料理人の平均年収は約379万円|年収を上げる方法や1,000万円の目指し方を解説

パティシエ

料理人の平均年収は、約379万円です。全産業の平均年収(478万円)と比べるとやや低めですが、年齢・経験年数・役職・勤務先・料理のジャンルによって金額は大きく変わります。

この記事では、料理人の平均年収を最新の公的データをもとに解説しながら、勤務先別・ジャンル別の相場や、料理人で年収1000万円を目指す方法、収入を増やすためにできることまでを紹介します。

今の職場の給与が低いと感じた場合の対処法もあわせて確認しておきましょう。

この記事でわかること
  • 料理人の平均年収は約379万円、手取りは約300万円が目安 ▼詳細
  • 料理人の年収1,000万円は料理長への昇進や独立で目指せる ▼詳細
  • 料理人の年収は資格取得・キャリアアップ・転職で上げられる ▼詳細

料理人の平均年収は約379万円

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、料理人の平均年収は約379万円です。

これは日本料理調理人(板前)・西洋料理調理人(コック)のいずれも同水準で、平均年齢は約45歳となっています。

額面年収379万円に対する手取りは、税金や社会保険料を差し引いておおよそ300万円前後が目安です。

ハローワークの求人賃金(月額)でみると、月収の相場はおおむね27〜28万円台となっています。

料理人の給与目安まとめ
項目 金額(目安)
平均年収 約379万円
平均年齢 約45歳
求人賃金
(月額・月収目安)
約27〜28万円
手取り年収の目安 約300万円前後

国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、全産業の平均年収は478万円(過去最高)でした。これと比べると、料理人の年収はやや低い水準にあるといえます。

また、年収を考えるときは「中央値(働く人を金額順に並べたときちょうど真ん中にあたる年収)」も意識しておくとよいでしょう。

料理人の年収中央値は公的な統計では明確な数値が公表されていませんが、平均年収は一部の料理長やオーナーシェフなど高収入の料理人に引き上げられる傾向があるため、中央値は平均よりやや低くなると考えられます。

「平均年収=多くの料理人が得ている金額」とは限らない点を押さえておきましょう。

ここまで紹介した平均年収や中央値は、いずれも全国平均の数値です。

料理人の年収は、年齢・経験年数・役職・勤務先・料理のジャンルなどによって大きく変わるため、ひとつの目安としてとらえておきましょう。

なお、和食(日本料理)の板前と、フレンチやイタリアンなどの西洋料理のコックでは、平均年収に大きな差はなく、いずれも約379万円です。

ハローワークの求人賃金(月額)でみるとわずかに日本料理が高い傾向はあるものの、ジャンルそのものよりも、勤務先の格・客単価や本人の経験・役職のほうが年収を大きく左右します

和食・フレンチ・イタリアンのいずれでも、高単価の店やホテルで役職を上げることが収入アップにつながります。

料理人の年収は年齢・性別・勤務先で差がある

年収アップのイメージ画像takasu / stock.adobe.com

平均年収は同じ料理人でも条件によってばらつきがあります。ここでは年齢別・男女別・勤務先(企業規模)別に、年収の傾向を見ていきましょう。

【年齢別】料理人の年収は40代後半でピークを迎える

料理人の年収は、年齢とともに上昇し、40代後半でピークを迎える傾向があります。

料理人の年齢別 年収推移(目安)
年齢 年収(目安)
20〜24歳 約287万円
25〜29歳 約322万円
30〜34歳 約354万円
35〜39歳 約369万円
40〜44歳 約383万円
45〜49歳 約405万円 ピーク
50〜54歳 約385万円
55〜59歳 約370万円
60〜64歳 約330万円
65〜69歳 約286万円
※飲食物調理従事者(男女計)の所定内給与額×12+年間賞与で試算。算出方法の違いから、記事冒頭の平均年収とは数値が前後します。

令和7年賃金構造基本統計調査をもとに、飲食物調理従事者の年収(所定内給与額×12+年間賞与で試算)を年齢別にみると、20代前半は約287万円ですが、30代前半で約354万円、40代後半で約405万円とピークに達し、その後は緩やかに下がっていきます

10〜20代は見習い・下積みの期間にあたるため給与は低めですが、経験年数を重ねて技術が身につき、料理長などの役職に就くことで年収が上がっていく流れが数値にも表れています。

【男女別】男性の料理人のほうが年収は約100万円高い

料理人の年収には男女差があります。

【男女別】料理人の年収比較(目安)

男性
約395万円
女性
約295万円

こちらも令和7年賃金構造基本統計調査をもとに試算すると、飲食物調理従事者の年収は男性が約395万円、女性が約295万円で、男性のほうが約100万円高く、女性は男性の約75%の水準です。

この差は、男性のほうが勤続年数が長く、料理長やシェフといった役職に就いている割合が高いことが要因のひとつと考えられます。

【勤務先別】規模による年収差は小さく100〜999人がやや高い

年収は勤務先の規模によっても変動します。

【企業規模別】料理人の年収目安
企業規模 年収(目安) 職場のイメージ
1,000人以上 約355万円 大手チェーン・ホテルなど
100〜999人 約357万円 地域チェーン店など
10〜99人 約338万円 個人経営の飲食店など

同じく令和7年賃金構造基本統計調査をもとに飲食物調理従事者の年収を企業規模別に試算すると、1,000人以上が約355万円、100〜999人が約357万円、10〜99人が約338万円でした。

意外にも規模による差は小さく、最も高いのは中規模(100〜999人)の職場です。一方で、従業員10〜99人の小規模な職場はやや低めの傾向があります。

ただし、これは平均値であり、同じ規模でも大手チェーンやホテルなど賞与・福利厚生が手厚い職場を選べば、年収アップは十分に見込めます。

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【ジャンル別】料理人の年収の傾向

厨房で悩む男女の調理師koumaru / stock.adobe.com

料理人とひと口にいっても、和食・洋食・中華・フレンチ・イタリアンなどジャンルはさまざまで、年収にも差が出ます。

ジャンル・業態別の年収傾向(目安)

【給与水準が高め】高単価・コース主体

フレンチ
イタリアン
高級和食(料亭)
ホテルのレストラン

【給与が抑えられがち】回転率重視の業態

一般和食・定食
中華・ラーメン
大衆居酒屋 など

💡 年収を上げる最大のポイント
ジャンルそのものより「客単価の高い店」×「役職」が重要!

一般的に、フレンチやイタリアンなど高単価のコース料理を提供する店、和食の高級料亭、ホテルのレストランなどは、価格帯が高いぶん料理人の給与水準も高くなりやすい傾向があります。

一方で、回転率を重視する業態では、ジャンルにかかわらず給与が抑えられる場合もあります。

年収を意識するなら、ジャンルそのものよりも「客単価の高い店・施設で、役職を上げて働けるか」が重要なポイントになります。

料理人が働いている職場の一例

飲食店Art Event / stock.adobe.com

料理人が働いている職場の例としては、以下のようなところが挙げられます。

\ 料理人の活躍の場はこんなにたくさん! /

🍽️ レストラン
🍣 料亭
🏮 居酒屋
☕ カフェ
🍚 食堂
🏨 ホテル・旅館
💒 結婚式場

このように料理人が活躍できる場所は数多くあり、実際に支給される給与は勤務先によって異なります。

前述のとおり企業規模によっても給与は変動し、さらに調理師免許などの資格を保有している場合は、資格手当がつく勤務先もあるようです。

▼料理人に必要なスキルについてはこちら
料理人になるにはどうしたらいい?必要なスキルや能力、活躍できる職場を紹介

料理人の年収が低くなりやすいのは飲食業界の構造的な要因が大きい

悩む飲食店オーナーpain au chocolat / stock.adobe.com

料理人の年収が全産業平均より低めになりやすいのは、本人の能力よりも、飲食業界そのものの構造的な要因によるところが大きいといえます。主な理由は次の通りです。

業界の構造的な5つの要因
01
飲食店は食材費(原価)と人件費の割合が高く、利益率が低いため、給与に回せる原資を確保しにくい
02
店舗間の価格競争が激しく、メニュー価格に人件費を上乗せ(転嫁)しにくい
03
労働集約型の仕事で長時間労働になりやすく、時給に換算すると低くなりがち
04
調理師免許が必須資格ではなく未経験から始められるため、下積み期間の初任給が低い
05
個人店や小規模店が多く、賞与・昇給の仕組みが整っていない職場もある

裏を返せば、これらは「職場の選び方しだいで改善できる」ということでもあります。

賞与や福利厚生が安定した中〜大規模の職場やホテル・旅館を選ぶ、調理師免許やスキルを身につけて役職に就く、といった工夫で年収を上げる余地は十分にあります

次の章から、具体的な年収アップの方法を見ていきましょう。

料理人で年収1,000万円は料理長・独立で目指せる

年収アップのイメージjirsak / stock.adobe.com

「料理人として年収1,000万円を稼げるのか」は、多くの方が気になるポイントでしょう。結論として、平均年収から見ると簡単ではありませんが、不可能ではありません。

年収1,000万円クラスに到達している料理人には、おもに次のようなキャリアが見られます。

✨ 年収1,000万円を叶えるキャリアパス ✨

👑
一流ホテルの料理長・総料理長(エグゼクティブシェフ)に昇進する

🚀
人気店のオーナーシェフとして独立・開業し、複数店舗を展開する

🌟
高級レストランや外資系ホテルで高い専門性とマネジメント力を発揮する

一流料理人として高収入を得るには、調理技術だけでなく、原価・人材を管理するマネジメント力や店舗の集客力も求められます。

まずは経験豊富なシェフのもとで技術と経営感覚を磨くことが、高年収への近道といえるでしょう。

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料理人が年収を上げるための3つのポイント

黒板にチョークで書いた電球の絵とPOINTの文字takasu / stock.adobe.com

料理人として給与を上げるには、どんな方法があるのでしょうか。ここでは、年収アップを目指すためにできることを解説します。

  1. 調理師免許を持っていない場合は取得する
  2. 経験・スキルを磨いて役職・キャリアアップを目指す
  3. 給与条件のよいところに転職する

1.調理師免許を持っていない場合は取得する

料理人として働いているけれど、調理師免許は持っていないという方もいるでしょう。

この場合は、調理師免許の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

免許があれば資格手当をつけてもらえる可能性があるほか、調理に関する確かな技術・知識が身についている証明にもなります

調理系の大学や専門学校に通っていなくても、中学卒業以上の学歴があり、2年以上飲食店での調理に従事した経験があれば受験資格が得られるので、挑戦してみるとよいでしょう。

▼調理師免許の詳細はこちら
調理師免許は国家資格!取得するメリットや活躍できる仕事を紹介

2.経験・スキルを磨いて役職・キャリアアップを目指す

料理人の年収は、経験年数と役職に大きく左右されます。

日々の業務で調理スキルを磨き、副料理長・料理長といった役職にステップアップすることで、昇給や賞与アップが期待できます。

さまざまなジャンルの調理経験や、原価・スタッフ管理などのマネジメント経験を積んでおくと、将来的な独立やより好条件の職場への転職にもつながります

3.給与条件のよいところに転職する

料理人として働ける職場はたくさんあります。特に飲食店は人手不足が慢性的な業界でもあるので、調理スタッフを確保するために求人を出しているところが多いです。

その中から今よりも給与条件のよいところを見つけることができれば、給与アップが見込めます。

正社員での待遇や賞与、福利厚生まで比較して、転職を検討してみてはいかがでしょうか。

今の職場の給与が低いと感じた場合の対処法

料理人koumaru / stock.adobe.com

一般的な料理人の年収を知り、今の職場の給与が低いと感じた場合は、別の職場への転職を検討してみてもよいかもしれません。

前述のとおり、料理人が働ける職場はレストランやカフェ、ホテル・旅館など数多くあります。

特にホテルや旅館は、未経験から働ける場合があるほか、経験豊富な料理長やシェフのもとで調理技術を学べる環境が整っていることが多いです。

正社員で月給20〜35万円前後を確保している勤務先もあり、ほかの飲食店と比べても宿泊業は比較的高い傾向にあります。

待遇のよい職場で料理人として活躍したい方は、宿泊業への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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ホテルや旅館で料理人として働くメリット

MERIT78art / stock.adobe.com

ここでは、ホテルや旅館などの宿泊施設で料理人として働くメリットを確認しておきましょう。

経験豊富な料理長やシェフのもとで調理技術を学べる

ホテルや旅館は、経験豊富で実力のある料理長やシェフが比較的多い環境です。

施設によって異なりますが、なかには著名なコンテストで受賞した経験がある方が在籍していることも少なくありません。

長年第一線で活躍している料理長やシェフのもとで調理技術を学べることは、スキルアップにつながり、将来の年収アップにも生きてくるでしょう。

あらゆるジャンルの料理に挑戦できる環境が整っている

ホテルや旅館は、和食や洋食、中華などさまざまなジャンルの料理を提供しているところが多いです。

季節やイベントに合わせて、特定の国や食材をテーマにしたフェアメニューを提供することもあるため、幅広い調理に携われる可能性があります。

多様な経験は、料理人としての市場価値を高めることにもつながります

福利厚生や賞与など待遇が安定している

ホテルや旅館などの宿泊施設は、個人経営の飲食店に比べて、賞与(ボーナス)や退職金、社会保険といった福利厚生が整っているケースが多いのも特徴です。

正社員として安定した待遇のもとで長く働きたい方にも向いている職場といえるでしょう。

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料理人の年収に関するよくある質問

Q.料理人の平均年収はいくらですか?

A.

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、料理人の平均年収は約379万円です。全産業平均(478万円)と比べると、やや低い水準にあります。
Q.料理人の年収の中央値はいくらですか?

A.

料理人の年収中央値は、公的な統計では明確な数値が公表されていません。ただし、平均年収は一部の高収入の料理人に引き上げられるため、中央値は平均(約379万円)よりやや低くなると考えられます。
Q.料理人の手取りはどれくらいですか?

A.

額面年収379万円の場合、税金や社会保険料を差し引いた手取りは、おおよそ300万円前後が目安です。扶養家族の有無や控除によって変動します。
Q.料理人で年収1,000万円を稼ぐことはできますか?

A.

平均から見ると簡単ではありませんが、不可能ではありません。一流ホテルの総料理長やオーナーシェフとしての独立・開業など、役職や働き方次第で年収1,000万円を目指すことは可能です。
Q.年収が高い料理人の職場はどこですか?

A.

一般的に、高級ホテルや高単価のレストラン、外資系ホテルなどは給与水準が高い傾向にあります。同じ料理人でも、客単価の高い職場で役職を上げることが高年収につながります。
Q.料理人の年収は男女や年齢で差がありますか?

A.

はい。令和7年賃金構造基本統計調査の試算では、男性が約395万円、女性が約295万円と男女差があります。年齢別では45〜49歳の約405万円がピークで、その後は緩やかに下がる傾向です。
Q.日本料理人と西洋料理人で年収は違いますか?

A.

公的統計の平均年収はどちらも約379万円とほぼ同水準です。求人賃金や求人倍率にはわずかな差がありますが、ジャンルより勤務先や役職のほうが年収を大きく左右します。
Q.未経験から料理人になっても年収は上げられますか?

A.

上げられます。調理師免許の取得や経験・スキルを積んでの役職アップ、給与条件のよい職場への転職などにより、段階的な年収アップが期待できます。

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料理人の平均年収は約379万円で、年齢・経験年数・役職・勤務先・ジャンルによって大きく変わります。

収入アップを目指すなら、調理師免許の取得やスキルを磨いての役職・キャリアアップ、好条件の職場への転職が有効です。

なかでも、料理人の仕事の中で比較的高い年収が見込めるのが、ホテルや旅館などの宿泊施設です。

経験豊富な料理長やシェフのもとで調理技術を学べるうえ、あらゆるジャンルの料理に挑戦でき、福利厚生も安定しています。

働きながらスキルを磨けるので、年収アップを目指す方にぴったりの環境といえるでしょう。

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