日本料理人を目指そう!和食に関する8つの資格の概要・取得方法を紹介!

和食の資格は多岐に渡ります。中でも人気の高い5つの資格「和食ソムリエ」「日本料理ソムリエ」「和食検定」「和食アドバイザー検定」「日本料理プロデューサー」の概要・試験内容・取得方法などの情報とあわせ、その他3つの資格情報をまとめましたので、ぜひ資格取得を目指してください。

和食に関する資格を取得したい!

2013年、ユネスコの無形文化遺産にも登録された和食。世界的に注目が集まっていることもあり、国内でも改めて日本料理に向き合いたいという方も増えているようです。そんな、和食に関する資格についてご紹介します。

和食と日本料理は似て非なるもの?

実は、和食と日本料理は、文脈によって若干使われ方が異なる場合があります。

和食は「一汁三菜」を中心とした家庭料理、日本料理は割烹や料亭で提供される懐石料理・会席料理など、特別に用意する和食という見解があるのです。

しかし、いずれも季節に合わせた新鮮な食材を用いてその持ち味を尊重する、栄養バランスに優れ健康的、年中行事との関わり合いが深い、という特徴から、和食と日本料理を同義とする考え方もあります。

ですので、資格取得の際は名称にとらわれず、運営会社とご自身の考えに近い資格を選ぶようにしましょう。

国家資格は「専門調理師・調理技能士」のみ

和食に関する資格は、民間資格がメインです。

国家資格は、調理師免許取得者が一定の経験を積み、ステップアップを図るために作られた「専門調理師・調理技能士」のみで、実務経験年数・高い専門技術や知識が求められるため、取得は容易ではないでしょう。

よって、「今から和食の道を目指したい!」と考える方は、この後にご紹介する民間資格の取得を目指し、勉強を始めることをおすすめします。

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和食に関する資格1:和食ソムリエ

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「和食ソムリエ」は、和食の基本的な知識や技能・技術を有していることの証明となる、近年人気を集めている資格のひとつです。以前までは「和食エキスパート」という資格でしたが、名称が変更されています。

具体的な試験内容は明らかになっていません。しかし、出汁の種類やとり方、使用する道具の種類など、和食に関する基礎的な知識が問われるようで、資格取得後は、自宅やカルチャースクールで講師としての活躍にも期待ができます。

専門的に和食を提供する料理人にも、趣味として和食の知識を得たいという方にも役に立つ資格と言えるでしょう。

その他の情報は下記の通りですが、最新の情報・詳細は公式WEBサイトからご確認ください。

  • ・運営団体:日本安全食料料理協会
  • ・級:なし
  • ・資格の取得方法:在宅受験
  • ・受験日程:年6回・偶数月の20日前後
  • ・受験料:10,000円(税込)

参照:和食ソムリエ認定試験 / 日本安全食料料理協会

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和食に関する資格2:日本料理ソムリエ

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「日本料理ソムリエ」も和食ソムリエのように、日本料理に関する知識を有している証明となる資格です。家庭料理に留まらず、日本料理全般の知識を身に付けたいという方におすすめの資格です。名称は「日本料理インストラクター」から、変更されています。

具体的な試験内容は明らかになっていませんが、懐石料理や、季節に合わせた日本料理のレシピ構築に必要な知識などが問われるようです。

また、日本料理の知識を教える力に重きが置かれた資格認定のようですので、講師・料理長など、人に教える立場にある方にもおすすめの資格と言えるでしょう。

その他の情報は下記の通りですが、最新の情報・詳細は公式WEBサイトからご確認ください。

  • ・運営団体:日本インストラクター技術協会
  • ・級:なし
  • ・資格の取得方法:在宅受験
  • ・受験日程:年6回・偶数月の20日前後
  • ・受験料:10,000円(税込)

参照:日本料理ソムリエ / 日本インストラクター技術協会

和食に関する資格3:和食検定

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「和食検定」は、和食のマナーを中心とした和食文化の知識や、それを教える技能の証明となる資格です。和食の歴史・文化を、おもてなしの現場や日々の生活の中で活かして欲しいという思いから作られた資格ですので、調理よりも接遇に重きが置かれている印象です。

そのため、和食を提供する旅館・ホテルや、飲食店に勤めるサービススタッフにも役立つ資格と言えるでしょう。外国人にもおすすめの資格です。

試験内容は、「一汁三菜」などの和食の基礎知識をはじめ、食材の知識、食卓の作法、料理を提供する際の基礎英語、着物・和室での振る舞い方など、受験級に応じて幅広い知識が問われます。

その他の情報は下記の通りです。最新の情報・詳細は、公式WEBサイトからご確認ください。また、別の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • ・運営団体:一般財団法人 日本ホテル教育センター
  • ・級:初級レベル1~3級・基本レベル1~2級・実務レベル1~2級
  • ・資格の取得方法:全国5都道府県の会場にて受験・4択問題のテスト形式
  • ・受験日程:年2回・2月と10月
  • ・受験料:初級レベル4,100円・基本レベル5,100円・実務レベル8,200円(税込)

和の文化と接遇を学べる和食検定。資格取得方法や活かせる職種

参照:和食検定 / 一般社団法人日本ホテル教育センター

和食に関する資格4:和食アドバイザー検定

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「和食アドバイザー検定」は、和食がユネスコの無形文化遺産に登録された2013年に設立された協会が運営している検定です。和食の基本的な事柄や、郷土料理についての知識を有し、和食の魅力を広く伝えることができる証明になる資格となっています。

試験内容は、郷土や地域に根差した和食の体系や、日本料理にまつわる文化、調理・加工技術などが問われるようです。また、これまでご紹介した資格の中で唯一、最上級で実技講習会・終了試験の合格が必要となる資格となっています。

そのため、知識を正しく伝える方法までを学びたい方や、より実践的に和食の理解を深めたいという方におすすめの資格と言えるでしょう。

その他の情報は下記の通りですが、最新の情報・詳細は公式WEBサイトからご確認ください。

  • ・運営団体:和食アドバイザー検定協会
  • ・級:1~3級
  • ・資格の取得方法:2~3級は在宅受験、1級は群馬県等の会場で実技講習会・終了試験
  • ・受験日程:年2回・6月と11月
  • ・受験料:3級6,400円・2級7,500円・1級66,000円(税込)

参照:和食アドバイザー検定 / 和食アドバイザー検定協会

和食に関する資格5:日本料理プロデューサー

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「日本料理プロデューサー」はその名の通り、日本料理を広くプロデュースできることを証明する資格で、これまでご紹介した中で最も「ビジネス」に近い資格となっています。

試験内容は、日本の食文化・食材・調理法などの基礎知識はもちろんのこと、マーケティングや開業計画などの経営面での知識が問われます。

級が上がるごとに、和食器・販売促進・海外戦略など、より経営者に近い目線で日本料理をPRする能力が求められるため、知識を現場で活かしたいと考える職人には不向きな資格かもしれません。ですが、資格取得後に活躍の場が広がることは間違いないでしょう。

その他の情報は下記の通りですが、最新の情報・詳細は公式WEBサイトからご確認ください。

  • ・運営団体:一般社団法人日本フードライセンス国際協会
  • ・級:1~3級(2級以上は協会への入会が必要)
  • ・資格の取得方法:2~3級は在宅受験、1級は2日間の認定講座を会場受験
  • ・受験日程:年1回程度の不定期開催
  • ・受験料:2~3級10,000円~・1級80,000円+認定登録料1~3万円

参照:日本料理プロデューサー / 一般社団法人フードライセンス国際協会

その他の和食に関する資格

iStock.com/kazuhide-isoe

講座が中心の「和食マイスター」「和食にすと」「だしソムリエ」の資格についてご紹介します。

和食マイスター

「和食マイスター」は、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が運営する資格です。受験コースは「ジュニア和食マイスターコース」と「和食マイスターコース」に分かれていますが、後者は2020年12月現在、開催未定となっているようです。

資格は、講座全5回中3回以上の出席と、修了試験の合格をもって取得となります。受講総額は97,700円(税込)と少々高めですが、短期で集中的に資格を取得したいという方には向いているかもしれません。

参照:和食マイスター養成講座 / 一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会

和食にすと

「和食にすと」は、一般社団法人ホールフード協会(運営:がくぶん)が監修する、日本人として知っておきたい和食文化・マナー・日本の行事食についての知識と、それを伝える能力を有していることが証明できる資格です。

通信講座で最短2カ月で取得可能、DVDやテキスト・課題集・確認問題・資格認定試験問題込みで19,500円(税込)と、受験のハードルはそう高くありません。手始めに受験してみるのも良いかもしれませんね。

参照:和食にすと基礎講座 / 一般社団法人ホールフード協会

だしソムリエ

「だしソムリエ」は、合同会社 だしソムリエ協会が運営する料理に欠かせない「出汁」の知識を証明する資格です。受験勉強では、出汁を用いた料理や商品開発など、出汁のプロフェッショナルとして活躍できるような知識が得られます。

体験型の講義を受講すれば取得可能な資格で、オンライン受講も可能なようです。和食関連の資格にプラスして取得するのもよいでしょう。

参照:だしソムリエ / 合同会社 だしソムリエ協会

和食の資格を取得して旅館・ホテルの料理人へ!

iStock.com/KUMIKOpetit

ご紹介した8つの和食に関する資格は、いずれも民間資格です。ですので、資格を取得しているからと言って、就職が有利に運ぶということは少ないかもしれません。

しかし、知識の土台があるのと無いのとでは、雲泥の差があることは言うまでもありませんよね。「和食に対して真剣に向き合っている」という姿勢を見せることには繋がりますので、これから和食料理の場で活躍したいと考える方は、ぜひ取得を目指してみてくださいね。

とは言え、料理の世界は実務あってのものです。現場での経験を積みながら資格の勉強を進め、さらなるステップアップを目指すのもひとつの手です。

当サイト「おもてなしHR」では、旅館・ホテルへの就職・転職支援を行っています。和食を提供する旅館やホテルに就職したいという求職者は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

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