接客業とは?
接客業は言葉の通り、お客様と接する仕事。来店客への対応が主な仕事です。
接客業にはさまざまな職種があります。全てに共通するのは、お客様心地よく過ごしてもらうために尽力すること。お客様の喜びや満足を追及し欲求を満たすことは、接客業の本質と言えるでしょう。
販売業と同じように考えられることもありますが、大きな違いはお客様との向き合い方。
良い商品を売ることで利益を出すことが優先される販売業に対し、利益はお客様の満足の先にあると考えるのが接客業です。
販売数や売上金額が評価される販売業に対して、接客業ではお客様の気持ちや心に寄り添う姿勢が評価されるのも違いです。見えないものに対する評価が発生するのは、接客業の特徴かもしれません。
ここからは、接客業に向いている人や接客業のやりがい、代表的な職種について紹介します。接客業に興味のある方は参考になさってくださいね。
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接客業に向いている人は?
どんな仕事にも、向き不向きはあるものです。接客業に向いている人を紹介します。
コミュニケーションスキルが高い人
「接客業=コミュニケーションスキル」と思う人も多いかもしれません。それほど、接客業にコミュニケーションスキルは欠かせないものです。
接客業では、性別や年齢、国籍を問わず、さまざまな人とかかわる機会があります。お客様と会話をすることも多く、相手の話を聞きながら心情を理解することも必要です。
しかし、最初からコミュニケーションスキルが高い人はいませんよね。接客業で働いているうちに、だんだんと身についてくるものもあります。
人見知りをしない人、初対面の人に対して緊張しすぎない人であれば、接客業に従事しながら、スキルを磨くことができるでしょう。
臨機応変に対応ができる人
接客業にもマニュアルはありますが、お客様の状況に合わせて柔軟な対応が求められる場面が多くあります。
お客様に喜んでもらったり、気持ち良く過ごしてもらったりするためには、時としてマニュアルを無視した行動が必要になることも。
場面に合わせて臨機応変に対応することで、おもてなしは実現します。
予想外のトラブルが起こることも珍しくないため、臨機応変な対応で冷静に対処することが、事を大きくしないための秘訣でもあります。
常にマニュアル通りの機械的な接客を行っていては、お客様が求めているサービスを提供することはできません。
臨機応変に対応したことでお客様に喜んでいただけたのであれば、例えマニュアルを無視していても、評価に値するでしょう。
体力がある人
接客業に、体力は必要なの?と思う方もいるかもしれませんね。
確かに、お客様の立場で接客業を見ていると、体を酷使している印象はないかもしれません。
しかし、長時間立ちっぱなしだったり、バックヤードでは大きな荷物を運んだり、体力が必要な業務は少なくないものです。
日々の疲労が蓄積するのは仕方のないことですが、お客様の前で疲れた顔を見せるわけにはいきません。お客様からの印象も悪くなってしまいます。
体力がなく、すぐに疲れてしまう人は、心に余裕を持つことも難しくなってしまうこともあるでしょう。
接客の質を保つことができない原因にもなるので、体力がない人は日頃からメンテナンスを心がけたり、座って仕事ができる職種を選んだりするようにしましょう。
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接客業のやりがいは?
やいがいは仕事を長く続けるうえで重要な要素。接客業のやりがいについて紹介します。
お客様の顔が見える
「ありがとう」という言葉が聞けたり、お客様の笑顔が見られたりすると、気持ちが明るくなる。そんな経験をした接客業経験者は多いはずです。
自分の行動によって誰かの喜ぶ姿を見ることができるのは、喜ばしいことですよね。
自主的に取った行動や発した言葉で役に立ったと実感できるのは、接客業ならではのやりがいでしょう。
お客様と距離の近い接客業だからこそ、そういった場面に多く出会えます。
もちろん、嬉しいことばかりではありません。お客様から厳しい意見があったり、上司から指導があったりして、暗い気持ちになることも当然あります。
そんな時でも、お客様の一声でパッと気持ちが晴れやかになり、接客業の良さを再確認するようなこともあるでしょう。
言葉遣いや所作が身につく
丁寧な言葉遣いや所作は、印象の良い接客のためには必須の要素。
大人になればある程度身についているものですが、お客様の前に立つために必要なそれらは、高度なものです。
接客業で身についた言葉遣いやマナーは、どんな仕事にもいかされます。さらには、日常生活において役立つことも少なくありません。
綺麗な言葉を使う人や、周囲への気配りができる人には好印象を抱くものですよね。
日々の業務で身についた言葉遣いや所作は、魅力として評価されることもあるでしょう。
接客業の代表的な職種と必要なスキル
代表的な接客業の職種と、職種ごとのスキルを紹介します。同じ接客業でも、必要なスキルが異なることがあります。自身のスキルに合わせた職種選びは転職成功のポイントです。職種選びの参考にしてくださいね。
レストランのホールスタッフ
- ・仕事内容
レストランのホールで接客を担うのがホールスタッフです。ホールスタッフは、来店客に対してさまざまな接客業務を行います。
席に案内し、注文を取り、料理の配膳や片付け、帰る際には会計も行います。混雑する日や時間帯は一人でも多くのお客様を案内できるよう、無駄なくスムーズに動かなければなりません。
- ・必要なスキル
ホールスタッフは複数名いるのが一般的で、スムーズにお客様を案内するためには、チームワークを意識した行動が重要です。
店内を何回も行き来したり、一度にたくさんの料理を運んだり、体力勝負と言われることもあります。
特に、遅くまで営業しているレストランの場合は深夜まで働くこともあるため、体力に自信がないと勤まらないでしょう。
スーパーやコンビニのスタッフ
- ・仕事内容
スーパーやコンビニのスタッフは、レジで会計を担当したり商品の品出しや陳列をしたりするのが仕事です。
特にレジ業務は、お金を扱うため正確さが求められます。複数の決済方法があるため、ミスのない対応が重要です。
コンビニのような小さな店舗の場合は、1人で全てを担わなければならないこともあるため、マルチタスクになるでしょう。
- ・必要なスキル
スムーズで正確な対応が求められることが多くあります。
並行して複数の業務を進めることもあり、お店の混雑具合に合わせて、要領よく仕事を進めなければなりません。
状況に合わせて、臨機応変に主体的に動く必要があるため、広い視野を持つことも大切です。
美容関連のスタッフ
- ・仕事内容
美容師やエステティシャン、化粧品販売員といった、美容を専門的に扱う仕事です。
技術や知識が求められるため、知識を深めたり、技術を磨いたりすることが欠かせません。
要望を聞き出したり、アドバイスしたりしながら、専門的な知識をいかしてお客様の理想の姿に寄りそうのが重要な役割です。
- ・必要なスキル
美容関連のスタッフの姿もおもてなしの要素になるため、共通して求められるのは、美に対してストイックに追求する姿勢でしょう。
美的センスを磨いたり、最先端の流行に触れたり、お客様のお手本にもなれるような姿を意識し続ける必要があります。日頃から、向上心を持って美容と向き合う姿勢が求められます。
アパレル販売員
- ・仕事内容
アパレル販売員の接客では、商品の提案、レジ業務、品出しや在庫管理が主な仕事です。販売員との会話を楽しみにしているお客様も多いため、居心地の良い空間を提供することも大切です。
販売員ではありますが、「売れれば良い」「売って終わり」ではありません。お客様との信頼関係の構築が結果を大きく左右します。
お客様にぴったりの商品を提供するために、扱う商品に対する深い知識を得るのも、仕事の1つと言えます。
- ・必要なスキル
お客様が何を求めているのかを深く理解するためには、傾聴力が欠かせません。
ぴったりの商品を提供するためには、一方的に提案するだけでは満足してもらえないものです。
また、常に新しい情報に触れ、トレンドを意識した身だしなみを意識することも大切です。
商業施設やオフィスビルの受付スタッフ
- ・仕事内容
施設の顔とも言える受付スタッフは、来客対応やスケジュール管理、電話やメールの対応が主な仕事です。
来客者の要件に合わせて、スムーズに案内することが最も重要ですが、館内の保安に気を配ることも大切な役割です。
施設に初めて訪れる方は、不安を感じている場合もあります。安心感や清潔感を意識した身なりを整えることも必要です。
- ・必要なスキル
受付スタッフは施設の顔とも言える立ち位置です。
印象を左右することから、丁寧な言葉づかいや柔軟な姿勢のほか、施設の小さな変化にも気づけるよう、細やかな気配りが必要でしょう。
ホテルや旅館のスタッフ
- ・仕事内容
ホテルや旅館のスタッフは、館内のさまざま部門で接客を行います。
チェックイン・チェックアウトを行うフロントスタッフや、荷物を運んだり、館内を案内したりするベルスタッフなど、職種は多岐に渡り、多くの仕事をこなします。
お客様に快適に過ごしてもらうために、最高のおもてなしを提供することが共通の意識です。
- ・必要なスキル
ホテルや旅館のスタッフによる接客は、お客様からの期待度が高いため、ワンランク上の接客スキルが必要です。
ホテルの規模やランクによっては、言葉遣い、所作、知識、全てにおいて一流を求められることもあります。
多くのスタッフとのチームワークがサービスの質を左右することもあるため、館内・他スタッフ・お客様、全てに気を配り、適切な判断をする能力が必要です。
客層によっては、英語や中国語などの語学力が必要になることもあります。
得意がいかせる職種選びで接客業への転職を成功させよう!
接客業と一言に言っても、職種はさまざま。それぞれ必要なスキルに違いがあるため、自分の得意がいかせる職種を選ぶと、やりがいを感じながら働けるでしょう。
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