なぜお客様の心に残る接客をすべきなのか?
お客様の心に残る接客をしてこそ、サービス業の真髄が問われますよね。なんのために接客スキルを向上させる必要があるのか、改めて確認しましょう。
癒しを提供する
サービス業の基本はお客様に癒しを提供することではないでしょうか。
お客様は日頃たまったストレスを癒しに、ホテル・旅館をはじめとしたサービス業を利用します。そのなかで、低レベルの接客をして余計なストレスを与えることはご法度です。
お客様の予想を超える演出を作ることも接客スキルの一つですよ。
リピーターを呼ぶ
さまざまなサービスを提供する企業のなかで生き残るためには、一度利用していただいたお客様にリピートしてもらうことが重要です。リピートしてもらうには、やはり従業員一人ひとりがどれだけお客様のことを考えられるかがポイントでしょう。
お客様にリピートしてもらうことが当たり前という意識を持って、企業全体で仕組みづくりをしていきましょう。
口コミを意識する
最近ではSNSが発達し、誰しもが平等に意見を発表できるようになりました。
悪い接客がすぐに拡散されれば、反対に良い接客も出回りやすくなります。良い接客が話題になれば、新たなお客様を呼び込むことができます。
お客様の口コミが宣伝になるということを忘れずに、接客スキルを磨きましょう。
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心がこもった接客をするにはホスピタリティが大切!
接客スキルに欠かせないものは、お客様を思いやるホスピタリティです。ホスピタリティが感じられる接客とは、マニュアル以上の接客を提供したときに現れます。
ホスピタリティを実践するには表情や声のトーン、話すスピードなども考えなくてはなりません。たとえば、いくら丁寧な接客を受けたとしても、表情が固くなっているとお客様にこちらのホスピタリティを感じ取ってもらえない可能性がありますよね。
また、話すスピードに関しては、お客様によって聞き取りやすい速さが異なります。対策としては、お客様の話すスピードに合わせることが一つ挙げられます。お客様の様子をうかがって見極めましょう。
言葉遣いや気遣い以外にも、重視すべきスキルはたくさんありますが、日ごろのスタッフ同士の信頼関係も大切です。イレギュラーな対応が求められた場合、全体でフォローできるよう、普段からスタッフ同士の信頼関係を築くことを忘れないでください。
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お客様が思う「心地よい接客」とは?
お客様からみて「心地よい接客」とはどういったものを指すのでしょうか?代表的な接客スキルをご紹介します。
ほどよい距離感
人にはパーソナルスペースがあります。こちらは良かれと思って近づいても、必要以上に近づくとお客様に不快に感じてしまう場合があるのです。
そのため、ほどよい距離感を保つ接客をすると、お客様にとっては非常にポイントが高いようです。接客の基本ではありますが、接客に慣れてくるとお客様との距離が近づきすぎてしまうこともありますので、注意してくださいね。
絶妙なタイミング
お客様が心地よいと感じる接客には、お客様が求めているものを絶妙なタイミングで提供できることがポイントでしょう。
たとえば、飲食店での食事中、ドリンクを頼みたいのに相手との話をさえぎることができないとき、空気を読んだ店員がドリンクの注文を取りに来ることがあります。これはお客様にとっても、心地よいと感じる接客の一つです。
お客様一人ひとりをよく観察し、何を求めているのかを先い読みする力が必要ですね。
声のトーンや話すスピードが丁度いい
ホテル・旅館の接客では、言葉遣いを丁寧にしたり、笑顔を絶やさなければいいというものではありませんよね。
お客様が「心地よい」と感じる接客には、声のトーンや話すスピードも関係しています。もちろん小さい声はお客様から敬遠されてしまいますが、大きすぎる声や高すぎる声も良い印象にはなりません。
話し方についても、誰でも聞き取れるような速さで話すことが求められます。特に早口の方は、お客様に威圧感を与えてしまうこともあるので、普段からゆっくり話すことを意識しましょう。
困っている人を見逃さない
不安に思っていることや困っていることを、お客様から言われるのを待っているだけでは、お客様に「心地よい」と感じてもらうきっかけを逃してしまいます。
人見知りのお客様に至っては、従業員に話しかけることでさえストレスになってしまう方もいます。困っているお客様がいないか常にアンテナを張り、こちらから「なにかお困りですか?」と声をかけ、あらゆるサービスができるよう準備しておく必要があるでしょう。
ホテル・旅館で心に残った接客例
実際にお客様がホテル・旅館で心に残った接客を紹介します。今後のサービスに役立ちそうな事例があれば、ぜひ取り入れてみてくださいね。
子どもの誕生日にサービスしてくれた
子どもの誕生日だということは伝えずに、家族だけでお祝いしようとホテルの予約だけしていたにもかかわらず、夕食の時間にテーブルから聞こえてくる会話で誕生日だということを察し、デザートをサービスしてくれたようです。
お客様をよく観察し即座に行動に移したことが、お客様の心に残る接客となったと言える事例です。臨機応変に、お客様に合わせたサービスを提供することが重要だと分かりますね。
寒い日に携帯用カイロをくれた
お客様が旅館に宿泊し、宿泊中のサービスにもすでに満足していたにもかかわらず、チェックアウト後の帰り際に「外は寒いのでお気をつけてお帰りください」と携帯用カイロを持たせてくれたようです。
お客様の立場に立ってサービスを考えることは接客の基本です。それを当たり前にできてこそ、お客様は心地よいと感じるのかもしれません。
体調を気遣ってくれた
お客様自身が体調の悪さに気づかずに過ごしていたところ、顔色の悪さに気づいたホテルマンが声をかけ、お客様に薬を差し出した事例もあります。
お客様の体調をこちらから察知することも、心地よいと感じる接客です。少しでも様子がおかしいと思ったらすぐに声をかけ、必要なことを瞬時に提供できるようトレーニングしておきましょう。
お客様の心に残るにはワンランク上の接客が重要!
お客様の心に残る接客をするには、お客様一人ひとりと向き合いニーズを先読みすることが求められます。
常に「お客様がなにを求めているのか」について考えることを徹底しましょう。ワンランク上の接客には、マニュアル通りの接客にプラスして従業員のホスピタリティが必要です。
まずは基本の接客スキルに立ち返り、そのスキルを徹底することを考える必要があるかもしれませんね。心のこもった接客で、お客様が心地よいと思う接客を探り続けることが大切です。