効率化や改善が必要なホテルの業務とは
業務内容が多岐に渡り、常に臨機応変な対応が求められるホテル業。「業務がスムーズに進まない……」と悩む経営者やホテルスタッフは少なくないはずです。
特に、2024年現在では新型コロナウイルスによる行動制限が解除されたことや、円安の影響などがあって観光業が大きな盛り上がりを見せています。より多くのお客様を受け入れ、満足度の高いサービスを提供するためには、ホテルの業務を効率化することが必要不可欠。
接客業務・バックヤード業務・労働環境において、どのような工夫ができるのか考えていきましょう。
接客業務の改善・効率化
ホテル業務全体の中で、接客は特に比重が大きい業務ではないでしょうか。そのため、接客業務の効率化は特に重要といえるでしょう。
ただし、効率化を重視するあまり、顧客体験を損なうことはNGです。実際、対面によるおもてなしを重視している高級ホテルなどでは「お客様から見えない部分だけを効率化する」といった対応をしているそう。
効率化するべき部分と、しない方がよい部分の区別も重要なのですね。
バックヤード業務の改善・効率化
客室清掃や調理、営業や事務仕事といったバックヤード業務は、お客様への直接的な影響が少ないため効率化しやすいのではないでしょうか。使用するツールをアナログからデジタルに変更したり、手順を変えたりといったことで、業務効率を大幅に改善できることもあります。
前述の通りお客様への直接的な影響は少ないため、オペレーションの変更を実験的に行うこともできるでしょう。
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ホテルの業務を改善・効率化するための方法
業務を改善・効率化したいと思っても「どのように進めればよいのか分からない……」と、悩む場合もあるでしょう。
ホテルの業務の改善・効率化を実現するための具体的な方法を紹介します。
現在の状況を洗い出す
まずは、現在の状況を正確に把握する必要があります。現状、効率が悪いと思われる作業や、ミスが頻発している業務などをピックアップし、改善点を探りましょう。
現場で働くスタッフの意見や、スムーズに業務が進んでいる部署のやり方を聞くこともおすすめ。効率的にできている業務とそうではない業務で、何が違うのか見えてくるかもしれません。
施策を検討・実施する
現状を把握できたら、具体的にどのようなアクションを起こすべきか検討しましょう。
どの程度の成果が見込まれるのか、いつからいつまで実施するのかといったスケジュールを立てることも重要です。ここを明確にしていないと「着手しただけで終わり」になってしまうかもしれません。
効果を検証する
あらかじめ決めた期間で施策を実施し終えたら、必ず効果を検証しましょう。
検証の材料として分かりやすいのは数字です。例えばスタッフの残業時間や、削減できたコスト、お客様アンケートにおける満足度などが指針になるでしょう。
また、スタッフに「業務を進めやすくなったかどうか」「以前のやり方とどちらが早いか」といった意見を聞くことも重要です。効果を検証したうえで、正式なオペレーションにするか、さらに改良を加えるかといったことを検討しましょう。
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ホテル業務の改善・効率化事例を見てみよう
すでに業務の改善・効率化に着手し、成果を出しているホテルも数多く存在します。観光庁のホームページで紹介されている事例の一部を紹介します。
スキルマップの作成
従業員のスキルマップを作成し、業務効率化に成功したホテルがあります。スキルマップとは、従業員の業務スキルをレベルで表したものです。
ホテル業は部門によって役割分担が明確になっていることが一般的。それぞれの部門に関するスキルは高くても、他部門のスキルは持っていないということも多いでしょう。そこで、ひとりひとりが持っているスキルを棚卸しし、徐々に部門をこえたスキルを増やしていくという方法で、効率的な業務の割り振りができるようになったということです。
こうした工夫で作業時間の短縮・負担の軽減が実現すれば、少ない人数で業務を遂行できます。労働環境の改善にもつながるのではないでしょうか。
ITツールの活用
外国人観光客が増加する中、スムーズなインバウンド対応の実現は、多くのホテルにとって重要な課題ではないでしょうか。
あるホテルでは外国人のお客様とコミュニケーションを取る際に、外国語が書かれた紙を使用していました。しかし、それでは意思疎通がうまく行かず、対応に20分以上かかったり、他のお客様を待たせてしまったりといった問題が起こっていたそうです。
そこで多くの言語に対応した自動翻訳機を導入し、業務の効率化をはかりました。長い会話でも瞬時に自動翻訳してくれるため、外国人のお客様とのコミュニケーションが円滑になったということです。接客時間を1日あたり15分短縮でき、お客様満足度も向上したという成果が出ています。
客室の備品変更と清掃マニュアル作成
客室清掃における改善点を洗い出し、適切な施策を実施するという方法で、1日あたり1.5時間もの作業時間短縮に成功したホテルもあります。
このホテルの客室清掃で特に時間を要していたのは、客室備え付けの冷蔵庫内のドリンクや、水差しに入った冷水を補充・交換する作業だったとのこと。1本1本のドリンクを仕切りの中に入れるタイプの冷蔵庫で、補充に大変な手間がかかっていたそうです。
そこで客室の冷蔵庫を仕切りのないタイプのものに交換し、冷水をペットボトルでの提供に変えました。併せて客室清掃マニュアルも作成し、業務効率化が実現したということです。
参考:ホテル旅館”カイゼン”で人手不足解消!宿泊業の生産性向上事例集/観光庁
ホテル業務の効率化で顧客満足度・従業員満足度を向上させよう!
ホテルの業務効率化における最終的なゴールは「顧客満足度と従業員満足度を向上させること」ではないでしょうか。不要な作業を整理したり、より円滑に業務を進めたりといった方法で「また訪れたい」「長く働きたい」と思ってもらえるホテルをめざしましょう。
また「ホテルの採用活動を効率化したい」という場合は、おもてなしHRにご相談ください。おもてなしHRは、宿泊業界に特化した採用支援サービスです。宿泊施設と求職者の、双方の希望をヒアリングし、適切な人材を紹介します。
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