採用トラブルを防ぐためには?
採用活動中や採用後のトラブルが、大きな問題に発展することがあります。未然に防ぐには、起こりやすい採用トラブルの内容を把握し、対策を取ることが必要不可欠です。
スムーズな採用を行い、企業を守るために気を付けたいことを見ていきましょう。
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採用活動中に起こり得る採用トラブル
採用活動は当然のことながら、人間と人間がやりとりしながら進めていくものです。刻々と変化す状況の中で、トラブルに見舞われることもありますよね。採用活動の最中に起こり得るトラブルを把握しましょう。
応募者と連絡がつかない
書類選考が通過して面接に呼びたくても電話に出ない、内定通知を出しても応答が無いなど、応募者と連絡がつかなくなることは時々起こります。
別の企業で内定が決まっていたり、転職を考え直したなど理由はさまざま考えられますが、意思の確認ができないのは困りものですよね。
ただし、単にタイミングが悪くて応答できていなかったり、スマホやPCの故障という可能性も考えられます。諦めたくない応募者なら、メール・電話・郵送など複数の手段で何度かアプローチを続けてみましょう。
内定取り消し
一度内定を出したものの、業績の悪化などの事情で内定を取り消さなければならなくなる事も考えられます。
内定取り消しをする場合は、企業が入社予定だった人物に和解金を支払って解決するのが一般的です。和解金を支払うとしても、内定取り消しは人ひとりの人生を左右する大問題で、企業としての信頼を落とすことにもなります。
不採用時の対応によるトラブル
残念ながら不採用とした場合の対応によって不満を抱かれることは少なくありません。
特にありがちなのは、応募書類が返却されないことです。個人情報の塊である応募書類がどうなったかわからない、というのは確かに不安ですよね。
また、就活サイトなどを通して、こちらからスカウトメールを出した求職者を不採用にする際も、不満を抱かれやすいので特に注意が必要です。スカウトメールを出す時点から「応募すれば確実に採用される」と勘違いさせないように気を付けましょう。
不満が大きければ就活・転職サイトに不満が残る対応をされた旨の口コミが投稿されるなど、今後の採用活動に悪影響を及ぼす恐れがあるのです。求職者はまず、不採用を告げられたことで気落ちしているはずです。慎重に対応しましょう。
求人情報と説明の相違・誤解
掲載内容が古いままだったり、分かりづらい書き方をしていると「面接に行って話を聞いたら求人情報に載っていたことと話が違う!」と思われ、企業としての信用を失くします。
単に求職者が求人情報を良く読んでいない場合もありますが、相違・誤解を指摘されたらすぐに説明できるよう、面接官は求人内容をしっかりと理解しておく必要があります。
採用担当の対応が原因のトラブル
圧迫面接など、面接官の態度が悪い・連絡に漏れがあるなどの対応によって、苦情が発生したり、内定を出しても辞退されるといったことが起こり得ます。
それだけではなく人権侵害や精神的苦痛を受けたとして訴えられるリスクも孕んでいます。ホテル・旅館などのお客様からの評判が大切な業界で、こうしたトラブルが起これば事業存続も危うくなりますよね。採用担当者はくれぐれも、自分の態度に注意してください。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
採用後に起こり得る採用トラブル
無事に採用活動を終えたと思っても、まだ油断できません。採用活動終了後に発覚する問題や、入社させたあとのトラブルも考えらます。比較的多いトラブルの例を見ていきましょう。
出社しない
承諾したにも関わらず入社日に姿を現さず、連絡もつかないというケースが稀にあります。また、入社日以降出社しなくなる・入社した翌週から出社しなくなるというパターンもあり得ます。
これらは志望度が低かった人物や、企業に対して実態とかけ離れたイメージを抱いて入社した人物にありがちなこと。面接の時点で、しっかりと認識を合わせましょう。
経歴詐称
入社後に、ひょんなことから学歴・経歴の詐称、解雇歴や犯罪歴を隠していたことが明るみに出る場合があります。
経歴の詐称や、本来申告するべき内容の隠匿は、採用の可否や入社後の待遇に大きな影響を与えるものですよね。詐称・隠匿の内容によっては懲戒解雇に至ることもあり、コストを掛けて採用した人材を最悪の形で手放す羽目になるのです。
メンタルヘルスの問題
フィジカルの健康については、面接で聞かなくとも入社前の健康診断でこと足ります。しかし、メンタルの健康についてはそうはいきませんよね。
精神疾患の有無を面接で聞いてはいけないのは?と考える人も多いでしょう。確かにデリケートな話題ですが、業務を遂行できるかどうかの判断材料として、聞く必要があれば「差支えが無ければお聞かせいただきたいのですが」と断りを入れた上で聞くのは良しとされているので、必要に応じて質問しましょう。
しかし、ぜひ入社したいと思っている企業の採用面接で、正直に精神疾患があります、と答える求職者ばかりとは限りません。本当はうつ病などの問題を抱えながらも「ありません」と偽り、入社後に悪化して業務が遂行できなくなるケースがあるのです。
業務内容・労働条件の誤解や食い違い
採用活動中に起こるトラブルとしても、求人情報と実態の相違や誤解について解説しましたよね。採用後にも、同様のトラブルが起こる可能性があります。
求人票が古い、分かりにくい表現があるなどに加え、面接官の説明不足や誤解を招く伝え方などが原因として考えられます。
採用トラブルを防ぐために有効な対策とは
採用にまつわるトラブルはどれも厄介で、解決が困難なものばかりでしたね。トラブル発生後に対処するのではなく、未然に防ぎたいところですが、防止にためには何ができるのでしょうか。
採用活動はスピーディーに
求職者と連絡が付かなくなるトラブルを防ぐためには、採用活動をスピーディに進めることが重要です。応募があってから24時間以内にファーストコンタクトが無いと、入社の意欲が低下すると言われています。可能な限り、素早い対応を心がけてください。
また、選考結果もなるべく早く伝えたいところです。待たせている間に、他の企業の内定が出る可能性があります。時間が掛かる場合は「いついつまでに連絡します」と明確に伝えましょう。
無理のない採用計画を
内定の取り消しは、企業としてあってはならないことです。自然災害など、予期できないこともありますが、社会情勢や自社の業績をよく考え、無理のない採用計画を立てることが第一でしょう。
また「内々定」や「ほぼ内定が決まっている」という段階で安易に「内定です」と伝えるのもトラブルのもとになります。正式決定までは慎重な発言を心がけてくださいね。
求人情報を常にアップデートする
求職者が応募を検討する際、必ず目にするものです。前の項目でも解説した通り、情報が古い・表現が分かりづらいということがあると、後々採用トラブルに発展する恐れがあります。
最新の情報に更新し、表現に分かりづらい部分があれば修正するなど、常にアップデートしてください。
面接官の質を高める
面接官の対応によるトラブルを防ぐためには、面接官の質を高めるしかありません。質の高い面接官の条件とは、応募者の能力や真意を見抜くことだけではありません。企業の広告塔として、求職者の入社意欲を高める能力も必要なのです。
面接官のやる気が無い態度や、圧迫面接が与える悪影響を理解し、求職者に敬意を持って接しましょう。面接官の対応についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
面接官のNGワードとは?面接官が言ってはいけないNGワードを紹介
応募者情報の管理
応募者情報の管理をきちんと行うことも、採用トラブルの防止に必要不可欠です。特に気を付けたいのは、就活サイトからのエントリーです。最近では数多くの就活サイトが存在しており、複数の就活サイトを利用する企業も多いですよね。
きちんと管理をしていなかったがために、ある就活サイトからのエントリーで不採用にした人物に、別の就活サイトからスカウトメールを送ってしまったという事例があります。
トラブルを防ぐため、求職者に対して失礼なことをしないためにも、応募者情報はしっかりと管理しましょう。
応募書類の取り扱いを明記する
不採用時の応募書類は「こうしなければならない」という法律は無く、企業で方針を決められるものです。応募者に返却するのも、シュレッダーに掛けるのも自由です。しかし、応募者に何の断りもなく処分してしまうのは考え物でしょう。
自分の個人情報がどうなったのか分からないのは、気分の悪いものです。処分してしまった後に返却を求められ、重クレームになる恐れもあります。
不採用時の応募書類に関するトラブルは、募集要項明記することで防止できます。たった1~2行程度の文章で、後々のトラブルを防ぐことができるのでぜひ、取り入れてくださいね。
労働誓約書の提出・身元保証人を立てることを求める
入社時に労働誓約書の提出や、身元保証人を立てることを求める企業もあります。これらは必須ではありませんが、万が一、入社後にトラブルを起こした場合、企業が有利になるためのものです。
身元保証人については、有効期限は最長5年間ですが、連帯責任を負う保証人を立てさせることで「人に迷惑を掛けられない」という心理が働き、規律を守る効果も期待できます。
採用トラブルの防止には採用支援サービスの活用も有効
採用トラブルは多岐に渡り、実に多くの注意ポイントがありましたね。社内だけの採用活動で全てをこなすのは難しいこともあるでしょう。
そんな時は、採用支援サービスを活用するのもひとつの手段です。採用支援サービスは一般的に求職者への連絡・求人情報の原稿作成などの業務を引き受けてくれるので、社内での工数を減らせます。工数を減らせば、精度の高い採用トラブル対策を取ることができるでしょう。
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