面接で気になる最近のニュースを聞かれたらどう答える?
就職・転職の面接では「最近のニュースで気になるものは何ですか?」と聞かれることがあります。面接官はこの質問を通して求職者の情報感度や分かりやすく伝える力、人となりを見ようとしています。
良い印象を与えるためには、面接の場にふさわしい話題を選び、内容を掘り下げ、自分の言葉で話すことが重要。ニュースの概要だけでなく、自分の意見を添えることも必要です。
採用面接の場で、気になるニュースについて話す際のポイントやOK例文、NG例文を見ていきましょう。
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面接:気になる最近のニュースを答える際のポイント
採用面接で気になる最近のニュースを答える際には、次のポイントを意識しましょう。
ふさわしくない話題に注意
面接の場にふさわしくない話題としてまず挙げられるのは、政治や宗教に関する話題です。
政治は社会全体に関わることなので話題にしやすいと思いがちですが、支持している党や意見が面接官と反対だった場合、気まずい思いをしたり、印象を下げたりして損する恐れがあるので避けましょう。
また、個人個人の考えがある宗教については、就職差別を避けるため面接で聞いてはいけない事項とされています。「自分の信仰ではなくニュースの話題なら良いのでは?」と思うかもしれませんが、面接官を困らせる場合があるので避けたほうが無難です。
そして芸能ニュースやスポーツ、エンターテインメントに関するニュースは、自分の考えや学びをアピールしにくいため、ふさわしくありません。受ける業界によってはアピールにつなげられる場合もありますが、TPOに合わせてチョイスしてください。
応募先の企業や業界、専門分野に関わるニュースがGOOD!
情報感度や、仕事への関心の高さをアピールするためには、応募先の企業や業界、専門分野に関わるニュースが望ましいでしょう。
これらのニュースは面接官もチェックしている場合が多く、しっかりとした考えを伝えることで他の応募者と差を付けられるかもしれません。
最近は指定したカテゴリーの新着情報を知らせてくれるニュースアプリなどもあるので、ぜひ活用して情報を集めてくださいね。
面接官のウケを狙いすぎない
上記の通り、応募先に関わりのあるニュースを選ぶことはアピールとして有効ですが、面接官へのウケを狙いすぎるのは考えもの。
理解していないニュースを選んで中途半端に伝えるよりも、自分がよく知っている分野のニュースや、関心の高いニュースを選び、しっかり伝えたほうが良いでしょう。
また、面接官からニュースを掘り下げた質問を受けることもあります。分からないことについて聞かれると、知ったかぶりでごまかしたくなるものですが、それはおすすめできません。
面接官が見たいのは、ニュースに関する知識ではなく、知らないことを聞かれた時の対処方法。知ったかぶりやごまかしは印象を悪くしてしまいます。素直に「そのことは分かりかねますので、帰宅後に調べて勉強します。」と答えたほうが良いでしょう。
集団面接では話題を複数用意するのもおすすめ
集団面接の場合、他の応募者とニュースの話題がかぶることがあります。ニュースはみんなが見るものなので、話題がかぶることは何ら問題ありません。「○○さんと同じニュースなのですが」と前置きした上で、自分の言葉で伝えればOKです。
ただし、何人も同じニュースを話題にした場合は違うニュースを伝えたほうが強く印象に残る可能性があります。集団面接を受ける予定で、余裕があるなら複数のニュースを用意して臨むこともおすすめです。
伝える内容・順番に注意
先述の通り、面接官は気になる最近のニュースという話題を通し、応募者の能力や人となりを見ようとしています。そのことを意識するあまり、話が前後して言いたいことが分かりにくくなったり、意見が矛盾したりしがちです。
面接で気になる最近のニュースについて答える際には、以下の順番を意識するとまとまりやすいでしょう。
- 1.ニュースの題材
- 2.ニュースの概要
- 3.自分の考え
- 4.ニュースから学んだこと・入社後にいかしたいこと
また、面接官から「なぜそのニュースを選んだのですか?」と聞かれることがあります。ニュースを選んだ理由についても、しっかり答えられるように準備してくださいね。
なお、以下の記事でも面接におけるニュースの話題について解説しています。併せてご参照ください。
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
面接:気になる最近のニュースOK例文
ここまでの説明をふまえて、面接での受け答えに適した例文を見てみましょう。宿泊業界での面接を想定しています。
「私が気になっている最近のニュースは、旅行業法の改正案が提出されたという件です。
これまで、宿泊施設では原則としてお客様の宿泊を拒否することができないと定められていましたが、特定の条件に当てはまる場合は、マスク未着用のお客様の宿泊を拒否できるようにする案だということです。
私はこのニュースを知り、多くのお客様に安心・安全な滞在を提供しやすくなるのではないかと思いました。しかし、その一方で、海外ではすでにマスクをしないことが当然になっている地域もあり、入国制限の緩和によってやってくるインバウンド客の理解を得られるのか、という点に懸念を感じています。
自分が宿泊業界で働くようになったら、マスクの着用に対してさまざまな考え方があることを忘れずに、歩み寄りの姿勢を持って対応したいと考えております。」
この例文では、応募する業界にふさわしい話題を選び、概要を簡潔に伝えられています。
また、自分の意見や入社後の対応についても述べており、他者の考えを尊重するという人となりもアピールできているのではないでしょうか。
面接:気になる最近のニュースNG例文
続いて、NG例文も見てみましょう。パターン別に悪い例をいくつか紹介します。
【NG例文1】
「私が気になっているのは、直近の選挙で○○党が勝利をおさめたニュースです。○○党の民主主義的なマニフェストにはかねてから共感しており、応援していて良かったと感じています。
私もこの党の方針を見習い、周囲との調和を大切に社会人生活を営みたいと考えています。」
この例文はまず、政治の話題がNGです。また、概要の掘り下げが不十分で、学んだことや入社後にいかしたいことの内容も曖昧。
具体性に欠ける伝え方では、面接官の心はつかめないでしょう。
【NG例文2】
「私は10月から、全国旅行支援の制度がスタートするというニュースが気になっています。以上です。」
この回答は、面接官の意図をまるで理解していません。「最近の気になるニュースは何ですか?」という言葉を額面通りに受け取り、ただ答えて終わっています。
情報感度は高いものの、完全にアピール不足と言えるでしょう。
【NG例文3】
「舞台女優の○○さんが、初日の公演でセリフを忘れて大失敗したというニュースが気になっています。
それも物語のターニングポイントとも言える重要なセリフを忘れたということで、脇役のアドリブによるフォローがなければ話が成り立たなくなるところだったそうです。
私はこのニュースから、責任をもって自分の仕事をこなさなければ、すべてが台無しになりかねないということを学びました。入社後は、常に確認を怠らず、自分の仕事をまっとうすることに全力を尽くします。」
この例文は、面接の場にふさわしくない芸能ニュースで、しかも人の失敗にスポットが当てられています。面接官は「ミーハーで人の失敗を責めるタイプの人物」と感じるはず。
有意義な学びがあったと伝えても、良い印象は残せません。
面接対策で悩んだら転職エージェントに相談しよう
気になるニュースは面接において定番の質問です。「ただの世間話」と油断せず、しっかりと対策してくださいね!
また、面接対策で悩んだ際には、転職エージェントへの相談をおすすめします。多くの企業・求職者を見ているエージェントなら、適切なアドバイスをくれるでしょう。
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