日本全国の平均残業時間
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年分結果確報」によると、2022年における一般労働者の月平均残業時間は13.8時間でした。出勤日数の平均は19.4日で、1日あたりの残業時間は40分程度です。
しかし、オフィス街や夜遅い時間帯の電車の様子を見ると「みんなもっと残業しているのでは?」と思うのではないでしょうか。また、実際に「1日40分の残業ではとても収まらない!」という人は少なくないでしょう。
民間企業が20代〜50代の平均残業時間を調査したところ、22時間ほどという結果が出たようです。一般的に働き盛りといわれる世代は、平均よりも長い残業をしているのかもしれません。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
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「残業時間が平均よりも長くてつらい!」と感じやすいのは何時間から?
どの程度の残業を「きつい!」と感じるのは、業務負担の度合いや個人の体力などにも左右されることでしょう。
しかし「この時間を超えたらきつさを感じやすい」といわれている目安があります。ご自身の残業時間と照らし合わせて、働き方を考えてみてくださいね。
月25時間以内
月25時間までの残業は、20代〜50代の平均とされる時間の範囲内です。また、働きやすい職場かどうかを判断する基準のひとつが、このラインといわれることも。
多少、帰宅時間が遅くなるかもしれませんが、プライベートを楽しむ余裕はあるでしょう。
月45時間
月45時間というラインは法律で定められた残業時間の上限です。企業と従業員が「36協定」と呼ばれる労使協定を結ぶことで、原則としてこの時間まで残業させることが認められます。
ここで残業時間としてカウントされるのは「法定労働時間」である1日8時間・週40時間を過ぎてから。8時間勤務で20日働いた場合、1日あたりの残業時間は2時間25分です。
人によっては、かなり多いと感じるかもしれません。
月60時間
月45時間を超える残業は原則NGです。しかし36協定に特別条項を定めれば、条件つきで認められます。1日あたり3時間ほど残業することになるので、仕事のある日はプライベートをまったく楽しめないでしょう。
この辺りから、長時間残業を理由とした離職者が増加するといわれています。
月80時間
月80時間の残業は、非常に多いといえるでしょう。2カ月~6カ月の平均残業時間が80時間を超えると、過労死ラインに達します。
「繁忙期にひと月だけ」という場合は認められる範囲の残業時間ですが、危険ゾーンであることには違いありません。
また、管理監督者など36協定による残業時間の制限を受けない立場であっても、過労死ラインに達するほどの残業時間は安全配慮義務違反なので注意しましょう。
月100時間
月100時間の残業は、ひと月だけでも過労死ラインです。
これほどの長時間残業がたびたび発生しているのであれば、早急に手を打つ必要があるでしょう。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
平均時間以上の残業が理由の転職を成功させるポイント4選!
長時間残業が当たり前の現状を打破するために、転職を検討している方もいるのではないでしょうか。
長時間残業が理由で転職する際のポイントを解説します。
企業の平均残業時間をチェックする
求人票や採用ホームページに、社内の平均残業時間が掲載されていることがあります。応募を検討する場合には、ぜひチェックすると良いでしょう。
ただし、書いてあることが真実とは限りません。口コミサイトなども参考にして、なるべく多くの情報を集めましょう。
おもてなしHRに掲載されている残業が月30時間以内の求人情報を知りたい方は、以下のボタンからチェックしてみてくださいね。
オフィスを外から見てみる
応募を検討している企業の様子を、外からチェックすることも有効な方法です。
真夜中までオフィスの電気がついてないか、出入りする人が疲れ切った様子ではないかといったことを探りに行きましょう。
残業時間だけにとらわれないように注意!
転職の理由が解消される職場を選ぶことは重要です。しかし、それだけにとらわれていると他の落とし穴にひっかかるリスクがあるので要注意。
給与や福利厚生、評価制度などを総合的に考えて応募するかどうかを決めましょう。
転職エージェントに相談する
転職の理由がネガティブな場合は特に、転職エージェントへの相談がおすすめです。
転職エージェントは、企業の内情をある程度把握していることが多く、残業時間や職場の雰囲気などの実態がつかみやすいかもしれません。
また、転職理由の伝え方を一緒に考えてくれたり、面接日時のスケジュールを調整してくれたりというサービスを受けられることもメリット。長時間残業で忙しい日々を送っていても、効率的に転職活動を進められることでしょう。
平均以上の残業時間に悩んでいるなら放置はNG!
平均以上の残業をしていても、法律上の制限を守っていたり、ストレスをコントロールしながら上手にやっていたりするのなら、必ずしも問題があるとは限りません。
しかし、残業時間の長さに悩んでいるなら何かしらの対処が必要ではないでしょうか。今回解説した転職も、対処方法のひとつです。悩みごとを放置せず、解消に向けて動いてみてくださいね。
なお、宿泊業界への転職はおもてなしHRにお任せください。