2019.9.30

風情ある湯河原温泉の魅力とは。温泉地での働き方や暮らし

神奈川県足柄下郡湯河原町にある湯河原温泉は、日本最古の歌集にも記された歴史ある温泉地です。古くから保養湯治場として多くの人々に親しまれ、歴史深さを物語っています。都心からのアクセスもよく、国内外から多くの観光客が訪れます。今回の記事では、湯河原温泉の概要や歴史、泉質、働き方や暮らしについてご紹介します。

湯河原温泉とは

iStock/T.Kai

湯河原温泉は、奥湯河原温泉、湯河原温泉、浜湯河原温泉、伊豆湯河原温泉の総称でもあり、関東地域で最も古い温泉の一つとして伝えられています。湯河原温泉の概要やアクセス、歴史についてご紹介します。

湯河原温泉の概要とアクセス

神奈川県西南端、湯河原町に位置する湯河原温泉は、箱根外輪山をはじめ、伊豆、熱海の緑豊かな山々に囲まれ、美しい自然景観に恵まれた環境にあります。一年を通して温暖で過ごしやすい気候に恵まれた地域です。

箱根温泉や熱海温泉の間、千歳川と藤木川の合流点付近に湯河原温泉は広がり、昔ながらの風情あふれる街並みが残されています。

湯河原温泉は都心からのアクセスもよく、東京駅からJR特急電車で最短約80分のところにあります。また、横浜駅からJR快速列車で湯河原駅下車、約62分の距離にあります。

深い歴史が漂う湯河原温泉の歴史

湯河原温泉の歴史は古く、数十万年前に活動を終えた湯河原火山のカルデラ内に浸食して湧き出たことから始まります。

開湯伝説は1000年以上前にも遡り、加賀の山伏が土地を開拓している時に発見した説、役行者による発見説、真言宗の僧による発見説、タヌキによる発見説などさまざまな伝説が残されています。その当時の温泉の様子を日本最古の歌集の中で詠まれており、歌碑が温泉街にある公園に備えられ、歴史深さを物語っています。

明治以降は、多くの文豪たちが訪れていた温泉として広く知れ渡ります。現在は、主に日本旅館を中心とした歴史情緒あふれる街並みを感じることができ、多くの観光客で賑わっています。

湯河原温泉の泉質と周辺の観光

iStock/NattaneeP

湯河原温泉の泉質や周辺の観光についてご紹介します。

湯河原温泉の泉質や効能について

古くから「薬師の湯」や「傷の湯」とされ、保養湯治場として利用されていた歴史を持つ湯河原温泉。泉質は弱アルカリ性で、効能としては切り傷、打撲、外傷、神経痛、腰痛、婦人病によく効くとされています。

温泉街中心にある公園内には、日本最大級の足湯施設があります。そこでは底に突起がある9つの足湯を楽しむことができ、足裏を刺激できるため、訪れる人から好評を博しているようです。

参照：泉質と効能/湯河原町公式HP

美しい景観と巡り会える湯河原温泉

湯河原町は豊かな自然や美しい景観に恵まれ、各所で出会うことができます。温泉街にある公園では、新緑や紅葉が楽しめる他、川のせせらぎや約80種類もの草花を見ることができます。また、6月にはホタルを鑑賞することもでき、幻想的な世界が広がります。毎年2月から3月にかけて、約4000本もの湯河原梅林が咲き乱れ、梅の香りと共に美しい光景が広がります。

他にも、日曜日に開催される朝市では、地元の野菜やミカンなどを購入することができ、地元の人と交流できる場として賑わっています。