地方移住するなら支援制度を知らないと損!
地方移住したいとは思うものの、仕事や住まい、子育て、暮らしなどが心配で、なかなか実行できない方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、移住者の受け入れに積極的な地方では支援制度がかなり充実しているので、移住へのハードルは以前よりもグッと下がっているようです。
移住支援制度は地域によって全く異なりますが、多くの自治体で実施されている制度は以下の通りです。
・就業&起業支援
・子育て支援
子育て支援は、移住者に限らず受けられる自治体がほとんどですが、都心よりも手厚い支援を受けられる地域があります。
「住まい」「子育て」「仕事」のジャンルから、地域ごとの移住支援制度例を挙げますので、参考としてお役立てください。
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住まい:地方移住するときに知りたい支援制度
まずは「住まい」についての地方移住支援制度の例を見ていきましょう。
宮城県七ヶ宿町
宮城県七ヶ宿町は、県内で人口が一番少ない町です。移住者への受け入れにとても積極的で、「小さな町」を活かしたさまざまな移住支援が用意されています。
現在は、七ヶ宿町の新築一戸建てに20年住めば、家と土地を無償で提供する試みを実施しています。条件は40歳までに夫婦で、中学生以下の子どもがいることだそうです。
「新築一戸建てに20年住んでマイホーム」の募集は令和3年2月26日まで。気になる方は早めにお問い合わせくださいね。
応募に間に合わなくとも、七ヶ宿町では新築やリフォームなどの費用補助がありますので、気になった方は自治体に直接問い合わせてみましょう。
山形県遊佐町
山形県遊佐町は、鳥海山からの湧き水によりおいしい米や野菜が育まれている町です。雄大な自然も移住者の心を掴んでいるのだとか。
遊佐町では「空き家バンク」に登録された物件を町が借り上げ、リフォームしてから移住者に貸し出しています。
一棟につき、350万円を上限に台所やお風呂などを修繕してもらえるので、田舎暮らしの住まいに不安を抱えている方にはうれしい試みですね。
岡山県備前市
岡山県備前市は「備前焼」で多くの方に知られている土地かもしれません。市内には備前焼の作家や陶芸店が集中しており、文化の息吹を常に感じられるでしょう。
瀬戸内海の海の幸を堪能できるところも魅力で、子育て世代や、自給自足の生活に憧れる方たちから人気のある移住地です。
備前市で住まいを探す場合は、家賃を半額補助してもらえる制度の活用をおすすめします。
この制度の対象は、市内の賃貸住宅に住む50歳未満の夫婦です。補助金は家賃の2分の1以内で、4万円を上限としています。
教育にも力を入れている街なので、特に出費の多い子育て世代には魅力的な支援制度でしょう。
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子育て:地方移住するときに知りたい支援制度
次に「子育て」に関する地方移住支援制度の例を紹介いたします。
群馬県渋川市
群馬県渋川市には伊香保温泉があり、泉質の異なる温泉をいくつも楽しめる地域です。
自然に恵まれた土地でありながら、電車や高速道路を使えば約80分で首都圏に行けるので、アクセスも申し分ありません。渋川市から都心へ通勤する方が多いのも特徴の一つでしょう。
渋川市は子育て支援に力を入れており、保育施設(幼稚園・保育所・認定こども園)の保育料がすべて無料です。さらに、小中学校の給食費や、中学生までの子どもの医療費は無料でサポートしています。
「しぶかわ子育て応援なび」では子育て情報を発信しているので、初めての子育てが不安な方も安心して暮らせますよ。
【参照:群馬県渋川市】
北海道新冠町
北海道新冠町は「レコード」と「音楽」によるまちづくりをスローガンにしています。
競走馬の産地としても有名ですが、年間を通じて温暖な気候のもと自然豊かな生活を送れるので、競馬や音楽好きな方に限らず多くの方から愛されています。
そんな新冠町は、子どもを望む方への不妊・不育治療に積極的な助成を行っています。
不妊・不育治療の一部は保険が適用されないので、家計を圧迫するような治療費に悩むご夫婦は多いそうです。助成対象と、助成金の限度額は以下をご確認ください。
1回あたり15万円(通算150万円)
1年度あたり5万円(通算2年間)
今後、不妊・不育治療を検討している方は、移住先で手厚いサポートを受けるのも良いかもしれませんね。
「中学生以下の子どもの医療費が無料」「チャイルドシート/ジュニアシート購入費用の2分の1を助成」など、子どもが生まれてからの支援も充実していますよ。
【参照:北海道新冠町】
北海道南幌町
北海道南幌町は閑静な住宅街が多いので静かで暮らしやすく、さらに札幌市からは車で50分とアクセスも良好です。
道内有数の “米どころ” としても知られており、「子育て支援米」を支給するという南幌町ならではの支援制度を実施しています。
支給される米は、一般の米よりも農薬使用量を約59%削減した安心・安全の「なんぽろピュアライス きたくりん」という品種です。米による食育推進を目的として、中学生までの子どもに1人当たり10㎏の米を贈っているそうです。
食費の負担を軽減してくれるだけでなく、子どもの食育に加え、健やかな成長にもつながるので安心して子育てができそうですね。
参照:北海道南幌町/子育て支援
仕事:地方移住するときに知りたい支援制度
最後は「仕事」にまつわる地方移住支援制度の例を確認していきましょう。
長野県大町市
長野県大町市は “水のふるさと” として知られ、冷たくて美味しい水を自宅で飲むことができます。
のどかな里山の風景も魅力ですが、市の中心部には商店や病院、官公署などがあるので、暮らしに必要な環境が整っていることも注目すべきポイントです。
大町市では移住者が仕事に困らないように、起業や創業を支援しています。一例を挙げると、商店街の空き店舗を集客に役立つ施設として改修する場合、500万円を限度に経費を補助する支援制度があります。
「移住先で何か新しいことに挑戦したい!」という方には、とても良いチャンスになるかもしれません。起業・創業支援の窓口もありますので、詳しい内容はよく調べてみてくださいね。
鳥取県日南市
鳥取県日南市は、豊富な森林資源とおいしい農産物が魅力の地域です。四季折々の風景も楽しめる他、移住者が地元の方から歓迎してもらえる雰囲気が強いので、移住後も安心して暮らせるしょう。
日南市では農業支援が活発で、就農すると800万円の助成が受けられます。農業の研修支援や地元の方との交流もしっかりと行うので、農業に興味のある方にはピッタリの制度です。
WEBサイトにはこれから移住や起業をしようとしている方に向けて、アドバイスや先輩たちのインタビューなどが掲載されているので、関心のある方はチェックしてみましょう!
【参照:鳥取県日南市】
長崎県五島市
長崎県五島市は「美しい自然に囲まれている」というイメージが強いかもしれません。
しかし、多くの大型スーパーやドラッグストア、総合病院、保育所、小中学校・高校があり、「暮らしやすい島」として人気の移住先となっています。30歳以下の若い世代の移住が多く、新しい事業や雇用が生まれ続けているそうです。
さまざまな移住支援が整っている五島市ですが、なかでも漁業を始めようとしている方に優しい支援制度が実施されています。
「漁業就業実践研修事業」では、対象者に生活費15万円と、その他の経費(上限:年5万円)が保障されます。
3段階に分けた研修を行い、就業のきっかけづくりから定着までしっかりとサポートしているとのこと。独立に必要なさまざまな支援も行っているので、安心して移住できそうですね。
その他の就業支援も充実しておりますので、あなたにピッタリの仕事を見つけやすいかもしれません。
【参照:長崎県五島市】
支援制度を利用して賢く地方移住しよう!
地方へ移住するのであれば、移住支援制度を賢く活用しましょう。
移住支援制度は一時だけでなく、その後の生活を長く安定させるために必要なサポートなのです。人によって地方移住に求めるものは異なりますが、ぜひご自身に合った移住支援制度を調べてみてください。
地域ごとの移住支援制度の内容を調べるうちに、たくさんの魅力的な地域が見つかるかもしれませんよ。