バーテンダーの仕事内容は準備が8割|華やかな裏側の業務とやりがい、年収の現実

カウンターでカクテルを作るバーテンダー

バーテンダーの華やかな姿に憧れる一方で、「生活が不規則そう」「給料が安定しないのでは」と不安を感じていませんか。

実はバーテンダーの仕事内容の8割は、入念な仕込みや清掃、そしてお客様の心を読み取る観察です。

この記事では、華やかなイメージの裏にあるリアルな業務と、未経験から安定したキャリアを築くためのホテル勤務という働き方について解説します。

💡

この記事のまとめ

  • バーテンダーの仕事は準備8割。技以上に仕込みと空間管理が重要
  • 年収は東京が約441万円。働く場所選びが生活の安定を左右する
  • 未経験なら研修と待遇が整ったホテルへの就職がプロへの近道

バーテンダーの仕事内容は準備8割で提供2割

バーテンダーといえばシェーカーを振る姿が象徴的ですが、それは業務のごく一部。

「仕事の8割は準備」と言われるほど、地道な仕込みや空間作りが重要です。

以下の表は、バーテンダーの業務を「準備(裏側)」と「提供(表側)」に分けたものです。

バーテンダーの業務配分と内容
割合 業務カテゴリ 具体的な仕事内容
8
準備・管理
開店前の
仕込み
① 氷の削り出し(アイスカービング)
② フルーツのカッティング
③ グラス磨き、店内清掃、ボトル補充
営業中の
空間管理
① お客様への目配り(会話・雰囲気)
② 環境調整(空調・照明・BGM)
③ 軽食調理、灰皿交換
2
提 供
カクテル
製造
① オーダー対応(シェーク・ステア等)
② ドリンクのサーブ

華やかさの裏にある、これらのリアルな業務を詳しく解説します。

味と営業の質を決める「開店前の仕込み」

バーテンダーの一日は、営業開始の数時間前から始まります。入念な仕込みこそが、その日のカクテルの味と営業の質を決定づけるからです。

具体的には、氷をナイフで削り出すアイスカービングやフルーツのカッティングを行います。

華やかな技術の一方で、何十個ものグラス磨きや店内清掃、ボトル補充といった地道な作業も欠かせません。

プロの技法を使い分ける「カクテル製造」

基本業務は、数百種類のレシピを頭に入れ、オーダーに合わせて正確かつスピーディーに提供することです。

主な技法には「シェーク(振る)」「ステア(混ぜる)」「ビルド(注ぐ)」の3つがあり、お酒の特性に合わせて使い分けます。

また、勤務場所はカウンターに限らず、ホテルの宴会場やパーティーでのドリンク提供も含まれます。

▼バーテンダーが使う道具についてはこちら
バーテンダーに必要な道具とは?カクテル作り・カクテルの提供・身だしなみに必要な道具を紹介!

作成技術以上に重要な「営業中の空間管理」

営業中、お酒を作っている時間は一瞬であり、それ以外の時間は常にお客様への目配りを行っています。

グラスの空き具合や会話の雰囲気を読み取り、最適なタイミングで次の注文を伺ったり、あえて距離を置いたりと対応を変えます。

また、空調や照明の調整、スマートな灰皿交換など、居心地の良い空間そのものを作ることも重要な役割です。

お酒だけでなく軽食の調理も行うため、手際のよい調理スキルや、美しい盛り付けのセンスも求められます。

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職場による違い|店舗形態で変わるバーテンダーの仕事内容

グラスやお酒が並ぶバーカウンターProstock-studio / stock.adobe.com

一口にバーテンダーといっても、働く場所によって習得できる技術や待遇、求められる役割は全く異なります。

「技術を極める職人になりたいか」「生活の安定を確保しつつ働きたいか」など、自分の適性やキャリアプランに合わせて職場を選ぶことが重要です。

ここでは、代表的な3つの業態の違いを解説します。

3つの主要業態

  • オーセンティックバー:知識と技術を極めたマスターが営む、カクテル主体の本格的なバー
  • ホテルバー・ラウンジ:ホテル内にあり、高度な接客マナーと語学力が求められる社交場
  • ダイニングバー:食事がメインで、料理とお酒の両方を楽しむカジュアルな店
▼ 業態別:仕事内容と待遇の比較表
項目 オーセンティック ホテルバー ダイニングバー
🎓習得
スキル
  • カクテルの専門技術
  • 膨大な酒類の知識
  • 一流の接客マナー
  • 英語力(インバウンド対応)
  • 効率性とスピード
  • 料理と酒のペアリング知識
メリット
  • 師匠から技術を直伝される
  • 独立のノウハウが学べる
  • 給与/賞与/福利厚生が安定
  • 研修制度が充実している
  • 未経験でも採用されやすい
  • 堅苦しさがなく活気がある
⚠️厳しさ
  • 下積み期間が長く厳しい
  • 個人店は待遇にバラつきあり
  • 身だしなみや規律が厳しい
  • 事務作業や会議もある
  • 料理の配膳など体力勝負
  • 質よりもスピード優先
※横スクロールで詳細を確認できます→

表からわかるように、オーセンティックバーは技術を深く学べる反面、修行期間が長く、店舗によって待遇に差がある点に注意が必要です。

一方で、ホテルバーは企業として教育制度が整っているため、未経験から基礎を固めつつ、安定した生活を送りたい人に向いています。

福利厚生や休日もしっかり確保できるため、長く働き続けられる環境が整っています。

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未経験からバーテンダーの仕事内容を覚える3つのルート

カウンターでカクテルを作る女性スタッフyamasan / stock.adobe.com

バーテンダーになるために、特別な資格は必要ありません。未経験からプロを目指すための主なルートは以下の3つです。

  1. 現場で経験を積む飲食店での見習い
  2. 安定環境でスキルを学ぶホテルへの就職
  3. 基礎を固めてから働く専門学校・スクール

1.現場で経験を積む飲食店での見習い

街中のバーや飲食店に入り、現場で働きながら仕事を覚える最も一般的なルートです。

まずは掃除やホール業務といった下積みからスタートし、実際の営業の中で徐々に先輩から技術を学びます

店舗運営のノウハウを間近で学べるため、将来的に独立して自分の店を持ちたいと考えている人に適した環境です。

💡 ここに注意!

教育方針や労働環境が「店主(マスター)」の考えに大きく左右される点には注意が必要です。
マニュアルがなく、先輩の技術を見て覚えることが求められる職人気質の店や、労働時間が長い店もあるため、入店前に自分に合う環境かどうかをしっかり見極める必要があります。

2.安定環境でスキルを学ぶホテルへの就職

ホテルに入社し、レストランサービスなどを経験した後、バー配属を目指すルートです。

企業の研修制度が整っているため、技術だけでなく一流の接客マナーや英語力まで体系的に学べます

福利厚生も充実しており、生活の基盤を安定させながらキャリアをスタートできる点が大きな特徴です。

💡 ここに注意!

最初から必ずバーに配属されるとは限らない点には理解が必要です。
まずはレストランや宴会場で接客の基礎を固める期間があるため、すぐにカウンターに立ちたいという気持ちを抑え、焦らず着実にキャリアを積んでいく姿勢が求められます。

3.基礎を固めてから働く専門学校・スクール

バーテンダー専門のコースがあるスクールに通い、知識と技術を習得してから就職するルートです。

シェーカーの振り方やお酒の種類など、基礎ができている状態で現場に入れるため、業務に馴染みやすいのがメリットです。

学校によっては就職サポートや資格取得の支援も受けられます。

💡 ここに注意!

学費がかかることに加え、学校と実際の営業現場ではスピード感が異なる点には注意が必要です。
「学校で習った通りにいかない」という現実に直面することもあるため、就職後も現場での対応力を磨き続ける努力は欠かせません。

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バーテンダーの年収と労働環境|仕事内容に見合った対価は?

電卓と給料明細DESIGN ARTS / stock.adobe.com

バーテンダーを目指すうえで避けて通れないのがお金と体力の問題です。

華やかなイメージとは裏腹に、実際は体力勝負であり、勤務地によって収入にも差が出る職種です。

平均年収は全国約369万円、東京は約441万円

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、バーテンダーの平均年収は全国で約369.5万円、東京都では約441万円となっています。

この約70万円の差は、単なる物価の違いだけではありません。客単価の高い高級ホテルや、ハイクラスなオーセンティックバーが都心部に集中していることが大きな要因です。

そのため、未経験から収入の安定を目指すのであれば、地方の個人店よりも、都心部や観光地にあるホテルを選ぶことが、確実なキャリアアップへの近道といえます。

立ち仕事・夜型という生活の現実

勤務時間は夕方から深夜、店舗によっては明け方が中心となります。一般的な会社員とは生活リズムが真逆になるため、日々の体調管理が何よりも重要です。

また、営業中は座る時間がほとんどなく立ちっぱなしが基本です。シェーカーを振る華やかな動きだけでなく、重い酒瓶や氷の運搬など、足腰への負担が大きい業務も多くあります。

「お酒が好き」という気持ちだけでなく、不規則な生活に耐えられる基礎体力も、プロとして長く働くためには欠かせません

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バーテンダーの仕事内容に関するよくある質問

テーブルの上に置かれたFAQのブロックyu_photo / stock.adobe.com

最後に、バーテンダーを目指す方が抱きがちな疑問や不安をまとめました。

バーテンダーになるのに資格は必要ですか?

必須ではありません。医師のような国家資格はないため、未経験からでもすぐに挑戦できます。日本バーテンダー協会(NBA)などが認定する民間資格はありますが、働きながらスキルアップとして取得するのが一般的です。詳しくはこちら

お酒が弱くてもバーテンダーになれますか?

問題ありません。重要なのはお客様に提供する味を知ることなので、少量を含む程度の味見(テイスティング)ができれば業務に支障はありません。実際、体質的にお酒があまり強くないプロのバーテンダーも珍しくありません。

バーテンダーの仕事はきついですか?

体力的な厳しさはあります。長時間の立ち仕事や昼夜逆転の生活になるため、慣れるまでは大変さを感じるかもしれません。しかし、自分の作った一杯でお客様に喜んでもらえる感動は、この仕事ならではの大きなやりがいです。詳しくはこちら

出典:バーテンダー/職業情報提供サイト job tag

バーテンダーへの就職・転職は「おもてなしHR」

バーテンダーの仕事は、華やかさの裏にある地道な準備と細やかな気配りが本質です。

未経験から長く活躍できるプロを目指すなら、教育制度や福利厚生が整ったホテルという選択肢がおすすめです。

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