【ホテルフロントの電話対応マニュアル】作成のポイント3選
ホテルフロントにおける電話対応マニュアルを作る際、押さえておきたいポイントがあります。詳しく見ていきましょう。
電話対応の基本とよくある問い合わせ対応をマニュアル化する
フロントにおける電話対応のすべてをマニュアル化しようとすると、かえって非効率になるリスクがあります。ホテル業務は臨機応変な対応が必要なので、基本の電話対応マナーと、日常的に多い問い合わせに対応するためのマニュアルを作ることがおすすめ。
以下のような内容を盛り込むと良いでしょう。
- ・最初と最後の名乗り
- ・あいさつ
- ・連絡をくれたことへのお礼
- ・宿泊予約対応
- ・キャンセル/変更対応
- ・忘れ物の問い合わせ対応
正しい言葉遣いを徹底する
電話対応マニュアルを作る際は、正しい言葉遣いを徹底しましょう。
特に注意したいのは、雑な言葉ではなくても、お客様対応にはふさわしくない言葉です。「もしもし」「すみません」「ちょっと待ってください」といった言い回しは避け「恐れ入ります」「少々お待ちくださませ」といった表現を使ってください。
また、二重敬語や尊敬語・謙譲語の誤用に注意が必要です。
以下の記事では、接客における正しい言葉遣いについて解説しています。併せてご一読ください。
聞き取り事項をリストアップする
お客様から聞き取らなければならない情報をリストにしてまとめると使いやすいマニュアルになります。聞き漏れが生じて再度連絡を取る事態を避けられるため、業務効率化にもつながるでしょう。
聞き取り事項リストに沿ったメモ用紙などを作成すると、なお便利です。
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【ホテルフロントの電話対応マニュアル】作成の例を見てみよう
以上をふまえて、どのようなマニュアルが適切なのか例を見てみましょう。電話による宿泊予約対応のマニュアル例を紹介します。
【○○ホテル フロント電話対応マニュアル~電話予約編~】
★着信 なるべく3コール以内に受話器を取る
スタッフ:「お電話ありがとうございます。おもてなしグランドホテル フロント係の○○(自分の苗字)でございます」
お客様:「どうも、宿泊の予約をお願いします」
スタッフ:「ありがとうございます。ご予約ですね。このお電話で承ります。それではお客様の情報などを順にお伺いしてよろしいでしょうか」
お客様:「はい」
スタッフ:「ありがとうございます。では……」
★以下の順番でお客様情報を聴取する 必ずメモを取りましょう!
- 1.お名前(フルネーム・漢字)
- 2.連絡先
- 3.ご住所
- 4.宿泊希望日・人数
- 5.宿泊プラン(状況に応じてこちらから案内する)
★聴取を終えたら……
スタッフ:「ありがとうございます。それでは、ご希望日の空き状況をお調べしますので、少々お待ちくださいませ」
★保留にする 保留は2分以内が目安!
スタッフ:「××様、お待たせいたしました。〇月×日、〇名様、○○プランでご予約をお取りできますので、手配いたします。宿泊料金は2名様で○○円でございます。」
お客様:「わかりました、お願いします」
スタッフ:「ありがとうございます。お支払方法は後払いで、現金とクレジットカード、電子マネーがご利用いただけます。チェックインは何時ごろのご予定でしょうか?」
お客様:「〇時ごろになると思います」
スタッフ:「承知しました。では、〇月〇日から〇泊のご予約、〇時ごろのチェックインでご予約をお取りいたしました。何かご不明点はございませんか?」
★ここで必ず不明点を聞くこと!
お客様:「特にないです」
スタッフ:「承知しました。それでは、スタッフ一同、××様のご来館を心よりお待ち申し上げます。当日はどうぞ、お気をつけてお越しくださいませ」
お客様:「ありがとうございます、では失礼します」
スタッフ「こちらこそありがとうございます。○○(自分の苗字)が承りました」
★最後の名乗りを忘れずに!お客様が切ってから受話器を置きましょう
こうした電話対応マニュアルを用意すれば、新人フロントスタッフも安心して電話対応に臨めるのではないでしょうか。
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電話対応マニュアルでホテルのフロント業務をスムーズに
ホテルでは「お客様とのファーストコンタクトは電話越し」ということがよくあります。ファーストコンタクトでの対応が非効率だったり、しどろもどろだったりしては、印象を損ねてしまうでしょう。
今回の記事を参考に、勤務先ホテルのフロント業務にマッチしたマニュアルを作成してくださいね!