履歴書封筒の書き方にもルールがある
履歴書封筒には、書き方のルールがあります。まずは、履歴書封筒・表面の正しい書き方を押さえていきましょう。
履歴書封筒・表面に記入しなければならないのは、下記4つです。
2.届け先(宛先)
3.宛名
4.“履歴書在中”の記入
ただし、全ての項目を記入するのは郵送時のみ。持参・手渡しの場合、履歴書封筒の表面は「4.“履歴書在中”の記入」のみでOKです。
その他の記入のポイントは、縦書き・横書きの「書字方向」で多少異なります。両者の違いに気を付けつつ、マナーに沿った履歴書封筒の作成に取り掛かりましょう。
宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。
宿泊業界での職務経験はありますか?
項目別にみる履歴書封筒・表面の書き方
履歴書封筒・表面には、「郵便番号」「届け先(宛先)」「宛名」「“履歴書在中”の記入」の4種類の記入が必要です。項目に分け、それぞれの細かなポイントをみていきましょう。
1.郵便番号
提出先の郵便番号を記入します。記入枠がある場合は枠内へ、記入枠がない場合は「〒」のマークは書かずに、数字と間のハイフン(ー)で郵便番号を記入するのが正しい表記です。
数字は、横書きの場合は「1・2・3……」の「アラビア数字」を、縦書きの場合は「一・二・三……」の「漢数字」を用いるのが一般的でしょう。
ただし、続く「届け先(宛先)」「宛名」が縦書きであっても、郵便番号のみは横書き、ということも多いものですので、基本的に郵便番号はアラビア数字で問題ない、ということを覚えておいてくださいね。
2.届け先(宛先)
下記のポイントに気を付けながら、提出先の住所を記入します。まずは、縦書き・横書き、どちらにも共通するポイントをみていきましょう。
- 都道府県名は、省略せずに記入する
- 地番は、ハイフンを使用せず「〇丁目」「〇番地」「〇号」と記入する
- 2行にわたる場合は、2行目の1文字目を、1行目の書き出しより1文字分下げる
続いて、縦書き時に注意すべきポイントをみていきましょう。
- 英語を記入する場合、アルファベットは右回転せず、縦向きで記入する
- ゼロがつく場合は、「一〇二」のように「〇」を用いる
- 2桁以上の漢数字を使用する場合、「十」や「百」は省略するのがマナー
- (例)12丁目は「一二丁目」と表記
縦書きで宛名を書く場合、たとえ郵便番号でアラビア数字を用いていたとしても、数字は漢数字を使用することが一般的です。
しかし、地番・ビルの階数などで2桁以上の数字を記入する際、「十」や「百」を省略してしまえば、読みづらくなってしまうケースもあるでしょう。その場合は、「十」や「百」を使用したり、1マスの中に2桁・3桁のアラビア数字を表記しても問題はありません。
3.宛名
宛名は、「特定の個人宛」と「企業や部署宛」で異なります。ただし、(株)や(有)などの略称を使用しないことは、どちらにも共通するポイント。ビル名や階数も同様です。「株式会社」「有限会社」「〇〇ビル△階」などと、しっかりと正式名称で記入するようにしてください。
特定の個人宛・企業や部署宛、それぞれの宛名書きのポイントをまとめましたので、チェックしながら書き進めてみてください。〇×例も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<特定の個人宛の場合>
-
- 敬称は「様」が一般的、「御中」は使用しない
- 「様」とその他の敬称・役職名を続けて使用しない
(宛名例)
〇:株式会社おもてなしHR 山田 太郎 様
〇:株式会社おもてなしHR 人事部 部長 山田 太郎 様
〇:株式会社おもてなしHR 人事部 採用課 山田 太郎 様
×:株式会社おもてなしHR 山田 太郎 御中
×:株式会社おもてなしHR 御中 山田 太郎 様
×:株式会社おもてなしHR 山田 太郎 人事部長 様
<企業や部署宛の場合>
-
- 敬称は「御中」を使用し、「様」との併用は避ける
- 部署名や氏名(漢字など)が明らかでない場合は、記入しなくてOK
(宛名例)
〇:株式会社おもてなしHR 人事部 御中
〇:株式会社おもてなしHR 採用ご担当者様
×:株式会社おもてなしHR 御中 採用ご担当者様
4.“履歴書在中”の記入
“履歴書在中”を記入するのは、応募書類だと識別しやすくするため。担当者に履歴書を丁重に扱ってもらうためにも、必ず記入しましょう。
縦書きであれば「左下」へ、横書きであれば「右下」へ記入するのが一般的です。記入には赤ペンを使用、記入後は文字を四角で囲いましょう。職務経歴書など、履歴書以外の応募書類を提出する場合には、“応募書類在中”と記入すればOKです。
複数社への郵送が必要になるなら、文房具店や100円ショップなどでスタンプを購入するのも良いかもしれませんね。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
履歴書封筒・表面の書き方のQ&A
履歴書封筒・表面の書き方の基本をご紹介しましたが、「疑問が解消されなかった……」という方も少なからずいるでしょう。そんな方へ向けて、履歴書封筒の書き方にまつわる、よくあるQ&Aをまとめました。
表面に郵便番号の枠がない場合は?
表面がまっさら、という封筒であれば、郵便番号の赤枠を自分で書き足すか迷ってしまいますよね。
しかし、枠は記入する必要はありません。手書きの枠や「〒」のマークは、郵便物の振り分けに使われる機械の読み取りを、難航させる恐れがあるからです。
ですので、枠がない場合には余計な手は加えず、縦書きであれば「右上」へ、横書きであれば「左上」へ数字とハイフンのみで郵便番号を記入するようにしましょう。
採用担当者の氏名がわからない場合は?
履歴書を送ろうとしたものの、採用担当の名前がわからず、宛名が書けない……ということも少なくありません。
その場合の宛名は、「採用ご担当者様」や「人事部採用課 御中」などを使用しましょう。問題なく、担当者宛に届くはずです。過去にメールでやり取りをしていたら、メールで氏名を伺うのもひとつの手です。
返送用封筒に「行」や「宛」が記入されていたら?
ごく稀に、企業から履歴書・提出用の返送封筒を渡されることもあるようですが、この場合に気を付けたいのが「行」や「宛」などの宛名です。
「行」は企業や部署宛、「宛」は個人宛の返信で「企業が自社をへりくだる」際に使われる敬称になっていますので、そのままにしておくのはマナー違反。
「行」や「宛」が宛名に書かれている場合は二重斜線を引き、「行」は「御中」に、「宛」は「様」に変更するようにしましょう。
履歴書封筒・裏面の書き方のポイント
履歴書封筒の表面とあわせて、裏面の書き方のポイントも押さえておきましょう。
記入するのは5つ
履歴書の裏面に記入するのは、自分自身の「個人情報」がメインです。下記の5つを記入するようにしましょう。
2.住所
3.氏名
4.封入した印(封緘印・「〆」などの記入)
5.投函日・面接日
記入のポイントは、表面とそう変わりありません。
書字方向は表面に合わせる
封筒両面の書字方向は、必ず揃えるようにしましょう。
あえて書字方向を変える、という方はそういないと思いますが、表面は横書きにしたのに、裏面は縦書きにしてしまった……などということがないよう、注意してくださいね。
記入位置に注意!
前項の「書字方向」と同様、「記入位置」にも注意を払いましょう。
郵便番号・住所・氏名などの個人情報は、縦書き・横書きともに「左下」に記入するのが良いとされています。投函日・面接日は、封筒のふた(ベロ)の「左直下」に記入するのが基本です。
また、ふた(ベロ)の閉じ方は郵送・持参で異なりますので、気を付けてくださいね。
履歴書封筒の書き方をマスターして求職活動を効率化!
人によっては、封筒がその人の第一印象になるということもあるでしょう。しかし、書き方にミスがあれば、せっかくの履歴書も台無しになってしまうもの。
履歴書封筒の書き方やマナーは、基本を押さえてしまえば難しいものではありません。マスターすれば、履歴書の提出もスムーズに行うことができ、求職活動も効率的になりますので、ぜひ覚えておきましょう。