旅館業界が高卒採用に注目したいワケ
昨今では、大卒採用の競争が激化しており、優秀な人材はもとより、人材自体を確保することが難しくなっている状況です。そのため、高卒採用枠に注目する企業が増加している傾向にあります。
宿泊業界でも旅館業はとりわけ覚えることが多い業種ですよね。日本式のマナーから着付けに至るまでその幅はとても広いでしょう。また、長時間労働と肉体労働が必要な旅館業の場合、離職者が多く人手不足になりやすいといった問題もあります。
その点で、高卒の就職希望者はとても素直な人材が多いので、若いうちから旅館業のさまざまなことを身に付けてもらえる可能性があるのです。さらに、旅館業にやりがいを感じてもらうことができれば、即戦力として重宝する存在となることでしょう。
特に、地方の旅館は地元の高校に求人を出せば、地理やその土地の文化に詳しく理解のある人材が入社してくれるので、宿泊業だけでなく観光業も担ってくれることも期待できます。
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採用担当者が高卒採用で注意すべきポイントとは?
高卒採用では、学業に支障がでないよう、各地の労働基準局ごとにルールやスケジュールが定められている場合が多いようです。高卒採用を実施するにあたって、基本となるルールやスケジュールを把握しておきましょう。
全国高等学校統一用紙のみの使用
高卒採用を検討している旅館の方は特に気を付けていただきたいポイントです。初めて高卒採用をする企業は、事業所登録が必要なのでハローワークで事前に手続きを行うことが必須です。
6月1日以降にはハローワークに所定の求人申込書に持参するか、またはハローワークのWEBサイトで仮登録をしてからハローワークに出向くようにしてください。そうすると、7月1日以降に求人票が発行されるので、それを各高校へ郵送や持参などをして受け渡しましょう。
本人が記入した履歴書や、高校側が記入した調査書は全国で統一されているもののみ使用することになっています。それ以外の書類が必要になったとしても、学校や求職者に求めることはできませんので注意しましょう。
1人1社制
高校生1人に対して、応募できるのは1社のみと決められています。
1人1社制だと内定辞退の心配はしなくて良くなりますので、大卒向けに採用活動をするよりも短期間で採用活動を終了できるメリットがあります。
しかし、10~11月になると高校生も複数企業に応募することができるようになるので油断はできませんが、その前に内定が決まった高校生はそのまま就職の流れとなるケースが多いですよ。
学校通じての就職活動
高卒向けの求人は、基本的には高校の進路指導部に提供します。夏には職場見学が開催されますが、企業側から高校生への採用につながるような接触は禁止されています。
内定までと同様に、内定後も企業と就職希望者が直接連絡を取ることはできません。直接連絡をとれるのは高校を卒業してからとなります。それまでは学校を通じて連絡しなければならないので、気を付けましょう。
指定校求人
企業側で高校を指定して、高卒向けの求人を出すことができます。
指定校求人は、採用したい人材がいそうな高校を地域ごとに絞り込んで、「推薦依頼校」として指定します。採用活動の的を狭めることによって、進路担当の先生や学校との信頼関係を築くことができるので、効率的な採用活動にもつながります。
書類選考の省略
高卒での採用選考において、書類審査で不合格にすることは基本的にはありません。
高卒者といっても、まだまだ成長過程です。書類だけでは分からないことが多々あるでしょう。高卒者を面接する際には、その人材が秘めている能力や、入社後の成長の可能性まで見極めることが必要なのです。
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旅館の採用担当者が選考時に重視するところは?
旅館が高卒採用を行う際は、なにを重視すべきなのでしょうか。すでに高卒採用を行っている方も確認の意味で参考にしてみてくださいね。
旅館業はサービス業ですので、コミュニケーション力が試されます。さらに、お客様の求めることを自分が率先して行動することも求められるので、主体性があるとないでは大きな差がありますよね。
また、旅館にはさまざまは職種があります。どの職種も根底には「お客様をもてなす」というミッションがありますが、職種を超えて連携をとらなければならない場面も少なくないでしょう。そのため、協調性なども素質も大事なポイントとなります。
加えて、仕事を覚えてもらううえでは、誠実であるかどうかも重要です。これからの旅館業界は業績がどんどん伸びていくことも考えられますが、反対に落ち込んでしまうことも視野に入れなければ不安定な時代を乗り切ることはできません。
今後の旅館を担うであろう人材には、行き詰った経営の活路を見出す施策を講じるチャレンジ精神も必要となるかもしれませんね。
ホテルが高卒の就職希望者を採用するメリット・選考で意識したいポイント
高卒の採用選考でチェックすべき点をご紹介!
高卒採用を行う際、あらゆる課題を出している旅館もいらっしゃいますよね。
たとえば、作文を用いる場合は選考と関連がみられないお題をだしてしまうと、公正な採用選考をしていないとみなされることがあります。
また、面接時に就職差別につながるような事項を質問しないように、十分注意してください。せっかく旅館業に興味を持ってくれた人材を逃してしまうだけでなく、その人材を傷つけてしまう可能性もあります。
そのようなミスを侵すことのないよう、公正な採用選考をするためにチェックポイントを確認しておきましょう。
旅館で高卒の就職希望者を採用するには「準備期間」が大事!
高卒採用は、高校生の学業優先で行われるという独自のルールがありますので、あらゆる情報収集が欠かせません。
旅館が有意義な高卒採用を行うためには、事前準備がとても重要な意味を持ちます。近年、高卒採用はさまざまな企業から注目されています。そのなかで旅館業界が優秀な人材を確保するには、準備期間に戦略を練ることが求められるでしょう。
自社が求める人材を明確化し、それを基準に採用基準のチェック項目を作ることも必要です。場合によっては、高卒の就職希望者向けに旅館で働く魅力を伝える工夫もしたほうが良いかもしれませんね。