販売員を辞めたい……その理由と適切な転職先とは?
販売員は、世の中にはなくてはならない職業です。
また、スーパー、コンビニやアパレルショップ、家電量販店や携帯電話ショップなどさまざまなタイプの職場があり、選択の幅は広いと言えるでしょう。
しかし、販売員の仕事は離職率が高い傾向にあります。厚生労働省の発表によると、2023年上半期における卸業・小売業の離職率は8%。また、SNSの投稿でも「販売員を辞めたい!」という話題が多く見受けられます。
この記事では、販売員を辞めたいと思う理由の例や、販売員経験者におすすめの転職先について解説します。キャリアプランを立てる際の参考にしてくださいね!
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「販売員を辞めたい!」理由11選
お客様に笑顔や喜び、買い物の楽しみを提供できる販売員は素敵な職業ですが、少なからずきついこともあります。
「販売員の仕事を辞めたい!」と思う理由の、代表的な例を見てみましょう。
手取りが少ない
販売員の仕事は基本給が少ない傾向にあります。卸売業・小売業の平均賃金は、2022年の時点で314万6000円。年齢別に見ると、働き盛りの30代〜50代でも400万円に届きません。
正しい接客マナーや臨機応変な対応など、求められるスキルが高い割に給料が少なく「待遇が悪い」と感じる人もいるでしょう。
ノルマがきつい
販売員の役割は店舗の売上を伸ばすこと。スタッフ全員に売上のノルマが課せられる職場は、珍しくありません。
また、アパレルショップでは勤務時に着用する自社ブランドの服を買わなければならなかったり、コンビニエンスストアなどではノルマ達成のために予約商品を購入したりといったことも。
少ない給料の中から商品を購入することは、大きな負担ではないでしょうか。
クレーム対応がつらい
販売・接客の仕事をする上で避けて通れないのは、クレーム対応です。
自分に非がある場合のみならず、お客様の勘違いで激怒されたり、他人のミスが原因のクレームを受けたりすることは少なくありません。
真摯に対応したつもりでも、お客様には伝わらないなど、悔しい思いをすることもあるでしょう。クレーム対応がつらく、「販売員を辞めたい!」と思う人は多いはずです。
人間関係がこじれがち
販売員はチームワークが必要不可欠な職業。販売員同士のコミュニケーションが欠かせない分、人間関係がこじれる確立が高くなります。
売上ノルマが厳しい職場ではお客様の取り合いで揉めたり、お互いに足を引っ張り合ったりするなど、深い溝ができているケースも少なくありません。派閥争いに苦しむことも考えられます。
勤務日・勤務時間が不規則
多くの場合、販売員はシフト制で働きます。日によって出勤・退勤の時刻が異なるためプライベートの予定が立てにくく、家族や恋人、友人などと過ごす時間がないことで、辞めたくなる人は多いでしょう。
また、お客様が増える土・日・祝は必ず出勤しなければならず、イベントに参加できないといった悩みを抱えることもあるのでは。
休みが取りにくい
土・日・祝に休めないことに加え、年間休日数が少ないことも販売員を辞めたくなる理由のひとつではないでしょうか。一般的なサラリーマンの場合、土・日・祝と、お盆や年末年始に休みが与えられ、年間休日数は120日前後になります。
一方、販売員に多いシフト制の勤務では、完全週休2日制でも年間休日数は104日前後。また、シフト休の希望が通りにくかったり、代わりに出勤する人を見つけない限り突発的に休めなかったりという職場もあるでしょう。
転勤・異動が多い
ひとつの店舗で長く働きにくいことも、販売員を辞めたくなる理由のひとつです。パートやアルバイトなら別ですが、正社員であれば人員調整で頻繁に転勤・異動になることは珍しくありません。
「今の店舗にやっと慣れてきた!」という頃にまた転勤・異動を命じられて、心が折れることもあるでしょう。
将来への不安がある
高いホスピタリティや商品知識など、さまざまなスキルが身につく販売員は、決して将来性のない仕事ではありません。
しかし、取り扱っている商品が若者向けの服だったり、同年代と比べて極端に給与が低かったりすると、年齢によって限界を感じる時が来ることは考えられます。
「何年勤めても店長より上のポジションに行けない」といった悩みも出てくるのではないでしょうか。
体力が持たない
販売員は長時間労働や立ち仕事、商品の陳列など、体力を使う場面が多いもの。接客にやりがいを感じていたり、待遇面に満足していたりといった人も、年齢を重ねれば状況が変わります。
「若いうちしかできない仕事なのでは……?」といった不安を抱いて辞めたくなる人もいるでしょう。
取扱い商品を好きになれない
販売員というハードな仕事を続けるためには、取扱商品に対する愛が必要です。
商品にまったく興味がなかったり、好きではなかったりすると面白くありません。「商品知識を増やそう」「この商品の魅力をお客様に伝えたい!」といった気力も湧いてこないでしょう。
また、好きな商品を扱うお店に就職しても、ノルマがきつかったりクレーマーが多かったりして、次第に情熱が薄れてしまうことも。
接客業に向いてない
販売員の仕事は接客が大きなウエイトを占めます。接客は向き・不向きがあり、向いてない人にとって、売り場は針のむしろではないでしょうか。
以下のような特徴を持つ人は、接客業に向いてないのかもしれません。販売員の仕事が苦痛、という人は、ご自身の特徴と照らし合わせてみてくださいね。
- ・コミュニケーションスキルが低い
- ・臨機応変な対応が苦手
- ・マルチタスクが苦手
- ・マイペース
- ・チームワークより個人プレイが得意
- ・人見知り
- ・緊張しやすい
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販売員を辞めたい!おすすめの転職先
販売員は向き・不向きがある仕事です。「辞めたい!」という気持ちが芽生えたら、無理して続けるよりも自分に合う職場を探して転職したほうが幸せになれるかもしれません。
この項目では、販売員の経験をいかせる転職先を紹介します。理想の働き方を考えながら、読み進めてくださいね。
別の企業の販売員
「今の職場はつらいけど、販売員の仕事は好き!」という人は、別の企業で販売員の仕事をしてはいかがでしょうか。
ノルマのきつさが原因ならノルマのない業界を選ぶ、転勤や異動が原因なら地域限定正社員として働く、個人経営の店舗を選ぶといった方法があります。
今の職場がたまたま合わなかっただけで、販売員をやめてしまうのはもったいない話です。より輝ける場所を見つけましょう!
営業職
営業職は販売員の仕事で鍛えたトークスキルやビジネスマナーがいかせる仕事。
また、相手のニーズをキャッチし、適切な提案をするための傾聴力や、相手の都合に合わせてアポイントメントを変更する柔軟性も培われているはず。
商品の魅力を伝えることにも慣れているので、インセンティブで高収入を狙えるかもしれません。
飲食店
飲食店は、小売店と同じく多くのお客様が訪れる場所。今までの職場と大きなギャップを感じずに働けるのではないでしょうか。
ホールスタッフなら鍛え上げた接客スキルを、キッチンスタッフならお客様のニーズをつかむスキルを発揮して活躍できる可能性があります。
なお、レストランスタッフの仕事内容については以下の記事で詳しく解説しています。併せてご一読ください。
事務職・アシスタント職
事務や営業アシスタントといったオフィスワークでは、販売員の経験をいかせないのでは?と思う人もいるでしょう。
しかし、オフィスワークをする上で重要なのは「気配り・目配り」です。伝票整理やデータ入力といったスキルも必要ですが、それは今からでも学んでも遅くありません。
販売員の仕事で培った気配り・目配りをアピールできれば、オフィスワークが初めてでも十分にやっていけるでしょう。
ホテル
販売員の経験を存分にいかしたいなら、ホテルへの転職もおすすめです。質の高いホスピタリティスキルが求められるホテルにおいて、販売員の仕事で得た正しい言葉遣いや接客マナーは、強力な武器になるでしょう。
また、営業職や飲食店、事務職・アシスタント職に興味がある人も、ホテルの求人をチェックしてみてください。ホテルではさまざまなセクションで人材を募集しているため、やりたい仕事が見つかるかもしれません。
販売員からの転職はおもてなしHRにご相談ください
「販売員を辞めたい!」と考えている人は、仕事はきつく、苦しい現状にいるかもしれません。しかし、これまで頑張ってきたことは決してむだにはならないはず。今回の記事を参考に、経験をいかして働ける場所を見つけましょう!
転職先を選ぶ際にはおもてなしHRにご相談ください。