越境転職とは?
培ってきたスキルや経験をいかしながら異業種・異職種に転職することを「越境転職」と言います。
業界や職種を超えるという意味で、越境という言葉が使われています。
これまでは、経験やスキルが存分にいかせるという理由から、同業界・同職種への転職が主流でした。即戦力になれることから、企業からの評価も高い傾向にありました。
しかし昨今は、異業種・異職種に転職する転職者が増加し、企業も受け入れに積極的であると言われています。
越境転職が増加する背景
越境転職の増加には、国内のビジネス環境の変化が大きく影響していると考えられています。
労働人口の減少やデジタル化などを理由に、多くの産業や企業では、ビジネスの在り方に変化が生まれています。
目まぐるしく変化するビジネス環境によって、終身雇用という意識は薄まりつつあります。長く働き続けることを意識し、自信の成長と企業の成長を重視する転職検討者が多くなっていることも、越境転職を後押ししているようです。
さらに、働き方改革によって働き方の選択肢が増えたことも影響しています。
昨今では、自由な働き方を実現しようとするために、働く場所や暮らす場所の選択肢が持てるようになってきています。
経験やスキルばかりにとらわれず、自分が成長できる環境や理想の環境で働きたいと考えることが増えたことで、業界・職種の垣根を超えた挑戦をするケースが増えているのでしょう。
越境転職に期待する企業も増えている
越境転職を歓迎する企業も増えているようです。
人材不足やデジタル化といった環境の変化によって、人材育成や生産性の向上に課題を抱えている企業も少なくありません。
環境の変化によって求める人材像も変化しています。生き残りをかけて新分野に進出する企業が増加し、新商品・新サービスを展開するために新たな技術が必要になることもあります。
既存社員にはない知識やスキルを持った人材を採用することで、教育に対する時間やコストが削減できたり、スピード感のある企業成長につなげられたりするでしょう。
新市場への進出のためには、これまでの手法や考えでは通用できないこともあります。越境転職者を採用することは新しい視点を取り入れることにもつながるのです。
越境転職は、転職と企業の両者に成長機会を与えると考えても良さそうです。
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越境転職の特徴
越境転職には、年代や職種に特徴があります。越境転職が盛んな年代・職種について紹介します。
越境転職が盛んな年代
越境転職者を年代別に見ると、20代前半が多い傾向にあります。20代前半の転職は、ポテンシャルが評価されやすいこともあり、もともと異業種・異業界への転職が多いというのも関係しています。
一方で、知識や経験が求められ、即戦力としての期待が高まる30代でも、越境転職は増加しているようです。
新分野の進出で生き残りをかけた企業では、特に、一定以上の経験やスキルを持った30代が評価されることがあるようです。
越境転職には、異業種・異職種への「挑戦」というだけでなく、異業種・異業界の知見があるからこその「期待」がかけられるのが特徴です。
越境転職が盛んな職種
越境転職には、職種による特徴もあります。
接客・販売といったサービス業界の職種は越境転職が最も多いと言われています。
これは、慢性的な人材不足と人材の出入りが頻繁に起こるという特徴が関係していると考えられます。
また、デジタル化の促進によってエンジニアやマーケティングなどの職種でも越境転職が増えています。
同業種・同業界からの転職者が比較的多い分野だと言われていますが、さらなる成長を目指して越境転職を目指す転職者も多いようです。
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越境転職の注意点は?
確かに越境転職によるステップアップは可能ですが、越境転職すれば必ず理想が実現できるわけではありません。
越境転職をするかについては、スキルや経験、強みなどを理解し、キャリアビジョンを描いたうえで判断する必要があります。
つまり、あくまでキャリアビジョンを実現するためのステップであると考える必要があるでしょう。
新しい分野だからこそ覚えることが多かったり、業界の違いによって経験したことない習慣に戸惑うことがあったりもします。成果が出るまで時間がかかることもあるでしょう。
「越境転職すれば成長できる」「越境転職は採用されやすい」といったイメージだけで行動するのはリスクがあることも知っておきましょう。
宿泊業界への越境転職を検討中の方は「おもてなしHR」
宿泊業界などのサービス業の職種は、越境転職が比較的多い傾向にあると言われています。
未経験であっても、これまで培った経験やスキルがいかせる環境が整っているホテル・旅館も多く、成長したいという意欲を後押ししてくれるでしょう。
宿泊業界への越境転職を検討中の方は「おもてなしHR」に相談してくださいね。