銀山温泉とは
銀山川を挟んでノスタルジックな町並みが広がる銀山温泉。大正浪漫の郷愁漂う銀山温泉の概要やアクセス、歴史についてご紹介します。
緑に囲まれた銀山温泉の概要とアクセス
山形県の尾花沢市の深い山峡にある銀山温泉。尾花沢市の中心部から車で30分、東北地方を縦走する奥羽山脈のほとりにあります。夏は涼しく、避暑地としても知られ、冬には一面真っ白な雪に覆われます。銀山温泉にある旅館は歴史深い宿が多く、大正末期から昭和初期に建てられた洋風木造多層の旅館など、風情ある景観が楽しめます。銀山川の両岸に沿って、昔ながらの旅館がずらりと軒を連ねる独特の景色は、国内外から多くの観光客を集めています。
銀山温泉までのアクセスは、新幹線も通る山形の主要駅から急行列車で40分、その後、2本のバスを乗り継ぐこと約55分で銀山温泉に到着します。山形空港から車で行く場合、所要時間は約1時間となっています。
さまざまな苦難も乗り換えてきた銀山温泉の歴史
銀山温泉という名前は、江戸時代初期に大銀山として栄えた「延沢銀山」に由来しています。山間部にあるため、当時は道幅も狭く悪路で、尾花沢から銀山温泉まで1日もかかったと言われています。まもなく延沢銀山は衰退し、人口は激減しましたが、人々は湯端宿屋や小商いなどをして暮らしを立てていました。
大正2年の銀山川の大洪水では、ほとんどの温泉宿が流されるという被害を受けましたが、昭和元年に高温多量の湯が湧出。各旅館は建て替えを行い、道路が整備されアクセスも改善し、多くの人が訪れるようになりました。昭和61年には「銀山温泉家並保存条例」が制定され、風情ある旅館を後世に残すための取り組みが行われています。
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銀山温泉の泉質や温泉街の魅力
銀山温泉の泉質や効能、楽しみ方についてご紹介します。
銀山温泉の泉質や効能
銀山温泉では、細かな湯花が混じった乳白色の湯も楽しめます。泉質は塩化物泉で、保温効果が高く、湯冷めしにくいと言われています。銀山温泉は、入浴することで次のような各症状に良い効果が期待されます。
病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性
温泉街の中央には足湯もあり、気軽に温泉を楽しむこともできます。腰を下ろして川の流れや景色を眺めながら、ゆっくり体を温めるのもよいですね。
自然満載の銀山温泉の魅力を楽しむ
銀山温泉が位置する山形県尾花沢は、雪と花笠、尾花沢牛で知られた緑豊かな地です。春は山菜、秋にはきのこ料理と自然の恵みをたっぷり味わえる料理は、観光客の楽しみの一つとなっています。温泉街を歩けば、鳥たちのさえずりやかじか蛙の声が聞こえ、四季折々の表情を見せる木々や草花が季節を知らせます。冬は、一面の銀世界にガス灯の明かりが浮かび、一段とロマンティックな世界が広がります。
初めて訪れた人にも、どこか懐かしいと感じさせる銀山温泉の風景。江戸時代から幾多の困難を乗り越えてきた歴史と共に、人々を惹きつける普遍的な魅力が感じられるでしょう。
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銀山温泉にある旅館での働き方や周辺での暮らし
銀山温泉での働き方や、周辺の暮らしについてご紹介します。
銀山温泉の旅館で働く
銀山温泉にある宿泊施設は13軒で、温泉地全体の収容人数は約700人※とされています。客室が4室から15室の旅館が12軒と大半を占めており、残る1軒は客室40室、宿泊人員200人の比較的大規模な旅館となっています。
銀山温泉にある旅館は、どれも個性が楽しめるレトロな建物で、伝統的な環境で旅館業の一員として働くことは貴重な機会とも言えるでしょう。客室数が4室、8室などの小さな旅館では、一人ひとりのお客様に合わせたおもてなしを提供することができ、料理は作りたてを一品ずつ提供しているところもあります。職種は、接客から裏方まで宿泊業務全般での募集も多く、幅広い知識やスキルを身に付けることができるでしょう。
銀山温泉周辺の暮らし
銀山温泉が位置する山形県尾花沢市は、地元の人から「おばね」という愛称で呼ばれています。冬は雪深いですが、道路は除雪機などの対策がされ、生活に大きな支障はないとされています。市内には大型スーパーが多数あり、日々の買い物に便利です。移動のためのマイカーは必需品とされており、移住の際は事前に免許を取得しておくと安心でしょう。
尾花沢市では移住支援に積極的に取り組んでおり、住宅の取得にかかった費用の一部や、民間アパートの家賃の一部に対して、補助金を交付する制度を実施しています。18歳までの医療費助成や、日曜などの休日一時預かりなど子育ても手厚くサポートしています。
風情ある温泉街が楽しめる銀山温泉
訪れた人にどこか懐かしさを感じさせる、銀山温泉の昔ながらの街並み。かつて仙境とも言われた山奥にある銀山温泉は、アクセスは向上しながらも、今も雄大な自然が残されています。国内外の観光客が訪れる小さな旅館では、お客様一人ひとりを丁寧にもてなし、山の恵みを活かした料理がふるまわれます。
銀山温泉が位置する尾花沢市では、移住への経済的なサポートや子育て支援にも積極的に取り組んでおり、ゆとりを持った暮らしが送れそうです。銀山温泉で働くことに興味のある人は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。