転職フェアや合同説明会などの転職イベントは、企業と求職者の出会いを創出する場です。しかし、出展を決めていてもどのような準備が必要かをしっかりと把握できていないという採用担当者の方もいるかもしれません。この記事では、転職フェアや合同説明会などの転職イベントの基本情報から、出展した際に呼び込みを成功させる秘訣、宿泊業の企業が転職フェア・合同説明会に出展する際のポイントを紹介します。
転職フェアや合同説明会に出展したい
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中途採用を進めるうえで、転職フェアや合同説明会への出展に興味を抱いたことがあるという採用担当者の方も多いはずです。
転職フェアや合同説明会に出展することで、求職者と直接話ができるため、求人情報では伝えきることができなかった自社の魅力を求職者に伝え、距離を縮めることができるかもしれません。しかし、出展に関する正しい知識が無ければ、せっかくの採用活動が無駄なものになってしまうことも。
転職フェアや合同説明会に関する知識を蓄え、出展・開催をするそのときのために備えておきましょう。
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転職フェアとはどんなイベント?
そもそも、転職フェアとは一体どのようなイベントのことを言うのでしょうか。転職フェアの開催目的をはじめとした、転職フェアの基本情報を紹介します。
転職フェア・合同説明会の目的
転職フェア・合同説明会は、人材を求める企業と求職者のマッチングの場を創出することを主目的として開催されるイベントです。
主催者は、求人広告を扱う企業や人材紹介業を行う企業、自治体などと、多岐に渡ります。
基本的には、人材を求める企業がブースを出展し、そこで求職者と直接コミュニケーションをとる形が一般的です。
求職者の転職支援のためのセミナー、キャリア相談などが行われる転職フェアもあります。
転職フェア・合同説明会の種類
大規模なものであれば、1日に数千人の求職者が集まる転職フェアですが、その種類は下記のように多岐に渡ります。
- 人気・有名企業の大型転職フェア・合同説明会
- 業界特化型の転職フェア・合同説明会
- 職種特化型の転職フェア・合同説明会
- 求職者属性特化型(女性・第二新卒・UIJターンなど)の転職フェア・合同説明会
- WEB完結型の転職フェア・合同説明会
それぞれ参加する求職者や出展する企業が異なってくるため、各種類の特性を見極める必要があるでしょう。
転職フェア・合同説明会の開催時期
年間を通し採用活動を行っている企業が多いため、転職フェア・合同説明会も基本的に通年開催されています。しかし、採用市場全体が大きく動きを見せる、期の変わり目の3月・9月は、転職フェア・合同説明会の開催も活発化する傾向にあるようです。
また、大手企業が主催する大規模な転職フェアは、求職者の4月入社・10月入社から逆算し、1~2月・6~7月に行われることが多いということを覚えておきましょう。
また、開催が多い曜日は土曜・日曜です。これは、土曜・日曜が休日の方が多いため、求職者のしやすさに焦点が当てられているためでしょう。開催期間は1~3日であることが大半です。
転職フェア・合同説明会に出展する企業ができること
転職フェア・合同説明会に出展する企業は、会場にブースを設け、ポスターを貼る、パンフレットを配る、会社案内のVTRを流す、求職者と会話を重ねることなどにより、企業をアピールすることができます。
複数の企業の情報収集を目的としている求職者、特定の企業への応募を検討し、企業理解を深めるために来場した求職者など、転職フェアには様々な温度感の求職者が来場します。
求職者の温度感に合わせたアピールを行い、企業の魅力を感じてもらうことができれば、求職者からエントリーしてもらうことにつながりそうです。
転職フェア・合同説明会の出展料金の相場
出展料金は、転職フェア・合同説明会の規模・開催地域・ブースの大きさによって異なりますが、相場は50~100万円/日程度でしょう。中には、200万円/日というものもあるようです。
ブースのほか、開催前のメールを配信する、配布資料にチラシを折り込む、などのオプションにも別途料金が発生することが一般的です。
2~3日など日をまたいで行われる転職フェアの場合は、出展日数に応じ、料金を割り引いてくれる主催企業もあるようです。
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企業が転職フェアや合同説明会に出展するメリット
転職フェアや合同説明会へ出展することによって、企業はどんなメリットを受けられるのでしょうか。転職フェアや合同説明会への出展が企業にもたらすメリットを見ていきましょう。
企業認知に期待が持てる
転職フェアや合同説明会、転職イベントには、多くの求職者が訪れることが一般的です。また、開催にあたって転職フェアや合同説明会、転職イベント側が集客を行う際に、出展企業を紹介することもあるかもしれません。そういった際に、接点を持てていなかった求職者にアプローチができるかもしれません。
そのため、企業認知を高めることに一役買ってくれると言えそうです。
多くの求職者と出会える
自社で応募を待つばかりでは、接触を持つことができない求職者がいるのは事実です。しかし、転職フェアや合同説明会、転職イベントをきっかけに、今まで自社に興味を示していなかった求職者からも注目が集まることもあります。
また、転職潜在層に対し、アプローチをするきっかけになるでしょう。
採用スピードが上がる
多くの転職フェアや転職イベントでは、その場でのエントリー受け付けが可能となっているそう。求職者の中には、履歴書や職務経歴書を持参のうえ、参加をしている方もいるようです。
応募の受付をスムーズに行うことができれば、選考スピードが上がるのは言うまでもないでしょう。
転職フェア以外の転職イベントにはどんなものがある?
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求職者と直接接点が持てるさまざまな選択肢を知ったうえで出展を考えたい、という採用担当者の方もいるかもしれません。では、転職フェアや合同説明会以外の転職イベントにはどのようなものがあるのでしょうか。転職フェア・合同説明会以外の4つの転職イベントを紹介します。
転職セミナー
転職セミナーの主目的は、求職者への転職支援です。人材紹介業を行っている企業が主催となり開催されることが多いようですが、国や自治体で行われることもあります。
セミナーの内容は、履歴書や職務経歴書の書き方、業界研究に役立つ知識提供などが行われることが大半であり、求職者の定員は数名~30名未満で、完全予約制が取られていることが多いようです。
求人企業が関わりを持つためには、セミナー内で自社の紹介の機会を設けてもらえないかを主催企業・国・自治体に確認するのがよいでしょう。
個別の企業説明会
企業独自で行うことができる転職イベントが、個別の企業説明会です。自社での開催、オンラインでの開催などを選べるうえ、会場の予約や外部とのやりとりもないため、実施負荷も少なく済みます。
しかし、企業認知度が低い、求職者に対しての広報活動が活発でない場合、求職者が集まらない場合もあるため、注意が必要です。
ハローワークを経由すれば、失業者に対して企業説明を設けてもらう機会を創ることもできます。
職場体験・職場見学
実際に企業で職場体験・職場見学をしてもらう転職イベントを行っている自治体もあります。再就職の支援プログラムの一つであり、自治体がサポートに入っていることから、1~3日の体験プログラム中にも日当が支払われるようです。
双方の理解が深まるため、入社後のギャップも少なく済むはずですが、一企業単体での実施は少々ハードルが高いかもしれません。
逆求人
求職者が転職フェアや合同説明会における企業のように自身のブースを設け、企業の採用担当者が気になる求職者のブースに話を聞きに行き、スカウトをするという逆求人仕様の転職イベントもあります。
他の求職者よりも秀でている能力があるという求職者が集まるため、専門職の人員を確保したいという場合には利用してみるのもよいでしょう。
転職フェア・転職イベントの成功の秘訣とは?
転職フェアや、転職イベントを成功させるためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。転職フェア・転職イベントの成功の秘訣を4つ紹介します。
求める人物像を明確にする
イベント開催前には、どのような人材を求めているのかを改めて確認しておくとよいでしょう。
求人募集の段階である程度イメージは固まっているかと思いますが、採用担当者が複数いる場合には、開催当日に向けて事前に認識を共有しておくとスムーズです。このひと手間で、イベント当日の対応がより効果的になるはずです。
求職者への情報発信
転職フェアや転職イベントを成功させるためには、開催前に求職者に向けた情報発信をしっかり行うことが大切です。イベントの目的は、多くの求職者と接点を持つことにありますので、1人でも多くの方に知っていただけるよう工夫していきましょう。
転職フェアの場合は主催企業が集客を行ってくれますが、個別の企業説明会などを自社で開催する際には、思うように集客が進まずイベントの効果が薄れてしまうことも考えられます。そのため、求人情報やSNS、自社のWEBサイトなど、使える手段をフル活用して周知を図りましょう。
さらに、転職フェアや転職イベントが終了した後には、求職者の連絡先を活用してフォローアップを行うのも有効です。すぐに連絡を取ることで、企業への印象を高めたり、今後の接点につなげたりするチャンスになります。こうしたアプローチを活かして、より多くの方とのつながりを作っていきましょう。
パンフレットやプレゼンテーションの準備
転職フェアでは、パンフレットやパネル、その他の転職イベントではプレゼンテーションなど、求職者に向けた資料が必要になることが多いでしょう。
これらの資料は、採用担当者と同じように企業の「顔」となるものです。そのため、クオリティが求職者に与える印象に影響する可能性があります。しっかりと準備することで、企業の魅力をより効果的に伝えることができるでしょう。
また、転職フェアやイベントの性質、そして来場する求職者の属性に合わせた資料やツールを用意することで、より求職者に響く内容に仕上がります。準備段階で少し工夫を加えるだけで、当日の成果を大きく引き上げることにつながるかもしれません。
優秀な社員の巻き込み
転職フェアや転職イベントは、一人では進められないものです。成功させるためには、複数の従業員の協力が欠かせません。
準備に関わる人員はもちろんですが、当日プレゼンテーションを担当する方や、会場で呼び込みを行う方など、それぞれが重要な役割を担っています。そのため、イベントを円滑に進めるには、事前にイベント内容をしっかり理解し、協力的に取り組んでもらえるメンバーを早めに巻き込むことがポイントです。
みんなで協力しながら準備を進めることで、イベントの成功率がぐっと高まるはずです。事前のチーム体制づくりを大切にしてくださいね。
宿泊業こそ転職フェア・転職イベントを行うべき!
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ホテルや旅館などの宿泊業界では、慢性的な人手不足に悩む採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
こうした課題を抱える宿泊業界こそ、転職フェアや合同説明会、転職イベントの活用が有効かもしれません。ただし、大規模な転職フェアでは、高待遇・休日が多い他業界の企業と競合する場面もあるため、しっかりと戦略を立ててアピールポイントを伝える準備が重要です。
また、宿泊業界に特化した転職フェアや、接客業にフォーカスしたイベントなど、よりターゲットが絞られたイベントもあります。こうしたイベントでは、宿泊業界を希望する求職者と直接出会うチャンスが増えるため、気になる方は一度チェックしてみるのもおすすめです。
転職フェア・転職イベントで求職者にPRしよう!
milatas / stock.adobe.com転職フェア・転職イベントは、多くの求職者に企業をアピールすることができます。自社のWEBサイトや求人広告のみの募集で、なかなか応募が集まらないという場合には、転職フェアや転職イベントへの出展・参加を検討してみてはいかがでしょうか。
また、採用活動を進める際におすすめしたいのが、人材紹介サービスです。求人企業と求職者の仲立ちとなる人材紹介サービスであれば、自社の負荷が少なく採用活動を進めることが可能です。
ホテル・旅館業界の採用活動であれば、当サイト「おもてなしHR」がお手伝いいたします。サポート内容が気になる採用担当者さまは、ぜひお気軽にお問い合わせください。