コロナ禍前の有効求人倍率
新型コロナウイルスが日本で流行し始めたのは、2020年1月頃でした。それ以前の有効求人倍率は、どの程度の水準を保っていたのでしょうか。下図をご覧ください。
近年の日本の有効求人倍率のうち、もっとも数値が落ち込んでいたのは平成21年度で、0.47倍という低さでした。
しかしそれ以降、有効求人倍率は右肩上がりを続け、2019年11月には全国平均で1.63倍と、ピークと言っていい数値に達していました。
「売り手市場」という言葉もささやかれ、誰もが楽に就職先を決められるわけではなかったものの、就職・転職市場はある程度の安定感を保っていました。
ところが、新型コロナウイルスの流行により、状況は一変してしまいます。次の項目で、コロナ禍後の転職市場の変化についてご紹介していきましょう。
【参考】
一般職業紹介状況(令和2年11月分)について|厚生労働省
一般職業紹介状況(平成21年12月分及び平成21年分)について|厚生労働省
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コロナ禍後に転職市場はどう変化したか
2022年現在、新型コロナウイルスの影響で転職市場には大きな変化が起こっています。その要素の一つに、有効求人倍率の変動が挙げられます。
コロナ禍が始まった2021年1月、有効求人倍率は前月から0.08ポイント落ち込み、1.49倍となりました。
この部分だけを見ると微々たる変化に感じられますが、有効求人倍率の下降はこれを皮切りにどんどんと加速していきます。
2021年5月には1.20倍に落ち込み、同年9月には1.03倍にまで低下してしまいました。
このまま有効求人倍率が落ち込む一方かと思われましたが、人々がコロナ禍に順応しつつあることも手伝ってか、現在では徐々に上昇傾向にあるようです。
一度1.03倍にまで落ち込んでいた数値は、2022年1月時点で1.20倍にまで回復しました。
コロナ禍前の倍率に戻るまでにはまだまだ時間が掛かりそうですが、未来は明るいと考えて差し支えないのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの影響で転職を躊躇っていた方も、そろそろ行動に踏み切っても良い時期に差し掛かっているかもしれませんね。
【参考】
一般職業紹介状況(令和2年1月分)について|厚生労働省
一般職業紹介状況(令和2年9月分)について|厚生労働省
一般職業紹介状況(令和4年1月分)について|厚生労働省
ホテル&旅館業界の就職・転職についての記事
コロナ禍で転職市場が活性化している業界はある?
コロナ禍によって転職市場及び就職市場は全体的な落ち込みを見せましたが、すべての企業や業界が打撃を受けたわけではありません。
むしろ、コロナ禍の影響で業績を伸ばした業界も少なくないのだとか。
テレワークに必要な周辺機器を取り扱っている業界や、ステイホームのお供に最適なグッズ(ゲーム、雑貨、家電など)の生産を行っている業界、医療・衛生用品業界などがその例です。
また、求人数の落ち込みが緩やかな業界も多く、ホテルや旅館などの宿泊業界や建設業界などは、コロナ禍でも比較的転職がしやすいと考えられますよ。
俯瞰的に見れば、今の時代は就職難だと感じてしまうかもしれません。しかし、細部に目を向けてみると、意外にも転職への道が開けていることが少なくないのです。
コロナ禍での転職をご検討中の方は、平時の転職よりもさらに「ポイントを絞ること」を意識してみてくださいね。
コロナ禍で転職市場は落ち込んだが、回復傾向にある
コロナ禍で転職市場が落ち込んだことは、紛れもない事実です。しかし、市場が回復傾向にあることも無視はできません。
新型コロナウイルスの流行がまだまだ落ち着かない昨今、転職活動を成功させるためには、採用活動が活発な業界を見極めることがポイントとなりますよ。
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