客室清掃の仕事は辞める人が多い?
未経験者歓迎で、1日短時間の勤務も可能な客室清掃の仕事はパートタイム・アルバイトの定番です。しかし、働き始めて間もない段階で辞めてしまう人も少なくありません。
客室清掃の仕事を辞めてしまう理由とは何なのでしょうか。辞めずに楽しく仕事を続けるための心がけと併せて解説します。
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客室清掃の仕事内容とは?
そもそも、客室清掃の仕事内容とは何でしょうか?下記に具体的な業務内容を挙げてみました。
- 客室の清掃
- リネン交換
- ベッドメイク
- アメニティの確認・交換・補充
宿泊施設といえば、フロントスタッフなどをイメージしがちですが、お客様にとって快適に過ごせる空間を作る客室清掃も重要な存在です。
客室全体の清掃をおこないながら、アメニティの回収・補充をおこないます。仕事の流れは決まっているので、慣れてくれば一人でも一通りこなせるようになるでしょう。
先述のように、未経験者を歓迎する求人も多いうえ短時間から働ける魅力があるのに、辞めてしまう方が多いのも事実のようです。比較的難しい仕事ではないのに、退職に至ってしまう理由をご説明いたします。
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客室清掃を辞める理由とは
客室清掃の仕事を辞める理由としてよく挙げられるのは「人間関係・労働環境・仕事のキツさ」の3つ。どのようなことで「辞めたい!」と感じるのか、それぞれの理由を具体的に見ていきましょう。
人間関係
さまざまな経歴を持つ人が集まる客室清掃の現場では、人間関係が難しくなりがちです。ホテルの支配人とベテラン客室清掃員が対立していたり、派閥争いがあったりなどさまざま。
また、先輩の教え方が優しくない、聞こえよがしに悪口を言われる、無視されるといったことで悩み、退職に至る人も多いようです。
労働環境
客室清掃員の派遣会社や、勤務先のホテルによっては労働環境が良くないこともあります。重労働の割に時給が安いといったことから、偽装請負の疑いがあるなど「納得して働けない」と判断して辞めるのですね。
また、客室清掃員が下に見られる、客室清掃員はエレベーターを使えない・空調の利かい非常階段で待機しなければならないなど、おかしな風潮に疑問を感じて辞める人も居ます。
仕事のキツさ
未経験からチャレンジできる客室清掃ですが、仕事は決して簡単ではありません。体力を消耗する作業を、効率よく仕上げなければならないのです。
完璧に仕上げたつもりでもわずかな水滴の跡やシーツのヨレを指摘され、シフトの時間が過ぎても「合格」をもらえなれば残業してやり直す、といったことも考えられます。
「時間内に終わらないのは手際が悪いから」という判断で、サービス残業になったという体験談もありました。
客室清掃の仕事を辞めずに続けるコツとは?
いろいろとつらいことに直面するかもしれませんが、プロの掃除テクニックを磨いていけるメリットは客室清掃の仕事ならではのもの。身に付けた技術は私生活でも必ず役に立つでしょう。客室清掃の仕事を辞めず、長く続けるための心構えを紹介します。
応募先をよく選ぶ
客室清掃の仕事に限らず、ひとつの職場で長く働くためには応募先をしっかりと選ぶことが重要です。同じ職種でも給料や福利厚生といった待遇面に開きがあることは少なくありません。
また、社会保険に入れたくない、有給休暇を付与したくないといった理由で、事実上の従業員を個人事業主扱いとする「偽装請負」をしているなど、怪しい会社ではないかどうかもきちんと調べましょう。
希望に合った条件で働きたい、信頼できる会社を見つけたい、という場合は仕事探しのプロである転職エージェントへの相談もおすすめです。
あいさつ・お礼・謝罪は素直に伝える
人間関係が難しい……という場合、特に心がけたいのはあいさつ・お礼・謝罪です。
たとえあいさつを返してもらえなくても、自分からあいさつすることをやめてしまえば「あいさつもできない人」と見なされてしまいますよね。職場全体からの評価を考えれば、あいさつはしていた方が得なのです。
また、厳しい言い方で注意されても、指導の内容が正しければお礼・謝罪は素直に伝えることも重要です。
あいさつ・お礼・謝罪の3点を心がけていれば、馬が合わない人とは浅いお付き合いにしていると良いでしょう。
仕事は楽しむものだと心がける
客室清掃の仕事を長く続けている人に共通しているのは「目標を持って仕事を楽しんでいる」という点です。
自分の中で「今日は昨日よりも早いタイムで清掃を終わらせる!」「ひとつもミスしない!」といった目標を作り、それに向かって取り組むことで自然と前向きな気持ちになるでしょう。人間関係の悩みにも「〇人の先輩に自分からあいさつする」などの形で応用できます。
目標を達成できたら「帰りにプリンを買って食べる」「いつもより高級なビールを飲む」など、ちょっとしたご褒美を決めるのも効果的です。
客室清掃の仕事に向いている人の特徴
ここでは、客室清掃の仕事に向いている人の特徴を確認しておきましょう。
決められた作業を黙々と進められる人
客室清掃の仕事のほとんどは一人で作業を進めるため、黙々とこなせる方には向いています。
特に接客対応が苦手な方や、突発的な業務に対応できない方は、自分のペースを守りながら時間内に仕事を終えられる裏方業務が合うことも。
仕事の流れも決まっているので、一度覚えてしまえば苦に感じないでしょう。
体力に自信のある人
客室清掃の仕事は、使われたどを回収するなど体力を要します。そのため、体力に自信のある方や足腰がしっかりシーツやカバーなしている方に向いているでしょう。
特に客室清掃は、ベットメイキングの作業で中腰になることが多いため足腰が丈夫じゃないと腰痛に悩むことも。
もともと体力や足腰に自信のある方なら、体のバランスを上手く使いながら作業することができるようです。また、仕事に慣れてくれば辛い体勢を短時間にできるでしょう。
仕事とプライベートを区別できる人
共に客室清掃として働く仲間のなかには、自分と合わない人もいるでしょう。特に規模の大きい宿泊施設は、客室清掃員が多いためグループ化現象が起きやすいそうです。
長く同じ職場で仕事を続けるためには、そういったグループとは適度な距離を保ちつつ群れないことが重要。
そうすると、無駄なストレスを溜めることなく自分の私生活も大事にできますね。仕事とプライベートをきちんと分けて考えられる方には、客室清掃の仕事が向いているでしょう。
新たな環境で客室清掃を続けるならおもてなしHRが力になります!
つらいこと、辞めたくなることがあっても、心がけひとつで楽しくなる。それが客室清掃の仕事といえます。
労働環境が明らかにおかしかったり、人間関係が悪化しすぎて耐えられなくなったりした場合は、職場を変えて客室清掃の仕事を続けるという手段もあります。
もし、新たな職場で客室清掃の仕事を再スタートしたい方は、当社サービス「おもてなしHR」が力になります。