【2024年最新】母子家庭・父子家庭向けの移住支援
2024年5月時点で地方自治体が行っている、母子家庭・父子家庭向けの移住支援の一部を紹介します。
北海道幌加内町
北海道幌加内町は北海道の北部に位置しており、そばの生産量で日本一を誇る自然豊かな町です。
この町では、中学生以下のお子さんと同居する町外のひとり親家庭の方を対象に、町内で介護や保育の仕事に就くことを条件とした移住支援制度を行っています。
具体的な支援内容は介護・保育のどちらの仕事に就くかによって変わってきますが、月額3万円の養育支援補助や上限3万円の家賃補助、一律20万円の支度金補助などの支援を受けることが可能です。
さらに定住することで、5年後には50万円、10年後には100万円の奨励金補助を受けることができます。
参考資料:幌加内町移住・定住情報/幌加内町
岩手県野田村
岩手県野田村は岩手県の北東部沿岸に位置しており、薪火を使った伝統的な手法で作られる天然塩や山野に自生する山ぶどうの産地として有名な村です。
この村では、野田村定住促進事業費補助金という移住・定住支援を行っています。具体的な支援内容は、村内の賃貸住宅に入居する人を対象に補助金を支給するというものです。
補助金の基本額は月の家賃の3分の1です(上限1万5000円)。ひとり親世帯の場合は5000円を限度とした加算額が追加され、最大2万円までの補助を受けることができます。
参考資料:野田村へ移住したい方へ/岩手県野田村
静岡県川根本町
静岡県川根本町は静岡県の中央部に位置しており、寸又峡温泉 ・接岨峡温泉・千頭温泉・白沢温泉という4つの温泉地があることでも有名な町です。
この町では、ひとり親家庭の移住を後押しするマザーポート移住という施策に2022年から取り組んでいます。
具体的な支援内容としては、住宅を確保することが難しいひとり親家庭に対して、福祉・移住・教育などのそれぞれの問い合わせをひとつの部署が窓口になってワンストップで相談に乗るというもの。
また、実際に移住したあともひとり親とその子どもが地域に馴染めるように移住コーディネーターが中心となり、地域とつないだり暮らしの相談にも乗ってくれたりするようです。
参考資料:川根本町|マザーポート移住/マザーポート
静岡県伊豆市
静岡県伊豆市は伊豆半島中央部に位置しており、市の面積の約6割を山林が占める豊かな自然に囲まれた市です。
伊豆市では、「伊豆市ひとり親プロジェクト」を行っており、ひとり親を対象に就労・居住・子育てしやすい環境を提供し、移住・定住促進を図る施策を実施しています。
具体的な支援内容として、ひとり親が気軽に相談しやすい窓口を市内2箇所に開設。住まいのことから求人情報、補助金、子育て、生活全般、イベントなど、さまざまな相談に乗ってもらえます。オンライン相談をすることも可能です。
参考資料:ひとり親の支援/いずぐらし
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母子家庭・父子家庭が移住支援を利用するメリット
前述したとおり、母子家庭や父子家庭を対象にした移住支援は全国の自治体で行われているようです。では、ひとり親家庭が移住支援を利用するメリットについても確認しておきましょう。
移住にかかる費用が軽減できる
引っ越し費用や交通費がネックで移住に踏み出せないという方もいるかもしれません。遠方への移住の場合、引っ越し費用や交通費だけでもかなりの金額になるでしょう。
移住先によりますが、移住によってかかる引っ越しの費用や交通費を負担してくれる場合があります。
生活費の負担を軽減できる
国内でも、地域によって家賃相場や物価が異なります。家賃相場や物価が安い地域へ移住することで、生活費の負担を軽減できる可能性があります。
また、移住者に対して経済的な支援を行なっている地域もあります。移住後しばらくの家賃を補助してくれるという地域もあり、固定費をおさえることができるかもしれません。
他にも、ひとり親家庭を対象とした就業支援や資格取得支援などの支援もあります。就業支援では、就業に関する相談をしたり就業情報を提供してもらえたりするようです。
一方、資格取得支援では資格取得をするために養成機関へ入学する際に必要な準備金を貸し付けてもらえます。特に修業する場合は、利用することで生活費の負担を軽減することが期待できるでしょう。
子育て支援の手厚いサポートが受けられる
地方自治体では、子育てに関する独自の支援制度を用意しているところが多い傾向にあります。たとえば、以下のような支援があるようです。
- 医療費助成
- 保育料無料
- 就学援助
- 高等学校等就学支援金制度
- 高校生等奨学給付金
- 奨学金
実際は自治体によって異なりますが、上記のようなサポートを受けられることはひとり親家庭にとっては助かる支援でしょう。
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ひとり親家庭が移住支援を利用する際の注意点
移住支援を利用することにはさまざまなメリットがある一方で、もちろん注意点も存在します。ここでは、ひとり親家庭が移住支援を利用する際の注意点を確認しておきましょう。
各種手続きに時間がかかる
移住に際して、もともとの居住地と移住先で以下のような手続きが必要になります。
- 転出届の提出
- 児童手当の受給事由消滅届の提出
- (子どもが学校に通っている場合)転校の手続き
- 電気・ガス・水道などの停止の連絡
- 転入届
- 電気・ガス・水道などの開通の連絡
また、移住にあたって移住支援を活用することで、その申請手続きも行なう必要があります。複数の書類や期限を管理するのは大変かもしれません。
仕事を探す必要がある
移住先で現職での勤務が難しい場合、転職活動が必要です。移住に関する支援はあっても、移住先での就業に関する支援はないということもあります。
また、移住先によっては経験を活かして就業できる職場の選択肢が限られるということも考えられます。
2024年最新の母子家庭・父子家庭向けの移住支援を活用しよう
母子家庭や父子家庭などのひとり親家庭に向けた移住支援は、2024年5月現在、全国各地の自治体で実施されています。
支援内容は自治体ごとに異なるので、移住を検討する際は移住先の支援内容をしっかりと確認することが大切です。
また、移住支援だけで選ぶのではなく、仕事や子育て支援についても調べておくことを忘れないようにしましょう。
移住相談やお試し移住などに参加することで、移住後の生活がイメージしやすくなるので試してみるといいかもしれません。
ひとり親家庭が移住支援を利用するメリット・注意点をしっかりと理解した上で、地方への移住を検討してみましょう。
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