バックオフィスとはどのような仕事?
求人情報などを見ていると「バックオフィススタッフ」や「バックオフィス業務」といった文言を目にすることがあります。
「バックオフィス」という言葉に「お客様の前には出ない仕事」「裏方業務」といったイメージを抱く人は多いでしょう。しかし、具体的にどのような仕事をしているのかは、あまり知られていないかもしれません。
この記事では、バックオフィススタッフの業務内容や重要性、バックオフィス業務における課題点について解説します。
オフィスワークに興味のある人は、参考にしてくださいね!
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バックオフィスの業務内容6選
バックオフィスのスタッフは、直接的に利益を生み出すフロントスタッフや、企業の存続を支える役割を担っています。
代表的な業務をいくつか見ていきましょう。
経理
経理は、経営に関するお金を管理する部署です。
具体的な業務内容は帳簿の記帳や管理、PL・BSなどの作成といったこと。請求書や領収書の発行・管理も経理の仕事です。
財務
財務は、経理が作成した帳簿などをもとに、企業の資金繰りを担う業務です。
銀行と融資に関する交渉をしたり、財務戦略を立案したりすることが主な仕事。株式の発行や予算・資金の管理も担当します。
人事・労務
人事・労務の役割は、人材を管理することです。採用活動を進めたり、従業員の配置を決めたりする業務が中心で、給与計算も担当します。
企業によっては、給与計算は経理が担当することも。
法務
法務は、法律に関わる業務を担当します。契約書など、重要書類のリーガルチェックや知的財産権の管理などが主な仕事。
また、法的トラブルへの対応や、社内の法律相談に応じることも役割です。
一般事務・営業事務
一般事務や営業事務は、フロントオフィスのスタッフにとって身近な存在です。ファイリングやデータ入力、郵送物の振り分けや発送といった業務を担い、現場の業務をサポートすることが役割。
また、電話やメールなどを通して、取引先やエンドユーザーに対応することもあります。
総務
総務は、企業のバックオフィス業務においてどの部署の仕事にも当てはまらない業務を担う存在です。
具体的には消耗品の発注や在庫管理や、備品・設備のメンテナンス発注、社内イベントの企画などを担当します。従業員が快適に働くための環境を整える仕事と言えるでしょう。
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バックオフィス業務の重要性とは?
バックオフィス業務は、フロントオフィス業務を縁の下で支える存在ですが、決して脇役ではありません。
バックオフィス業務に携わるのであれば、自分の仕事の重要性を自覚すべきでしょう。この項目では、バックオフィス業務の重要性を解説します。
サービスや商品の質を左右する
サービスの提供や商品の製造には直接関わらないバックオフィススタッフ。しかし、仕事ぶりはサービス・商品の質を左右します。
例えば人事・労務スタッフが給与計算のミスを連発していては、スタッフのモチベーションが下がって良いサービスはできなくなるでしょう。また、経理や会計が正しい仕事をしていなければ、損失が発生し、商品に十分なコストを掛けられなくなります。
自分の仕事がどのように影響するかを意識して、働く必要があるのですね。
働きやすい環境を作る
従業員が安心して働ける環境を作ることも、バックオフィススタッフの仕事です。その役割を担うのは、人事・労務や総務だけではありません。
例えば営業事務のスタッフであれば、営業職が取ってきた契約を正確に処理することが重要です。常に正確な仕事をしなければ、営業職は安心して営業活動に励めないでしょう。
バックオフィススタッフが質の高い仕事をすることで、社内全体の環境が整うのではないでしょうか。
経営に関わる
お金の動きや人材配置、法的な部分に携わるバックオフィススタッフは、企業の経営に関わる存在です。
いい加減な仕事をするスタッフがひとりでもいれば、あっという間に経営が傾くかもしれません。社会人として当たり前のことですが、自分の仕事に責任を持つことは必須。「会社の命運を握っている」という意識を持って取り組みましょう。
バックオフィス業務の課題とは
バックオフィス業務は重要度が高く、やりがいのある仕事です。しかし、バックオフィス業務にはバックオフィス業務ならではの課題が存在するもの。どのような課題があるのかを把握して、対処方法を考えましょう。
ヒューマンエラーが起きやすい
多くの従業員や顧客の情報を管理したり、細かな数字を計算したり。バックオフィススタッフが担う業務は、ヒューマンエラーが起こりやすいものが中心です。企業の経営に直結する仕事でミスがあれば、致命傷になりかねません。
ひとりひとりが見直しを怠らない、ダブルチェックやトリプルチェックを徹底するなど、基本的な確認作業を大切にこなすことが重要ではないでしょうか。
作業が属人化しやすい
バックオフィス業務の課題として多く挙げられるのは「作業が属人化しやすい」ということ。「この作業はあの人しかできない」「○○さんに聞いてみないと分からない」といった状態に陥ると、業務が円滑に回らなくなります。
また、特定の人の欠勤・退職によって大打撃を受けることも考えられるでしょう。メンバー全員で、部署内の業務を把握することが重要なのですね。
ICT化の導入が進んでいる
ICT化の導入は、ヒューマンエラーや属人化の解消に有効です。しかし、バックオフィススタッフとして働いている人にとって、良いことばかりとは言えません。
ICT化が進むほど、仕事に必要な人の数は減るものです。正社員であれば簡単に解雇されるリスクは少ないものの、畑違いの部署に異動になったり、昇給の見込みが薄くなったりといったことは、あるかもしれません。
ひと昔前まで、バックオフィス業務は安定性があり、長く続けられる仕事でしたが、今は市場が変わりつつあります。状況の変化に対応できるよう、「自分だけの強み」を持つことが必要ではないでしょうか。
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今回解説したとおり、バックオフィススタッフの尽力は、お客様満足度や企業の存続に大きく影響するものです。縁の下で働きながらも「確かな手ごたえを感じたい!」という方には、宿泊業界のバックオフィス業務もおすすめ。
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