コーヒー検定とは?
コーヒー検定とは、全日本コーヒー商工組合連合会が認定する「コーヒーインストラクター検定」を指すのが一般的です。
コーヒーの正しい知識の普及や技術の向上などを目指す日本初のコーヒーに関する資格認定制度で、コーヒーインストラクター3級から、コーヒー鑑定士までの4段階に分かれています。
コーヒーインストラクター3級
コーヒーインストラクター3級は入門的な資格で、コーヒーに関する基本的な知識や鑑定技術の習得が目的です。
コーヒーインストラクター3級には認定試験がなく、3級学科講習会を受講し修了することで認定を受けられます。
コーヒーインストラクター2級
コーヒーを楽しむだけでなく、詳しい知識や技術を勉強したいという方を対象とした資格がコーヒーインストラクター2級です。
コーヒーインストラクター2級は、講習会のほかに学科・実技の検定試験があります。3級の学科講習会は、2級受験の必須条件ではありませんので、2級から検定を始めることが可能です。
コーヒーインストラクター1級
コーヒーインストラクター1級には、高度で専門的なコーヒーの知識と鑑定技術が必要です。コーヒー販売者や製造者に求められる専門知識と鑑定技術を取得することで認定を受けられます。
コーヒーインストラクター1級を受験するためには、2級の合格が必須です。試験内容は2級と同様、講習会と学科・実技ですが、過去10年以内に1級講習会の受講歴があれば、試験のみで申し込むことができます。
コーヒー鑑定士
コーヒー鑑定士は非常に難関な資格で、コーヒーの原料調達や製造管理、品質管理などに関する極めて高度で専門的な知識と鑑定技術を取得した方が認定されます。
コーヒーインストラクター1級の合格が必須条件で、「商品設計」「生豆鑑定」「品質管理」の3教科全てに合格することでコーヒー鑑定士の認定を受けることができます。
ただし、コーヒー鑑定士の認定を目指す以外にも、3つのうちから最も興味のある教科や実際に携わっている分野だけを受験し、知識や技術を深めることも可能です。
出典:コーヒーインストラクター検定/全日本コーヒー検定委員会
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コーヒーに関する検定・資格
コーヒーインストラクター検定についてご紹介してきましたが、このほかにもコーヒーに関する検定や資格は多数あり、コーヒーの提供から豆の管理、コーヒーの淹れ方などさまざまです。
コーヒーに関する資格の種類やレベルについて、いくつかご紹介しましょう。
コーヒーソムリエ
コーヒーソムリエは、日本安全食料料理協会(JSFCA)が実施する認定資格で、以前はコーヒーアドバイザーと呼ばれていたそうです。
コーヒーソムリエの試験は在宅受験で、コーヒーの種類や産地、豆の選び方や焙煎方法など、コーヒーをより楽しむための知識が求められます。
コーヒースペシャリスト
コーヒースペシャリストは、AMBIST株式会社が運営するformieによる認定資格で、テキストなどはなく、スマートフォンやパソコンで完結できるそうです。
コーヒーの淹れ方や種類、焙煎方法などのほか、ラテアートやデザインカプチーノの技術を習得することもできます。
カーサバリスタ
カーサバリスタは、日本能力開発推進協会(JADP)が認定する資格です。コーヒーの知識だけでなく、ペーパードリップやサイフォン、ネルドリップ、デザインカプチーノなど、実際に活かせる技術も学べるそうです。
カーサバリスタの試験を受けるためには、株式会社キャリアカレッジジャパンの「コーヒー&紅茶カフェマスターW資格取得講座」の受講が必須となります。
また、実際にエスプレッソマシンを使う実技試験があるため、講座にはエスプレッソマシン付きのコースも用意されているようです。
コーヒーコーディネーター
コーヒーコーディネーターは、日本創芸学院による通信講座のコーヒーコーディネーター講座を受講・修了することで資格を得られます。
焙煎や抽出など、コーヒーの基本的な知識だけでなく、エスプレッソやラテアート、カフェフードなど、開業に関する基礎知識まで幅広く学べるようです。
コーヒーマイスター
コーヒーマイスターは日本スペシャルティコーヒー協会による認定資格。コーヒーの歴史や焙煎・抽出、コーヒーの科学や健康など、コーヒーに関する知識全般が身に付けられるといわれています。
コーヒーマイスターの有資格者は、コーヒーの知識をより深く学べる上級資格の「アドバンスド・コーヒーマイスター」を受講することができるそうです。
Qグレーダー
Qグレーダー(Licensed Q Grader)とは、米国スペシャルティコーヒー協会(SCAA)の基準にもとづく資格で、コーヒーを客観的に評価するための資格です。
資格を取得するためには、6日間連続の研修・試験に参加する必要があります。味覚や嗅覚、米国スペシャルティコーヒー協会方式(SCAA方式)のルールに則った知識や技能を得るためのトレーニング及び試験が行われるようです。
ハードルの高い資格ではありますが、国際基準に基づく資格なので、コーヒーを生業にして活躍したいと考えるなら、取っておいて損はない資格だといえるでしょう。
JBAバリスタライセンス
JBAバリスタライセンスは日本バリスタ協会による認定資格で、レベル1・2・3・インストラクターの順に受験するそうです。
受講日の時点でバリスタとして働いている、コーヒー関連の企業で働いているなどの受講資格があるそうで、バリスタの知識や技術の向上を目指した資格といえます。
ご紹介した検定や資格に関する要件などは、それぞれ民間資格のウェブサイトをチェックしてみてくださいね!
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コーヒーに関する資格はどこで使える?
コーヒーの資格があると、レストランやカフェなどの飲食業はもちろん、所有資格によってコーヒー教室の開催やコーヒー専門ライターなど、さまざまな場面で活用できます。
美味しいコーヒーを淹れるための知識や技術は、おもてなしやコミュニケーションの場で役立つスキルの一つです。
コーヒーに関わる仕事の中には、検定や資格が必要ではないものもあります。しかし、仕事としているうちに、知識を深めたくなったり壁にぶつかったりしてしまうものです。
そうした際にコーヒーに関する資格を持っていれば、自信につながるだけでなく、コーヒー専門店やホテルのラウンジなど働く場所の選択肢が広がるでしょう。
コーヒー検定・資格の活用で仕事満足度アップ!
コーヒーの検定や資格についてご紹介してきましたが、好きなことをきっかけに得た資格を仕事に活かすことで、スキルアップやモチベーションアップにもつながります。
資格取得を目指す講座の多くは、少しずつレベルアップが可能なので、自分のスキルや働き方に合わせてスタートすることができます。
現在飲食業界や宿泊業界で働いている方、これからそうした業界に就職しようと考えている方など、コーヒーの検定・資格を通して活躍できることをお祈りしています。
これらはすべて民間資格・検定となります。くわしい要件や受験内容については各HPで詳細をチェックしてみてくださいね。