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ブラック企業の「あるある」を見て労働環境を考えよう
ここ数年で、ブラック企業に対する世間の目はだいぶ厳しくなりました。しかし、ブラック企業は依然として存在しており、過労死や心身の病気、ハラスメントの被害を訴える声を聞くことは少なくありません。
問題を抱えた環境で働いていると、いつしか慣れてしまうもの。あなたの職場は大丈夫でしょうか。ブラック企業の「あるある」を把握して、当てはまることがないかチェックしましょう!当てはまった場合の対処方法も紹介します。
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ブラック企業のあるある9選
ブラック企業に明確な定義はありませんが、働く人の尊厳を踏みにじったり、労働基準法を無視したりする企業が該当すると考えられます。
ブラック企業で繰り広げられる日常とは、どういったものなのでしょうか。さっそく、「ブラック企業あるある」を見てみましょう
ブラック企業あるある1:残業時間の扱いが不適切
ブラック企業の代名詞とも言えるのが「長時間残業」や「サービス残業」です。以下のような状況が当たり前になっている企業は、間違いなくブラック企業と言えるでしょう。
- ・36協定が機能していない
- ・残業時間が過労死ラインを越えている
- ・定時になっても終礼が始まらない
- ・タイムカードの改ざん
- ・残業ありの業務量
- ・営業時間終了後の研修
- ・残業代が支給されない
- ・残業や早朝出勤が強要される
ブラック企業あるある2:休日の扱いが不適切
残業時間の扱いと並んで問題が多いのは、休日の扱いではないでしょうか。公休日や有給休暇を公正に取らせないことも、ブラック企業の大きな特徴です。自分の勤務先で以下に当てはまることがないか、確認してくださいね。
- ・有給休暇を取らせない
- ・公休日に有給休暇を消化させる
- ・休日出勤が頻繁にあり、代休を取らせない
- ・休日に無給で働かせる
- ・休日に社長のプライベートな用事を押し付ける
- ・体調不良でも休むことを認めない
- ・年間休日数が105日以下(労働基準法違反)
ブラック企業あるある3:人の入れ替わりが激しい
あらゆる面で従業員に圧力を掛けるブラック企業。当然、従業員が定着せず、人の入れ替わりは日常茶飯事でしょう。以下の状況が当たり前になっている職場は要注意です。
- ・大量採用、大量離職を繰り返している
- ・常に求人を出している
- ・常に誰かが休職している
- ・新人が入ってもすぐに辞める
- ・長く勤めている人がほとんど居ない
- ・応募者を吟味する余裕がなく、適性がない人材を採用する
- ・突然来なくなる人が多い
- ・転職情報サイトの口コミ評価が低すぎる
ブラック企業あるある4:ハラスメントが横行している
ハラスメントが横行していることも、ブラック企業あるあるの代表格です。職場で以下のような言動を見聞きしているのであれば要注意。早急に離れた方が良いかもしれません。
- ・上司の叱責(しっせき)が必要以上に厳しい
- ・上司が大勢の前で部下をなじる
- ・人格を否定したり、学歴や身体的特徴などをからかったりする
- ・性的な発言をしたり、体に触ったりする
- ・職場で成人向けの本や動画を見たり見せたりする
- ・仲間外れや陰口がある
- ・わざと不公平な仕事の割り振りをする
- ・いわゆる「追い出し部屋」がある
ブラック企業あるある5:従業員のために経費を使わない
ブラック企業は、従業員の働きやすさのために経費を掛けることを嫌がります。
従業員が困っていてもお得意の精神論、「気合で何とかしなさい」と言わんばかりの態度を取ることも。以下のような経費の切り詰め方をしている企業は、ブラックかもしれません。
- ・仕事に使う文房具を支給しない
- ・指定の靴などを自費購入させる
- ・同時接続数に適したWi-Fi環境がない
- ・業務用端末が古く、動きが鈍い
- ・窓が割れているのに修理しない
- ・効きが悪い空調設備を修理・新調しない
- ・安全管理が不十分で労災事故が起きている
ブラック企業あるある6:従業員に身銭を切らせる
従業員のために経費を掛けない一方で、従業員に身銭を切らせることもブラック企業の特徴です。
以下のような理由で、身銭を切った覚えはないでしょうか。
- ・自社製品の購入を強要する
- ・商品の販売ノルマに届かない分を自腹で購入させる
- ・レジの不足分を弁償させられる
- ・ミスに罰金がある
- ・終電を逃したらタクシー代は自腹
ブラック企業あるある7:無意味な文化がある
ブラック企業は体育会系で、古くからのやり方にこだわる傾向があります。
本当にやるべきなのかどうかを吟味せず「やった方が気合が入るから」「コミュニケーションのため」といった精神論や、「こういうものだから」という理由だけで続いている文化はないでしょうか。例えば、以下のようなものです。
- ・朝礼が長すぎる
- ・社長の著書を朗読させる
- ・大声で社訓や目標を叫ばせる
- ・飲み会への参加を強要する
- ・全員そろって昼ごはんを食べる
- ・新人に一発芸を強要する
- ・雑用を新人だけにやらせる
- ・お茶くみを女性社員だけにやらせる
ブラック企業あるある8:人材が育ちにくい環境
人手に余裕がなく、従業員に経費を掛けたくないと考えるブラック企業は、人材が育ちにくい環境です。
「入社してしばらく経つのに仕事を覚えられない……。」「長年働いているのに収入が増えない……。」という場合は本人の能力よりも、勤め先に問題があるのかもしれません。以下のような心当たりがないか、考えてみてくださいね。
- ・入社後の研修が皆無
- ・新人を放置する
- ・「仕事は見て覚えろ」というスタンス
- ・OJTなど十分なフォローがない
- ・雑用や人の手伝いばかりで本来の仕事ができない
- ・プライベートな時間がなく自主勉強できない
- 昇給、昇格やボーナス査定の基準が不透明
ブラック企業あるある9:スムーズに辞められない
ブラック企業は辞める時も苦労しがちです。既存の従業員に無理させることで成り立っている職場のため、何とか引き止めようとしてくるかもしれません。以下のような、退職の阻止に注意しましょう。
- ・責任者がアメとムチを使い分けたつもりになっている
- ・「従業員は家族」などと言って情に訴えかける
- ・退職願を受理しない
- ・退職日を引き伸ばそうとする
- ・「辞めたら損害賠償請求する」などと脅迫する
- ・「他の企業では通用しない」と思わせるために達成不可能なノルマを設定したり、人格を否定したりする
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勤務先がブラック企業あるあるに当てはまったら?
今の勤務先がここまで紹介してきた「ブラック企業あるある」に当てはまった場合、我慢は禁物です。
まず考えてみるべきなのは「工夫で改善できるかどうか」ということです。小規模な職場や、発足して間もないベンチャー企業などであれば、自らの働きかけで状況が良くなる可能性があります。
一方で、大企業や何十年も前から暗黒時代が続いている企業では難しいかもしれません。しかし「改善のために自ら工夫した」という実績を作れる点はメリット。
その後、転職しようとなった場合、転職理由を「労働環境が悪くこういう改善策を試したが改善しなかった」と伝えられます。採用担当者の目には「他責的ではなく、自ら工夫する人物」と映るのではないでしょうか。
業界に詳しいエージェントを活用してブラック企業を回避しよう
ブラック企業からの転職を考える際には、転職エージェントへの相談をおすすめします。
長年ブラック企業に勤めていると劣悪な労働環境に慣れ切って、次もブラック企業に引っかかる恐れがあるのです。転職のプロであるエージェントのアドバイスを参考に、今度こそホワイト企業で働きましょう!
なお、ホテル・旅館への転職を考える際には、おもてなしHRをご活用ください。