飲食業の年収は低い？年収を上げる方法を探ろう！

飲食業は人々の生活に必要な業種。おいしい食事を提供するというやりがいのある仕事ですが、年収は低い傾向にあります。この記事では飲食業全体の平均年収や、年齢・地域ごとの年収について解説します。また、飲食業で年収を上げる方法についても紹介するので、金銭的なことで悩んでいる飲食業の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

飲食業の平均年収は約257万円！

takasu – stock.adobe.com

2022年における宿泊業・飲食サービス業の平均年収は257万4000円です。ホテル・旅館従業員の年収も含まれますが、全産業で最も低い値でした。最も平均年収が高かったのは電気・ガス・熱供給・水道業の402万円。宿泊業・飲食サービス業とは100万円以上の差があるのですね。

年齢階級別の宿泊業・飲食サービス業の平均年収は以下の通りです。

・【～19歳】173万8000円
・【20～24歳】200万7000円
・【25～29歳】225万1000円
・【30～34歳】246万9000円
・【35～39歳】267万7000円
・【40～44歳】292万8000円
・【45～49歳】288万9000円
・【50～54歳】293万3000円
・【55～59歳】289万3000円
・【60～64歳】231万3000円
・【65～69歳】201万5000円
・【70歳～】187万1000円

平均年収が最も高くなる50〜54歳でも、300万円に届いていません。また、社会保険料や住民税などの控除もあるため、手取りはさらに少なくなります。

そして飲食業は基本給が低いだけでなく景気に左右されやすい業界で、正社員でも収入が安定しているとは限りません。実際にコロナ禍の時期には休業要請がありました。営業できなければ利益も生まれないため、ボーナスカットなどの憂き目に遭った方もいるのではないでしょうか。

参考:2022年の平均年収について/厚生労働省資料

宿泊業界に詳しいアドバイザーが、あなたに合う職場をいっしょにお探しします。

宿泊業界での職務経験はありますか？

飲食業で年収を上げる方法7選！

xy – stock.adobe.com

金銭的に困っていても「飲食業の仕事が好きだから続けたい」と悩んでいる方もいるでしょう。

業界全体で年収が低い傾向にある飲食業ですが、努力次第で年収を上げられる可能性はあります。具体的な方法を見ていきましょう。

資格を取る

飲食業は、確かなスキルを持つ人材が重宝される傾向が強い業界です。資格を持つ人材に「資格手当」を支給する企業は少なくありません。以下のような資格を取ることで、収入を増やせる可能性があります。

・調理師免許
・食品衛生責任者
・ソムリエ
・野菜ソムリエ
・サービス接遇検定
・各種語学系の資格

資格手当の有無や、対象となる資格を就業規則などで確認し、チャレンジしましょう！

専門的なスキルを身につける

専門的なスキルを身につけることも、収入アップの方法として有効です。

たとえばセントラルキッチンで作った食品を温めるだけのキッチンスタッフや、一般的なサービスを提供するウエイターでは高い収入は期待できないでしょう。しかし、寿司職人やフレンチシェフとして腕をみがき続ける、一流の接客マナーをマスターするといった努力で道がひらけるかもしれません。

賃金アップの交渉がうまくいったり、より良い条件での転職がかなったりする可能性があります。

管理職をめざす

平均年収は低い傾向にある飲食業ですが、店長や主任と言った管理職に就けば比較的高い収入を得ることができます。

今の職場で昇格試験を受けたり、管理職採用の求人に応募したりといった方法を検討してみましょう。

ただし、飲食業の中にはブラック体質の企業が少なくないと言われており「管理職はわずかな手当をつけるだけで残業させ放題」ということも。実質的な権限を与えられず、都合よく使うだけの「名ばかり管理職」なども問題になっています。

管理職として働く際には、労働条件や企業の体質などをしっかり見極めることが重要です。

賃金の高い地域に移る

平均賃金は、勤務地によって開きがあります。2022年の都道府県別の平均賃金を見ると、最も高い東京都では375万5000円、最も低い青森県では247万6000円です。これは全産業の平均ですが、飲食業でも地域による差があるのではないでしょうか。

賃金の高い地域に移住して働くことも、ひとつの手段です。ただし、都市部に行けば行くほど家賃や物価は高い傾向にあります。収入・支出のバランスを考えて、慎重に判断してくださいね。

参考:都道府県別の平均賃金について/厚生労働省資料

大規模飲食店などに転職する

規模の大きな企業は、昇給の条件や残業代の支給といった部分がクリアになっている傾向が見られます。また、中小規模の飲食店に比べて基本給が高く設定されていることが多いため、比較的高い収入を得やすいのではないでしょうか。

チェーン展開しているレストランなどの他、大きなホテルや旅館などもおすすめです。

ホテル・旅館の求人情報を紹介してもらう

福利厚生が充実した職場に転職する

基本給が低くても、福利厚生が充実した職場で働くという選択肢もあります。まかないや住宅手当、寮などがあれば生活費が節約できるため、少ない収入でも暮らしに余裕が生まれるのではないでしょうか。

寮付きの仕事として代表的な職場と言えば、ホテルや旅館です。以下の記事では、ホテル・旅館の寮に入る際のメリットと注意点について解説しています。併せてご一読ください。

おもてなしHR

ホテルや旅館の寮で住み込みで働くメリットと注意点は？求人例も見てみよう！

ホテルや旅館には、寮などに入って住み込みで働ける環境が整っていることがあります。住み込みでの勤務はリゾートホテルや都市部から離れた旅館などが代表的な職場として挙げられますが、「どのような感じかわからないので不安」と感じる人も多いでしょう。しかし実は、寮に入って住み込みで働くことには多くの魅力があります。宿泊業界で住み込