ホテル業界から異業種への転職は厳しい?
ホテル業界以外で働いた経験がないと、異業種への転職を考えても「アピールできるスキルがない」と不安になりがちです。
しかし、ホテル業界で熱心に働いてきた人なら、転職市場で評価される経験やスキルはすでに身についているはず。転職する理由や、自分のアピールポイントをしっかりと考えて転職活動を進めれば、より良い企業に転職できる可能性があります。
20代で転職活動する場合、ポテンシャルを重視するケースがほとんどなので、未経験の職種だとしても採用されやすいでしょう。
一方、30代以上で異業種への転職となると応募先での評価は少々厳しくなります。このままキャリアを積むのか、ホテル業界以外でキャリアをスタートさせるべきなのか、慎重に検討したほうが良いでしょう。
しかし、採用担当者にあなたが活躍できると思ってもらえれば、異業種への転職も夢ではありません。次の項目から、ホテル業界経験者の強みや有利に転職活動を進めやすい業界を見てみましょう。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
ホテル業界からの転職希望者が持つ強みとは?
ホテル業界で働いていた人材は、転職市場で高い評価を得ることがあります。接客業のなかでも特に洗練された所作や丁寧な対応が求められるので、他の業界でも元ホテル業界の人材が重宝されているのですね。
ホテル業界経験者の強みを、部門別にチェックしていきましょう。
宿泊部門
フロントやドアスタッフなど、お客様と直接関わる機会の多い宿泊部門は、ビジネスマナーや質の高いコミュケーションスキルが磨かれます。
細かく身だしなみを整える大切さや、上品な所作が身についているので、特に他の業界の接客業や営業職からは高い評価を得ています。
面接での第一印象が良いこともメリット。マナー違反の失敗も少ないしょう。
宴会部門
宴会部門では、結婚式やパーティーの企画・運営をしていますよね。
ホテルの宴会は何百人も参加するイベントが多くあります。大規模イベントを取り仕切るには、企画力や段取りだけでなく、運営スキルも求められます。
このような経験は魅力的なアピールポイント。自分の実績や経験を採用担当者にしっかりと説明しましょう。
管理部門
ホテルの管理部門とは、総務や経理、人事などの業務です。
総務はホテル全体をまとめなければならないので、高度なマネジメントスキルが必要です。また、IT化が進む現代で会計管理は複雑化しており、経理にも高いスキルが求められているでしょう。
また、ホテル業界は人材の入れ替わりが激しいので、人事の役割は特に重要です。ホテルの管理部門という重い責任を伴う仕事を担ってきた経験は、他業種でも存分にいかせるはず。あなただからこそできた実績や経験などをしっかりとアピールしてくださいね。
営業部門
ホテルの営業部門は、どの部門よりも他企業や団体との関わりが多いところです。そのため、どのような業種にも応用できるビジネススキルが身につきます。
個人・企業に対してホテル利用を促すために市場調査や顧客分析も経験するのでマーケティングスキルも磨けます。それらも立派な強みなので積極的に担当者に伝えましょう。
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ホテル業の経験が有利に働く異業種4選
ホテル業での経験はどのような仕事でいかせるのでしょうか。これまでに培ってきたスキルが役立ち、歓迎されやすい業界を見てみましょう。
営業職
ホテルの営業部門の経験はもちろん、宿泊部門で培った人当たりの良さや聞き心地の良い声のトーンなどは営業職の武器になるはずです。
営業職は採用のハードルが低い傾向にあり、成績次第で高収入を得られる点も大きな魅力でしょう。
接客・サービス業
「接客は好きだけれどホテルの不規則なシフトなどがつらい……」という人には、ホテル以外の接客・サービス業がおすすめです。
高級レストランや百貨店など、ホテルで身に付けたマナーをいかせる職場を探してはいかがでしょうか。語学力を発揮できる英会話講師なども向いているかもしれません。
イベント業界
ホテルのバンケット経験者におすすめしたいのはウエディングプランナーやセレモニースタッフといった職業です。企画・運営の経験もイベント業界でいかせるでしょう。
また、客室清掃の経験者は会場設営などの現場で活躍できるかもしれません。素早くきれいに会場をセットしたり、効率的に後片付けをしたりといったことで、身に付けた技術が役立つはずです。
事務職
ホテル業務はパソコンスキルが身につく仕事です。
管理部門はもちろん、フロントスタッフも顧客情報を端末に入力するなどOA機器に触れる機会があるので基本操作は身に付いているはず。最初は文字入力ができればOKという求人情報もあるので、ホテル業界から事務職への転身も可能です。
ホテルの経験をいかせる転職先を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてくださいね。
ホテル業の経験を異業種への転職でアピールするポイント
宿泊業界以外の経験がなくとも、ホテルで培った経験とスキルからアピール方法を考えれば、採用担当者の心をつかめるでしょう。
ホテル業の経験しかない場合、それを不安に思う人もいるかもしれません。しかし、自己PRのコツをつかめば異業種への転職活動に自信を持って取り組めるはず。
まずは自分の「軸」を作りましょう。たとえば、軸を「お客様に質の高いサービスを提供したい」に設定した場合、「周りへの気配りには自信がある」という自己PRを組み合わせて伝えると、一貫性のある志望動機ができます。
自分の「軸」に合った求人を見つけ、しっかりと志望動機を伝えればホテル業界での経験は高く評価されるはずです。
なお、以下の記事では弊社のキャリアアドバイザーがホテル業界の転職について解説しています。併せてご参照ください。
ホテル業界内での転職も検討してみよう
「ホテルの仕事がきつくて耐えられない」という方は、異業種への転職を考えたほうが良いかもしれませんが、「ホテルの仕事は好きだけど職場環境がイヤ」という方は、別のホテルや旅館に転職する道もあります。
宿泊業界内への転職を検討する際には、おもてなしHRにご相談ください。