あごあしまくらの意味は?
芸能界で使われる用語に、あご代・あし代・まくら代という表現があります。
業界用語は、日常生活で使用することはありませんが、語源や意味を知ると、なるほどと思えたり、機会があれば使ってみたい気持ちになるかもしれません。
特に、芸能界で使用されているような業界用語は、テレビなどで見聞きする機会もあるため、友人同士の会話の中で、楽しみながら使用することもあるでしょう。
言葉を逆から読む、逆さことばといわれるような使い方は、業界用語としても有名です。
あご、あし、まくら、も芸能界の業界用語のひとつです。もともとは、寄席芸人の間で使用されれいたようですが、現在ではイベントなどの費用を検討するときに使用されているようです。
あご、あし、まくら、ぞれぞれには意味があり、ビジネスシーンでは出張経費を表すときに使用されることがあります。
語源も含めた意味については、次項でご説明します。
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語源と意味
本来は落語などを行う奇席で使用されていた業界用語だと言われています。寄席芸人に支払うお金に対して、それぞれの項目が入っているのかを示すものだったようです。現在では、イベントなどの費用を考える際の、隠語・俗称として使用されています。
あご代
食べる時に顎で噛み砕くことから、食事代のことをあご代と言います。
歯や口ではなく、顎が語源になっているのは、耳馴染みがないせいか面白い気もします。
あし代
移動するときに足を使うことから、交通費のことをあし代と言います。これは、比較的馴染みがある言葉かもしれません。
バブル期にも同じ様な意味で、あし代、またはアッシーなどという表現が使われていました。
まくら代
寝るときに枕を使うことから、宿泊費のことをまくら代といいます。
宿泊を伴う場合は、費用の中に宿泊費が含まれることが一般的であることから、まくら代という表現は使われないこともあります。
ここであご、あし、まくらの使用例をご紹介します。
- ・出張費はあごあしまくら混みで10,000円です。
- ・日帰りなので、まくら代はいりません。
このように、「あごあしまくら」とのようなまとめ方をしたり、「あごなし、まくらなし」というような使われ方をします。
ホテルの業界用語では、食事が含まれた宿泊料金のことをフルボード、ハーフボードと言ったり、宿泊や食事に加えて施設内の利用料金やアクティビティの参加費にまで全てが含まれたものをオールインクルーシブということもあります。
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あご、あし、まくらの使い方
あごあしまくらはホテル業界で使用することははあまりないかもしれませんが、イベントに関わる場合には使用が想定されるシーンがあります。
ホテルのイベントを企画する
大きな宴会場を抱えるホテルの場合、宴会場を使用したイベントを企画することがあります。
ホテルが開催するイベントの招待客として芸能人を招いたり、講演会をするなどして、芸能業界との関わりをもつことがあります。
そういった場合に相手から、あご代・あし代・まくら代のいずれかを聞かれることがあるかもしれません。
ゲストに対して支払う謝礼の中には何が含まれているのか、含まれていない場合には別で請求をすることができるのか、そういった会話の中で使用されることが想定されます。
番外編:お金の数え方
業界用語では、お金数え方も特殊です。演奏家のギャラに由来していて、1~7の数jはドイツ語読みのドレミファソラシに置き換えて表現します。あご、あし、まくら、それぞれの金額についての会話でも使われることがあるかもしれません。
- ・一万円は「ツェーマン」
- ・二万円は「デーマン」
- ・三万円は「イーマン」
- ・四万円は「エフマン」
- ・五万円は「ゲーマン」
- ・六万円は「エーマン」
- ・七万円は「ハーマン」
- ・八万円は「オクターブ」
- ・九万円は「ナイン」
使用する機会はなさそうですが、ちょっと面白い用語ではないでしょうか。
他業界の用語も覚えておくと便利
他業界の用語ではありますが、あご・あご・まくらはホテル業界に全く関係のない用語ではないようです。
宿泊客の中には、日常的に使用している場合もあるかもしれません。また、他業界との関わりの中で相手が使用することも想定されます。
あごあし付きですよね?と聞かれて、分からずに返答してしまったがために、相手に誤解を招いてしまうこともあり得る話です。
こういった他業界の業界用語も覚えておくと便利かもしれませんね。
また、お客様相手に業界用語を使用することは失礼にあたることもあります。隠語の使用はは、業界内や仲間内だけにしておきましょう。
仲間意識を高める効果もあるようなので、試しに会話の中で使用してみるのも楽しいかもしれませんね。