ラーメン屋の仕事がきついと言われる理由5選
なぜラーメン屋の仕事はきついと言われるのでしょうか。代表的な理由を見ていきましょう。
とにかく忙しい
一般的にラーメン屋のピークタイムは昼時です。特にオフィス街に立地しているラーメン屋などでは、次々にお客様がやってきて目がまわるほど忙しくなるでしょう。
ランチタイムが終わるとお客様の数は減りますが、その間に大量に出た洗い物を片付けたり、夜の営業に備えて下ごしらえをしたりするため、のんびりしている暇はありません。
また、テレビや雑誌で取り上げられるような人気店ではどの時間帯も混みあい、行列ができる日もあります。ほっとできる時間がまったくない、ということも珍しくないでしょう。
スピード感が必要
ラーメンはとても繊細な料理。茹で時間がずれるだけで麺が固くなったり、伸びたりしてしまいます。また、素早く提供しなければ、スープが冷めておいしさを損なうこともあるでしょう。
そして、ラーメンにはさまざまなトッピングがありますが、具材ごとに調理方法が異なります。このように複雑な作業を、時間をかけずにこなさなければなりません。
さらにラーメン屋は薄利多売で、お客様の回転率も重要です。適切なタイミングでオーダーを取ることや、スピード感のある対応が求められるのですね。
過酷な環境のキッチン
ラーメンを作るときは大量の湯気が出るため、キッチンは1年中灼熱状態です。また、骨から出汁を取る段階で独特な臭いが鼻についたり、床が油で滑りやすかったりすることもあるでしょう。
脂のついた大きな鍋やフライパンを洗うのにも苦労する、洗浄力の強い洗剤を使うために手が荒れるといったことも考えられます。
さらに、ラーメン屋は客席面積を増やすためにキッチンを狭く作る傾向があるので、思うように調理を進められない場合も。料理人としてのスキルを存分に発揮しにくい環境かもしれません。
お客様対応が大変
ラーメン屋に限らず、飲食店ではお客様対応で苦労することがあります。理不尽なクレームを受けたり、トラブルの内容がSNSにさらされて炎上したりすることも。
最近ではボリュームのあるラーメンを無理して食べきり、近隣に吐く人がいて苦情が来たといったこともニュースになりました。
お店の雰囲気に合う・合わないがある
ラーメン屋の雰囲気は、お店のコンセプトや店長・オーナーの方針によってガラリと変わります。下町風のフレンドリーな接客や体育会系の元気な接客をする店舗もあれば、かしこまった接客スタイルの高級ラーメン店などもありますよね。
ラーメン屋で働く上では、お店の雰囲気が自分に合うかどうかが非常に重要です。雰囲気に溶け込めないと、職場の仲間と良い関係を作ることも難しく、仕事がつらくなるのではないでしょうか。
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ラーメン屋の正社員はさらにきつい?
ラーメン屋の従業員はアルバイトやパートが多いものですが、店舗に数名は正社員がいることが一般的です。
安定して働けることが正社員の魅力ですが、ラーメン屋の正社員ならではのきつさもあります。詳しく見ていきましょう。
店舗運営の責任がある
正社員には店舗を運営する責任があります。
スタッフのシフトや品質の管理、食材に過不足が出ないように仕込みの量を調整することなど、パートやアルバイトの従業員よりも幅広い業務を担当することが一般的。
また、売上を伸ばすことも必須です。最近は原材料の小麦粉や卵などの価格が高騰していますが、提供価格を上げれば客足が遠のくリスクがあり、利益との兼ね合いで悩むこともあるでしょう。
そしてパートやアルバイトを採用したり、仕事を教えたりすることも正社員の役割です。クレーム対応の最終的な責任は、正社員や店長にあることも、大きなプレッシャーに感じるのではないでしょうか。
拘束時間が長い
ラーメン屋の正社員は店舗の責任者として、お店にいる時間が長くなりがちです。パートやアルバイトの欠勤を穴埋めしたり、人件費削減のために多く出勤したりすることもあるでしょう。
人手不足が深刻な店舗では、家に帰れない日々が続くかもしれません。
給料が低い
外食産業は給与水準が低い傾向にあります。2022年における宿泊業・飲食サービス業の平均年収は257万4000円でした。ラーメン屋以外の飲食店や、宿泊業の収入も含まれた額ですが、仕事が大変な割には少ないと感じるのではないでしょうか。
正社員の場合は毎月の給与に一定時間までの残業代が含まれていたり、店長は管理職のため残業代がつかなかったりすることもあります。給料を時給換算するとパートやアルバイトよりも低賃金、というケースは少なくありません。
参考:宿泊業・飲食サービス業の平均年収について/厚生労働省資料
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
ラーメン屋の勤務経験をいかせる転職先を見てみよう!
きついことが多いラーメン屋ですが、ある程度働けばさまざまなスキルが身につく職場かもしれません。ラーメン屋勤務の経験がいかせる転職先を見てみましょう。
ラーメン屋以外の飲食店
スピーディーな調理や気持ちの良い接客は、どのような飲食店でも求められるスキルです。「ラーメン屋はつらいけど食に関わる仕事が好き」という方は、ラーメン屋以外の飲食店を転職先として検討してはいかがでしょうか。
ただし、ラーメン屋で「きつい……」と感じていた要素を避けられる転職先を選ぶことがポイントです。「キッチンが広い」「定休日がある」といった譲れない条件を決めて仕事を探しましょう。
また、大手ホテルや有名旅館は労働環境が整っている傾向にあります。レストランや調理場のスタッフとして、働きやすいかもしれません。
食料品店
ラーメンにはさまざまな具材を使うので、食材に関する知識が身についているのではないでしょうか。豊富な知識をいかして食料品店で活躍できる可能性があります。肉や野菜の鮮度を見極め「良い食材」を提供する売り場を作れるのではないでしょうか。
惣菜店や弁当屋など、調理と販売を同時に行う職場も転職先としておすすめです。
外食産業の接客業
ラーメン屋で鍛えた接客スキルは、外食産業以外の業界でもいかせるはずです。さまざまなお客様が訪れる店舗で感じた苦労や喜びを思い出せば、その時その時に適した対応ができるのではないでしょうか。
ホテルや旅館のサービススタッフなども、視野に入れてみてくださいね。
ラーメン屋の仕事がきつい……と悩んだら
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