お客様同士のトラブルにホテルマンはどう対応する?
ホテルで発生するトラブルの中には、お客様同士によるものもあります。時には、口論が発生してしまうということも。お客様に心地よい時間を過ごしていただくために、ホテルマンはいかなるトラブルにも速やかに対応しなければなりません。お客様同士のトラブルであっても、全てをお客様任せにするのは不適切です。
トラブル収束のためには、しかるべき対処を取る必要があります。ここで難しいのは、どちらが正しいか否かは関係なく、どちらもホテルのお客様であるという点でしょう。トラブルの原因がどのようなものであっても、お客様への配慮を欠くことはできません。
できることなら避けたいお客様同士のトラブル。発生してしまった場合は、状況に応じて迅速な対応を取るようにしましょう。周囲のお客様が不快な思いをすることもありますので、長引かせないような工夫も必要です。
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ホテルで発生するお客様同士のトラブル例
ホテルのお客様同士のトラブルの場合、お客様同士で自然発生的に起こることもありますが、一度はホテルマンを介するというパターンもあります。一方のお客様がホテルマンに相談し、ホテルマンが注意をしたところ、注意されたお客様が気分を害してしまい、直接のトラブルになってしまうということも起こります。ここでは、ホテルで発生するお客様同士のトラブル例についてご紹介します。
騒音でのトラブル
ホテルで発生するトラブルとして耳にすることも多い、騒音。隣の部屋がうるさい、夜遅くまでロビーで騒いでいるなどの騒音は、ゆっくりと過ごしたいお客様にとっては迷惑でしかありませんね。うるさくて眠れないということもあるでしょう。
ホテルでは、お客様からそのようなお声があった場合、客室を変更したり注意喚起をしたりして、対処することがあります。万が一、変更可能な客室がなかったり、注意しても収まらなかったりすると、お客様同士のトラブルになりかねません。お客様が直接文句を言いに行ったり、仕返しのような行為をしたり、お客様同士で口論になることもあり得ます。
順番待ちでのトラブル
繁忙期には、チェックイン・チェックアウトの時間帯のロビーが混雑することもあります。時間がない中で順番待ちをしなければならない場合、気が立ってしまうお客様がいるものです。急いでいるのに!と苛立ちを感じているときに、順番を守らないお客様がいたら、どうでしょう。
意図的でなくても、順番を抜かされた!と感じるお客様がいたとしたら、トラブルになることが考えられます。お客様の要件によっては、順番を前後させた対応が必要なこともありますが、事情を知らないお客様にとっては、そのような光景も不快になるものです。
お酒の席でのトラブル
ホテルに限らず、お酒の席ではトラブルが起こりがちです。気が大きくなって判断が鈍り、配慮が欠けてしまうこともあるものです。ささいなことが、トラブルの火種になることもあります。
時には、肩がぶつかっただけでトラブルになることも。お酒の席でのトラブルは、想像以上に大きく発展することもあります。双方が冷静さを保てない状態であったり、ひどく酔っていたりすると、ホテルマンの手に負えないということもあるでしょう。
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お客様同士のトラブルを起こさないためにホテルマンができること
できれば避けたいホテルのお客様同士のトラブル。そのためには、トラブルを発生させない工夫も必要です。
注意喚起
トラブル回避のためには、事前の注意喚起も必要です。満室だったり、団体客の利用が多かったり、騒音が想定される場合には事前に一言添えておいても良いでしょう。他のお客様への配慮を求めることは、お客様を大切にしているからこそ。ホテルマンの声掛けを、お客様は理解してくれるものです。
先回りする
ホテルマンの腕の見せ所とも言える、先回り。混雑する時間帯にはスタッフを多く配置したり、お酒の席では細かいところまで目を配ったり、トラブルを事前に想定した行動も必要です。
お客様同士のトラブルには臨機応変な対応を!
ホテルで起こってしまったお客様同士のトラブルの解決には、ホテルマンの臨機応変な対応が重要です。ホテルマンが速やかに対処すれば、火種を大きくせずに済むこともあります。お客様の中には、ホテルマンに話をすることで冷静さを取り戻す人もいるはずです。
トラブルが起こったことに慌てることなく、それぞれのお客様に対して毅然とした態度で向き合うようにしてください。また、内容がどのようなものであれ、ホテルで起こってしまったトラブルであることは事実です。お客様への謝罪の言葉も忘れないようにしましょう。
お客様同士のトラブルの中には、どうしても収拾がつかないものもあります。周辺のお客様にも迷惑がかかったり、ホテルマンに危険が生じたりするようなことがあれば、警察を頼るのも手段の1つです。決して1人で解決しようとせず、上司への相談や報告しながら、状況に応じた臨機応変な判断ができると良いですね。