旅行地理検定とは
ホテルや旅館で働く人にもおすすめの旅行地理検定。概要や実施のタイミング、受験料などをまとめています。
概要
旅行地理検定とは、地理や観光情報の知識を評価する全国統一試験で、1995年にスタートしました。主催は旅行地理検定協会で、運営元は観光に関するさまざまな事業を展開するJTB総合研究所です。
試験内容は国内地理と海外地理の2種類。それぞれ難易度別に4級から1級まで分かれているので、自身の知識量や目標に応じて受験する級を選べます。
実施タイミング
執筆時点で直近の検定日程は2019年12月01日(日)で、第50回目の実施となります(国内・海外同日実施)。申し込みのタイミングは2019年10月01日から29日までの約1ヶ月間です。
過去の実施日程を見てみると、6月と12月の年2回実施されているようですね。
試験会場
直近日程での試験会場は、札幌から福岡までの全国6ヶ所。大学や専門学校などで実施されることが多いようです。
また、旅行地理検定ではオンライン受験が可能です(1級を除く)。受験会場は東京や大阪などの都市部に集中しているため、インターネット環境さえあれば自宅でも受験ができるのは嬉しいポイントですね。
スマートフォン非対応、パソコンはWindowsのみなどいくつか細かい決まりがあるので、オンライン受験を検討する事前にチェックしておきましょう。こちらのページで、受験可能なパソコン環境かどうか確認できます。
受験料
受験料は、受験する級と受験場所(会場かオンラインか)によって異なります。詳細は、以下を参考にしてください。
※国内・海外共通
※すべて税込
旅行地理検定には、「親子受験割引」という割引制度があります。これは、大人1名+中学生以下の子ども1名の合計2名・同一会場受験に限り適用されるされるもので、受験料が2名合計で4,000円(通常は5,600円)になるもの。
大人から子どもまで楽しみながら学べる「旅行地理」の分野ならではの割引制度といえますね。
合格ラインと問題数
合格目安正解率は、会場試験かオンライン試験かで異なります。公式サイトによると、会場が70%、オンラインが75%で、オンライン受験の方がやや高めに設定されています。
また、問題数と試験時間は以下の通りです。
- 4級……70問/35分
- 3級……90問/45分
- 2級……120問/60分
- 1級……180問/80分
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旅行地理検定ではどんな問題が出題される?
国内・海外いずれの試験でも、
- ・自然景観
- ・都市
- ・温泉
- ・観光地、施設
- ・写真
について出題されます。級が上がるごとに出題範囲が広くなり、4級の出題範囲が「主な観光ポイント300ヶ所」なのに対し、1級では「2,000ヶ所」にまで増えます。
級ごとに認定基準が設定されているため、自分の目標に応じた級を受験しましょう。ホテルマンであれば、3級(主要な観光地の旅行案内業務ができる)もしくは2級(観光地全般にわたり旅行案内業務ができる)までは取得しておきたいところですね。
公式サイトでは、実際の検定と同じ設問形式で試験を体験できる「問題例」を用意しています。雰囲気をつかむためにも、ぜひ本番受験前に腕試ししてみてください。
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併願は可能?
国内検定と海外検定での併願は可能ですが、同じ検定での他級試験については併願できません。ただしこれは会場受験の場合ですので、オンライン受験についてはこの限りではありません。
旅行地理検定の傾向と対策
旅行地理検定に合格するための傾向と対策を紹介します。
公式の参考図書、過去問題集で勉強する
旅行地理検定委員会の事務局であるJTB総合研究所が発行・販売している参考テキストおよび過去問題集を使った、オーソドックスな勉強方法です。受験する級によって参考テキストが違うので、自分が受験する級に合った資料で勉強するようにしましょう。
通信教育
地理検定の試験対策に役立つ通信講座が用意されています。参考テキストや地図帳などを用いながら、旅行業のベテラン講師陣による実践に即した添削指導が受けられます。
独学での受験に不安がある……という方におすすめです。受講料は級によって異なり、税込15,960円からとなっています。
アプリの活用
旅行地理検定の過去問を集めたスマートフォン向けアプリ。Apple、Google各ストアにてダウンロード可能です。スキマ時間の勉強に活用しましょう。
宿泊業界で旅行地理検定を活かせる職種
旅行地理検定は、ホテルの場合はフロント、旅館の場合は仲居など、とくにお客様と接する機会の多い職種で重宝するでしょう。
宿泊されるお客様の中には旅慣れた方もいらっしゃるはず。そうした方に誰もが知っているような有名観光地をご紹介しても、ご満足いただくのは難しいですよね。そこで旅行地理検定の勉強が役立ちます。
「知らなかった!そんな穴場情報を知っているなんて、さすがだね」そんなお声をいただければ、一気にモチベーションがアップしそう。
観光の知識を増やして、お客様のニーズに応えよう
宿泊業と観光業は、切っても切れない関係にあります。ホテルで働いている人間ならば、お客様から「近くに観光スポットを教えて」「穴場的な温泉はないかしら」そんな質問を受けることがあるでしょう。
お客様からのさまざまなニーズにお応えするためにも、ホテルマンとして観光地の知識はしっかりと身につけておきたいもの。旅行地理検定に合格するための勉強は、単に資格を取得する以上に得るものがあるはずです。
せっかく受験するなら合格を目指したいところですが、観光についての知識が増える過程やお客様の役に立てることを楽しみながら、マイペースに学んでいけたらよいですね。