1400年の歴史に彩られた人気の温泉地、有馬温泉。泉質の魅力や働き方について

日本最古の歴史書に記され、かの有名な戦国武将にも愛された有馬温泉。金泉・銀泉と呼ばれるお湯には、さまざまな主成分が含まれており、湯治や観光を目的に国内外から大勢の観光客が訪れます。今回の記事では、日本屈指の温泉地と称される有馬温泉の概要や楽しみ方、宿泊業の現状についてご紹介します。

目次

    有馬温泉はどのような温泉?

    有馬温泉の俯瞰

    shutterstock/Sean-Pavone

     

    日本最古の温泉とされる有馬温泉。ここでは、有馬温泉の概要や歴史、現状についてご紹介します。

     

    有馬温泉の概要とアクセス

    有馬温泉は関西の奥座敷として知られる、兵庫県神戸市北区有馬町にある温泉地です。広さは約1平方kmで、六甲山地北側の山間部、標高350m~500mに位置しています。気候は下界とは異なり、夏は神戸や大阪よりも気温が2〜3℃低くて過ごしやすく避暑地としても人気です。冬は寒さが厳しく、夜は底冷えするので防寒対策は必須です。

     

    路線アクセスとしては、町内に神戸電鉄有馬線が走り、最寄り駅は有馬温泉駅になります。大阪や神戸の市街地から有馬温泉駅までは、電車やバスを利用して約30分~1時間ほどの距離となっています。

     

    有馬温泉の歴史と現状

    有馬温泉の開湯について、日本最古の歴史書には631年に天皇が過ごしたとの記録があり、日本一古い温泉とされています。安土桃山時代には、何度も湯治に来た有名な武将が、町を改造し直線の道を造っているのも特徴です。谷筋に作られた温泉街には、1階に店舗、2階には宿泊のための客室を作るのが一般的な造りとなっており、道筋にはこのような建物が軒を連ね、最盛期には有馬千軒と言われる繁栄を見せたそうです。江戸時代の温泉番付では、東大関の群馬県草津温泉に並び、西大関に格付けされました。また、多くの文人墨客にも親しまれ、有名な和歌が詠まれています。

     

    近年では会員制リゾートが相次いで進出しており、2017年度の有馬地区の観光入込客数は176万人で、前年比104.1%の増加となりました。また、外国人観光客誘致の取り組みにより海外からの宿泊客が大勢訪れることから、国際色豊かな温泉地となっています。

     

    出典:神戸市公式サイト 2017年観光入込客数及び2017年度観光動向調査について

     

     

    有馬温泉の泉質と観光資源について

    有馬温泉の流れ

    shutterstock/Chrisac111

     

    有馬温泉の湯は、独特の赤茶色をした湯が特徴的で、金泉(きんせん)と呼ばれています。他にも、銀泉と呼ばれているお湯もあります。金銀のお湯とはどのような温泉なのでしょうか。また、温泉街の楽しみ方や周辺の観光スポットについてもご紹介します。

     

    金泉・銀泉と呼ばれるお湯の効能

    有馬温泉の泉質は、7つの主成分(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉)が混合した温泉です。

     

    金泉と呼ばれる独特の赤茶色をした湯色は、含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉に含まれる鉄分が、空気に触れ酸化することにより起こります。この鉄分が含まれた湯は飲用もでき、鉄欠乏症貧血にもよいとされています。また、塩分が海水の約1.5倍もの濃度があり、皮膚の表面に薄い皮膜を作ることから保湿効果が持続します。他にも、メタ珪酸といわれる物質が多量に含まれていることから、肌触りがマイルドになり、身体がよく温まり湯冷めしにくいのも特徴です。カルシウムイオンも豊富なことから、アレルギー性皮膚疾患や慢性湿しんなど、皮膚病にもよいようです。上がり湯を浴びないで出ると、浴衣が赤く染まったり、皮膚がひりひりしたりするので気をつけましょう

     

    銀泉と呼ばれるお湯は、二酸化炭素泉(炭酸泉)と放射能泉(ラドン泉)とがあります。二酸化炭素泉は毛細血管の拡張により血流が増加し、高血圧症や末梢動脈閉塞性疾患、機能性動脈循環障害、機能性心疾患などによいとされています。また、食欲増進の効果や飲用すると胃液の分泌を刺激します。ラドン泉の適応症としては、硬直性脊椎症、関節症、慢性痛風、リウマチ、更年期障害、気管支性ぜんそくなど、さまざまな症状が挙げられています。

     

    温泉街や周辺観光地の楽しみかた

    有馬温泉は山間部にあり、四季折々に移り変わる豊かな自然景観が見事です。温泉街を流れる有馬川には遊歩道が造られているので、湯上りの散策を楽しむことができます。温泉街の名物は明治時代に誕生した炭酸せんべいで、小麦粉を炭酸水で溶かし、砂糖と塩で味付けした素朴な味が特徴です。また、松茸昆布は室町時代より続く佃煮で、素材のうまみを極限まで引き出す味付けに、ごはんが何杯でも進んでしまいそうですね。

     

    有馬温泉駅からはロープウェィが出ており、六甲山頂までの約12分間の空中散策を楽しめます。東側には六甲山系の最高峰がそびえ、西側の谷間の遠方には瀬戸内海が広がる雄大な景色を堪能できます。

     

    有馬温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし方

    有馬温泉と山と町

    shutterstock/Monster-Mousses

    老舗旅館の働き方改革への取り組み

    有馬温泉には老舗の高級旅館、施設が充実している大型のホテル、格安の小宿まで、さまざまな種類の宿泊施設があります。その中で、従業員の働きやすい環境づくりや生産性の改善に取り組む、800年の歴史を持つ老舗旅館をご紹介します。この旅館では、修繕工事を実施したことで、仕事のしやすさが飛躍的に改善し、修繕期間中には、スタッフが他の部門を経験するなどして、施設間のコミュニケーションや風通しが向上したようです。このジョブローテーションをきっかけに、全施設横断でシフト調整できるようにし、より忙しい部門に人を集めるなど、全体の効率改善になっているそうです。また、時短社員制度を導入し、子育てとの両立をしやすい働き方も可能となりました。このような、従業員の働きやすさに向けた取り組みは、有馬温泉で今後も拡がりをみせるのではないでしょうか。

     

    有馬温泉ならではの暮らしかた

    有馬温泉で暮らす喜びと言えば、何と言っても質のよい温泉に毎日浸かり、仕事の疲れを癒せることでしょう。休日の過ごし方としては、有馬温泉は神戸の市街地から電車やバスで約30分~1時間の距離にあることから、神戸や大阪で買い物を楽しんだり、京都など関西の名所観光も気軽にできます。住み込みで働く人に向けて個室の寮を完備し、食事も3食付きという施設も多いので、日常に掛かる経済的負担も軽く、長く安心して暮らせる環境が整っているようです。

     

    温故知新を体現する有馬温泉で働く

    有馬温泉

    shutterstock/HelloRF-Zcool

     

    創業数百年の歴史を持つ老舗旅館の建つ有馬温泉は、歴史を感じるおもてなし、日本の礼儀などを学べる環境があります。

     

    伝統を重んじる旅館の中でも、従業員の働き方改革に取り組んだり、若くして支配人に抜擢したり、従業員のワーキングホリデーによる休職とその後の職場復帰を応援するなど、新しい風を取り込む柔軟性にもあふれています。また、海外からの宿泊客も多いことから、多様性を受け入れる懐の広さも持ち合わせた温泉地と言えるでしょう。

     

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