメリットは地方へ移住した後のミスマッチが少なくなることですが、具体的にはどのような点がメリットとして働くのかチェックしていきましょう。
現地の暮らしやコミュニティへの不安が減る
二段階移住を行うことで、地域での暮らしやコミュニティに困ることはなくなります。
一段階目の移住で現地の知り合いなどができるだけでなく、そこで暮らすイメージや、その土地ならではの暮らし方のコツなどの情報が得やすくなるのです。
移住先の道府県内の土地勘なども養うことができるので、二段階目に移住する地域ではかなり暮らしやすくなるはずです。
自分が暮らしやすいレベルが分かる
都心で暮らしてきた人がいきなり地方へ移住すると、多少なりとも生活への不便さを感じてしまいます。
許せる範囲ならば問題ありませんが、あまりにも生活に不便がありすぎると移住のミスマッチにつながりやすくなるのです。
人それぞれに理想の暮らしのレベルはあるものの、まずは二段階移住で「都心よりも生活が不便になる場合はどの程度まで許せるのか」というポイントを探り、希望する地域への移住を検討したほうが良いでしょう。
移住先をじっくりと考えられる
二段階移住では、移住エリアや住まい探しなどをじっくり行えることが魅力です。
地方移住への憧れは持っていても、実際に住んでみないと自分にとってその土地で暮らす良し悪しは分かりません。
理想の暮らしを実現するためにも急に田舎での生活を試みるのではなく、移住した道府県内の比較的大きな街に住み、他の市町村にも足を運びながら移住地をじっくり決めることをおすすめします。
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「二段階移住」をサポートする自治体もある!
自治体のなかには、二段階移住をサポートしているところもあります。
特に高知県での試みは注目を集めており、二段階移住を通して「お試し移住費用」「レンタカー費用」など、さまざまな支援をしているそうです。
お試し移住費用
上限:20万円(実費)
1段階目となる高知市で、賃貸物件に1ヵ月以上入居する場合、「1か月分の家賃」「初期費用(礼金・仲介手数料・家賃保証料・鍵交換料・その他これに類するもの)」「引越しに係る荷物運搬料」を補助。
レンタカー費用
上限:2万円(実費)
二段階移住の相談を行うために、高知市以外の県内市町村の移住相談窓口を巡るときに使用するレンタカー利用料を補助。
高知県内への移住を検討している方は、条件を満たせば支援制度を活用しながら二段階移住を進められるのでぜひ利用してみてくださいね。
他の自治体に移住したい方は、どのような支援内容があるのか、該当の自治体の公式ホームページなどで細かくチェックしてみましょう。
参考:こうち二段階移住
初めての田舎暮らしを検討している方は「二段階移住」がおすすめ!
縁もゆかりもない土地で田舎暮らしをしようと検討している方は、特に二段階移住をおすすめします。
二段階移住を活用すれば移住先の土地をよく知ることができるので、自分に合う環境なのかどうかをゆっくり確かめることができます。
田舎暮らしへの理想と現実をすり合わせる意味でも、二段階移住を経験することでさまざまな不安は解消されるはずですよ。