【移住失敗】田舎暮らしが失敗する10の原因と「田舎暮らしが向いている人」の特徴とは?

豊かな自然に囲まれて、ゆったりと心穏やかに暮らしたい。そんな憧れから地方への移住を考える方もいるでしょう。しかし、夢と現実のギャップはつきものです。こんなはずじゃなかったと、田舎暮らしにがっかりしている移住者も少なくありません。今回は田舎暮らしの失敗談と共に、移住成功に必要な心得をご紹介します。

移住に失敗したと感じた10の理由

田舎の道

iStock/Travel-and-Still-life-photography

実際に田舎へ移住をして、失敗したと感じている多くの人に共通するのは、思っていたより現実は厳しかったという意見です。具体的にどのようなことが挙げられるのでしょうか。

思っていたより不便だった

地方は電車やバスなどの公共交通機関が、都会に比べて乏しいという現実があります。電車は駅や時間帯によって、1時間に1本程度しか運航していないこともざらです。また、モノがあふれ買い物にこと欠かない都会に比べると、田舎は選択肢の幅も狭まり、大型量販店へ行くのにも車で1時間以上掛かるということも珍しくありません。車がないと、生活圏内はかなり狭められてしまいます。

変化のない生活

田舎は当然のことながら、都会にあるような娯楽施設は限られています。職場から家までの道のりは、田んぼと山だらけというところも多いです。また、市街地であってもシャッター街というところも少なくありません。実際に移住して、都会の遊びが恋しくなったという人もいるようです。

地元の人に溶け込めない

田舎では地域の結びつきが深いところが多く、他の土地からの移住者をよそ者扱いすることもあるようです。また、その土地ならではの風習や文化を知らずにいることで、よくない噂が立ってしまったというケースもあります。田舎の人は優しいと思っていたが、実際は違っていたと感じる人も少なくないようです。

仕事がない・収入が減る

地方は都会に比べて企業数は圧倒的に少なく、業種や職種の選択肢が限られてしまうため、仕事探しに苦労する人も多いようです。また、給与面でも減収するため、思ったほどゆとりのある生活を送れていないと感じる人もいるようです。

住まいの失敗

全国の自治体によっては移住者を対象に、ある一定条件のもとで空き家の無償譲渡を行っているところもあります。しかし、実際は老朽化が進んでいたり欠陥住宅だったりで、リフォームなどにお金が掛かってしまったという話もあります。

思ったより生活費が掛かる

地方と言えば家賃や食費が安く済み、経済的負担が軽くなると考えることがほとんどではないでしょうか。しかし、車社会であることからガソリン代や自動車の維持費、冬は寒いことからエアコンやガスストーブの利用で光熱費が高くなったなど、思っていたような経済的ゆとりは感じられないということもあります。

学習環境がのんびりしていて都会の子より受験に不利

受験戦争など競争が顕著な都会では、子どもが小さい頃から学習塾へ通わせている親も多いでしょう。しかし、田舎では中学受験をする子が学年に数名いる程度です。学習塾の数も都会に比べて少ないため、大学受験などでは、都会の競争社会を生き抜いてきた子より不利と感じる保護者もいるようです。

医療機関が不十分

田舎でも地方都市は医療機関が充実しているところが多いですが、過疎化が進んでいる地域では医療機関の数が少ない問題もあります。

虫・野生動物が嫌い

自然が豊かである分、虫や野生動物も多くなります。特に夏は、家の周辺でカエルやセミの鳴き声がうるさいと感じる人もいるようです。また、サルやシカ、クマの出没で警察官が巡回していたり、せっかく育てた野菜が荒らされることもあります。

雪や寒さなど気候が思った以上に厳しかった

移住先は降雪があることは知っていたが、思っていた以上に積もり、雪かきや通勤に困ったという人もいるようです。また、夏は涼しいと思っていたら、結構暑くて期待はずれだったなんてことも。

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田舎暮らしが向いている人の特徴 

農作業と家族

iStock/kyonntra

田舎への移住に向いている人にはどのような特徴があるのでしょうか。

自然が大好きで都会のような刺激ある生活を求めない人

収入が減っても、それ以外の心の豊かさを求める人。とにかく自然が好きで、少々の不便さも楽しみと捉えられる人が向いているでしょう。娯楽施設がなくても、休日は山や海でアウトドアを満喫。カエルやセミ、秋の虫の鳴き声を風流だと感じられる人。車の運転が苦でない人も田舎暮らしには適しているでしょう。

人づきあいが苦ではない人

「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、移住した土地の文化や風習を理解し、受け入れる柔軟性がないと、田舎暮らしは厳しいかもしれません。わからないことがあれば、地元の人に声をかけて聞く姿勢も大切です。初めはよそ者扱いされていたが、暮らしているうちに野菜のお裾分けや食事へ招待されるなど、家族のように温かく受け入れてもらえるでしょう。

受け身ではなく自分から積極的に動ける人

地方へ移住する目的を持って、下調べをしっかりできる人。自分から積極的に仕事を探し、田舎暮らしならではの楽しみ方や人間関係を自分から作り出せる人は、移住先でもうまくやっていけるでしょう。

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失敗談から見える田舎への移住を成功させるポイント

ビニールハウスでの農作業

iStock/jakejung

田舎への移住を失敗したと感じる人に、足りないものは何だったのでしょうか。地方への移住を成功させるポイントについてご紹介します。

仕事を決めてから行く

田舎への移住は、旅行とは違って生活が伴います。移住してから仕事探しを始めたが、思ったように就職先が決まらず生活が苦しい。そうならないためにも、移住する前に自分の働く先は確保しておきましょう。都道府県や各自治体では移住ポータルサイトの開設や、移住サポートセンターを主要都市など各地に配置しており、就職に関するさまざまな相談を受け付けています。そういったところにもこまめに足を運び、情報を得ておくことも大切です。また、地域おこし協力隊という制度もあります。地域外の人材を呼び込み、地域協力活動を通して定住を図り、地域の活性化につなげていこうという取り組みです。申し込みは各自治体で行っているので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

地域の個性を理解する

田舎暮らしは近隣の方との付き合いが大切になります。人付き合いがあまり得意でない人は、過疎化の進む人の少ない地域より、地方都市への移住の方が無難かもしれません。また、各自治体ではお試し体験ツアーや移住体験住宅を実施していますので、そういったものを活用しながら、実際の暮らしを体験しておくとよいでしょう。

不便さがあっても地方でなければできない暮らし方

屋外で笑顔の女性

iStock/liza5450

たくさんの失敗談を挙げる中で見えてきたのは、地方への移住を失敗したと感じる人の多くは、移住する目的や認識が甘くリサーチ不足だったということではないでしょうか。田舎には都会にはない自然の美しさ、穏やかさがあります。とは言え、自然の景観も毎日暮らせば、見慣れた日常の景色です。生活がある以上リゾート気分でいられるわけもなく、働かなくてはなりません。近年、地方でしかできない仕事、地域の先進性といったものに魅力を感じて、田舎に移住する若者が増えていると言います。田舎暮らしの魅力は、しっかりした目的意識があってこそ見えてくると言えそうです。

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