ライバルと差を付けるサービス業の志望動機
教育、飲食、宿泊、介護、医療など、さまざまな業種が含まれるサービス業。幅広い業種がありながら、全てに共通するのは、顧客のさまざまな要求に答えるのが仕事という点でしょう。
就職・転職を検討されている方の中には、サービス業に就きたいという思いを持っている方も少なくないはずです。人と関わるのが好きだからという理由で、サービス業に就職することを視野に入れることもあるでしょう。
就職・転職を進めるにあたり、避けて通ることができない志望動機。なぜその仕事に就きたいのか、なぜこの会社を選んだのか、履歴書や面接で、必ず伝えなければなりません。
志望動機は、書類通過や面接通過のカギとも言えるものです。採用担当者に、この人と一緒に働きたいと思ってもらえるような、熱意が伝わる内容にする必要があります。
幅広い業種が含まれるサービス業です。単に、「サービス業に就きたい」という思いだけでは、志望動機を作成することはできません。
採用担当者の目に留まる志望動機で、ライバルと差を付けることを意識する必要があります。
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サービス業の志望動機の注意ポイント
サービス業の志望動機を考える際には、いくつか注意点があります。気を付けたい3つのポイントについて紹介します。
漠然とした内容にしない
- ・人と関わるのが好き
- ・喜ばせるのが好き
このような理由がサービス業を目指すきっかけになることは多いもの。サービス業で働くうえでは非常に重要な要素とも言えるでしょう。
重要な要素だからこそ、このような理由が盛り込まれた志望動機を目にすることは珍しくありません。そのため、サービス業の志望動機は、どこか似通った印象になりがちです。
「人と関わるのが好き」「人を喜ばせるのが好き」という気持ちをきっかけにするのは悪いことではありません。
しかし、志望動機として考えると漠然としていますし、サービス業を安易に捉えている印象にもなってしまいます。
志望動機は、仕事内容や企業にフォーカスした、より具体的な内容にするのが良いでしょう。
精神論ばかりにならない
サービス業にとって、サービスは目に見えない商品。喜びや楽しみ、満足というような、無形のものに価値が置かれます。
「心に響く」「心に残る」というような表現がされることも多いもの。思いや気持ちなどに重きが置かれ、サービス業では人間性が重視されることも多いのが特徴です。
気配りや気遣い、謙虚な姿勢が必要とされ、サービス精神という言葉があるほどに精神面が大きく作用するのも事実です。
- ・おもいやりの気持ちを持っている
- ・謙虚な姿勢を大切にしている
もちろん、サービス業に従事するうえでサービス精神は大切な要素です。しかし、そればかりに捉われて、精神論を語るばかりの志望動機になるのはNG。
サービス業も利益を追求するビジネスです。志望動機では、サービス精神を企業にどういかせるのかを述べることも必要です。
人材像を理解する
サービス業と言われる業種は幅広く、お客様の幅も広いもの。
そのようなお客様にサービスを提供するのかによって、求められる人材も変化します。スキルや経験だけでなく、専門性が必要な業種もあります。
志望動機を考えるうえでは、志望する業種や応募する企業に求められる人材像をしっかりと理解する必要があります。
同じサービス業でも、活躍できる人材像には違いがあります。
求められる人材像に合っていることをアピールすることも意識しましょう。
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サービス業の志望動機を書く際のポイント
限られた文字数で書かなければならない志望動機。企業が一番知りたいことであり、企業に一番伝えたいことを意識する必要があります。サービス業の志望動機を書く際のポイントを紹介します。
結論から書く
履歴書に書く志望動機の文字数は、200文字から300文字が一般的。面接で話す場合にも、同程度の文字数が好ましいとされています。
限られた文字数の中に収めるため、何を伝えたいのかを明確にする必要があります。
そのため、志望動機を書く際には、結論から書くのがおすすめです。
結論から伝えることで、何が言いたいのかが分かりやすくなるため、採用担当者にも好印象です。さらに、結論を軸にして書き進めることができるというメリットもあります。
具体的なエピソードを加える
採用担当者は、「なぜ」この業界・企業を志望するのかを知りたいと思っています。志望動機は、その疑問が解消される内容になっている必要があります。
例えば、人と関わるのが好き、相手に喜んでもらうことにやりがいを感じる。それだけを伝えるのは、誰にでもできることです。採用担当者にとっては、良く見るフレーズでしょう。
採用担当者に納得してもらうためには、具体性のある内容にする必要があります。
- ・過去の経験
- ・自分が取った行動
過去の経験や体験が、現在につながっているということが伝えられると、説得力は増すものです。
志望動機がさらに理解してもらいやすくなったり、質疑応答のきっかけになったりすることも。
自分にしか綴れない過去のエピソードは、個性を出すポイントでもあります。人間性が伝わるエピソードを盛り込みましょう。
貢献できることをアピール
企業が求めているのは、貢献してくれる人材です。中途採用なら尚更、即戦力としての期待度は高いものです。
- ・会社に貢献できること
- ・貢献していきたいこと
どのような強みがあるのか、その強みがどういかせると考えているのか。さらに、どんな人材になりたいのかという目標も良いでしょう。
できること、やりたいことを明確にすることで、入社後の姿を具体的に示すことができます。また、企業にとって何が必要かを、しっかり理解できているという印象を与えることにもつながります。
一緒に働く姿がイメージできると、採用の意向が高まるとも言われていますので、貢献をアピールするのはとても効果的です。
サービス業の志望動機例
サービス業への志望動機例を、アルバイト・新卒・中途別に紹介します。
アルバイトの場合
人と接する仕事に興味があり、この度接客スタッフに応募いたしました。以前から貴店を利用しており、スタッフが常に笑顔で活気ある店内に魅力を感じておりました。
人とコミュニケーションすることが得意で、人に喜んでもらうのが好きなことが私の強みであると考えています。大学のサークルではこの性格をいかし、学内だけでなく地域との連携ができるようなイベントの企画・運営に携わっています。
接客は未経験ですが、お客様がお店に対して良い印象を持っていただけるように、丁寧に仕事をしたいと思います。
新卒の場合
貴社が、介護をしているご家族のサポートまで心がけていらっしゃるというところに感銘を受け、志望いたしました。
幼い頃に祖母が一人で祖父の介護している姿を見て、自分にも何かできるのではないかと考えるようになったことが、介護業界に興味を持ったきっかけです。
大学では主に、高齢者福祉を学んでいます。グループホームでの実習やボランティアでは、利用者のご家族へのサポートの必要性を痛感し、積極的な声掛けを行うようにしておりました。
将来は、利用者様とご家族の支えになれる介護士として、貢献したいと考えています。
中途の場合
貴ホテルのお客様へのおもてなしに注力している貴ホテルのサービスに強い共感を覚え、志望いたしました。
現在はビジネスホテルでフロント担当として勤務をしています。スピーディで臨機応変な対応を心掛け、お客様からの評価をいただくこともありましたが、ホスピタリティあふれるお客様に寄り添ったサービスを提供したいと思い、転職を志しました。
ホテルは寝るだけの場所ではなく、非日常空間を楽しむ場所でもあると考えています。1人でも多くのお客様の思い出作りに携わり、記憶に残る接客を提供できるホテルマンを目指したいと考えております。
サービス業の志望動機は熱意で差をつけよう!
志望動機は企業へのラブレターと言われることもあります。なぜサービス業なのか、なぜこの企業なのか。熱意が伝わる志望動機は、必ず採用担当者の心に届くものですよ。
宿泊業への志望動機にお悩みの方は、おもてなしHRにご相談くださいね。