「キャリアアップしたい!」その理由は明確?
「キャリアアップしたい!」という思いは、立派な目標です。ぜひ実現させたいものですが、重要なのは「なぜキャリアアップしたいのか」を明確にすることです。
あやふやなままで行動に移すと、転職活動がうまく進まなかったり、望むキャリアを築けなかったりするかもしれません。キャリアアップの目的をはっきりさせるには、どうすれば良いのでしょうか。
キャリアアップの意味や、転職理由の伝え方と併せて見ていきましょう。
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「キャリアアップ」とは何なのか?
まずは、「キャリアアップ」という言葉の意味を改めて確認していきましょう。
キャリアアップとはキャリアを積み上げること
キャリアアップとは、高いスキルを身につけ、キャリアを積み上げることを指します。年収アップや昇給を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、現代におけるキャリアアップはこればかりではないようです。スキルの専門性を高めて仕事の奥行きを深めたり、別分野の経験をいかして仕事の幅を増やしたりすることもまた、キャリアアップと考えられています。
スキルアップ・キャリアチェンジとの違い
キャリアアップの関連語として頻繁に取り上げられる言葉に、スキルアップとキャリアチェンジがあります。どちらもキャリアアップとは似て非なる言葉のため、違いを押さえておきましょう。
スキルアップは、キャリアアップのひとつ前の段階を指します。スキルの質を一定以上に高めること、あるいは複数のスキルを身に付けることがスキルアップであり、スキルアップの先にキャリアアップがあるというイメージです。
一方、キャリアチェンジはこれまで経験したことがない新しい仕事に就くことを指す言葉です。一般的には、職種未経験の転職がキャリアチェンジと言われることが多いでしょう。
キャリアアップとはキャリアを積む方向性が異なることを、ぜひ覚えておいてくださいね。
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なぜキャリアアップしたいのかを改めて考えよう
キャリアアップしたい気持ちが強いと、最終的なゴールを見失ってしまうことがあります。そのため、なぜキャリアアップしたいのかを明確にすることが必要。
以下のステップで、キャリアアップの目的を洗い出しましょう。
キャリアアップの軸から方向性を考える
キャリアアップと一口に言っても、その方向性はさまざまです。下記のキャリアアップの4つの軸から、まずはご自身が目指す方向性を再確認しておきましょう。
- ・昇進やポジション変更/年収アップ
- ・組織や社会への貢献度向上
- ・スキルアップ/特定分野の専門性向上
- ・スキルや知見の幅を広げる
部署異動や事業規模の拡大などがあれば、現職でもキャリアアップがかなうかもしれません。すぐに転職を決めるのではなく、現職でのキャリアアップも模索しましょう。
具体的なキャリアプランを思い描く
キャリアアップの方向性が定まったら、具体的なキャリアプランを考えていきましょう。
転職してから5年後・10年後・20年後にどうなっていたいのかを具体的に考えることで、キャリアと私生活の方向性がより明確になっていきます。加えて、マネープランも考えておくとより転職の軸がブレなくなるはずです。
キャリアアップでキャリアを積み上げていきたいと考える20代・30代の方は、下記記事でご紹介している「キャリアアップのポイント」もぜひチェックしてみてくださいね。
「キャリアアップしたい!」を転職理由として伝える際のポイント
「キャリアップしたい!」という理由での転職は前向きですが、転職の理由として、面接で伝えることは避けたほうが良いと言われています。
その理由は「待遇に不満を持ちやすいのでは?」と捉えられたり、「キャリアアップを希望している割には具体性に欠ける」と判断されたりしやすいためです。また、自社のキャリアモデルとマッチするかどうかもシビアに見られるでしょう。
しかし、伝え方を工夫すれば、高い評価を得られる転職理由でもあります。「キャリアアップしたい!」という気持ちを、転職理由として伝える際には以下のポイントを押さえてくださいね。
前職の不満だけを伝えるのはNG
キャリアアップの手段に転職を選んだ方であれば、少なからず現職、あるいは前職に不満を抱いているはずです。しかし、面接の場で不満を強調するのは悪手でしょう。
前職ではキャリアアップが難しいという事実を話すのは問題ありませんが、人間関係や労働環境面まで話を飛躍させてはネガティブな印象が強くなってしまいます。回答が不満に偏らないよう、注意してくださいね。
キャリアプランを具体的に話す
入社後のキャリアプランを具体的に話すのも、面接では重要なポイントです。
特に若年層のキャリアアップ転職では、転職自体をキャリアのゴールとして設定してしまっている方も少なくないようです。しかし、転職はあくまでキャリアの通過点。入社後の働き方も具体的に考えておきましょう。
応募先と自身のキャリアビジョンを重ねる
キャリアアップ思考が強い求職者は、転職先の条件だけに目がいきがちです。この考えが採用担当者に伝われば、「別の会社でも良いのでは?」と考えられてしまうおそれがあります。
どれほど高い能力があっても、自社を踏み台のように考えている応募者を企業が採用する可能性は低いですよね。自社との相性の良さも見られていることを意識し、「御社でキャリアを築きたい!」と胸を張って言えるよう、応募先の企業研究は徹底して行いましょう。
また、自分の持つスキルと応募先の業務の共通項をアピールし、自分を採用するメリットを伝えることも重要です。
業界の特色を考慮することもキャリアアップ転職では重要
キャリアモデルには、業界ごとに特色があります。面接官から「なぜうちでキャリアアップしたいのか?」と問われたら、業界の特色を考慮することも重要でしょう。
例えばホテル・旅館などの宿泊業界において、キャリアアップ転職はごく一般的なことです。ホテル業界経験者のライバルが大勢いると考えられます。
前述したポイントを押さえるだけでなく、あと一歩踏み込んだ具体性が必要ではないでしょうか。自らのキャリアアップの方向性と、そのホテル・旅館ならではの魅力を結びつけるなど、「ぜひこの人に来てもらいたい!」と思ってもらえる要素をアピールしましょう。
応募する業界の中でも「なぜこの企業でキャリアアップしたいと思ったのか」を明確にし、落ち着いて回答ができるよう準備を整えて面接に臨んでくださいね。
なぜキャリアアップしたいのかを明確にして転職に臨もう!
キャリアアップ転職はキャリアチェンジ転職と違って、濃淡のある回答をしづらいもの。なぜキャリアアップしたいのか、転職によってどのようなキャリアアップを目指すのかを明確にして、転職活動に臨みましょう。
なお、キャリアアップの悩みは転職エージェントに相談することもおすすめ。宿泊業界でのキャリアアップは、おもてなしHRが力になります!